大切な人
久しぶりの文章欲です
先日、半年ぶりくらいに親友とランチに出かけました。
本厄年の女が二人集まれば、自ずと話題は家族の話へ。
ちょっと特殊な人生を歩んでいる二人なので、どうしても一般常識にとらわれたレールに乗れないのですが、それなりに経験を積み融通がきくようになってきました。
そんな話の中で、わたしの話に……
なぜか彼女はぷりぷりとしている……
そして強めの口調でこういわれたのです
あんたの優しいところは長所だよ。
大切だと思った人のために尽くせるのはほんとにすばらしい。
ただ、自己犠牲が過ぎる!!
自分がちょっと損をするくらい大丈夫とか
相手が心配だから自分が頑張るとか
あんたが大切に思って、自分の寝食削ってでも支えようとしてる人たちの大切な人はね、あんたなの!
犠牲になってまで大切にしようとすんな!
わたしの優しさは長所であり短所だと怒られました。
一言一句こうではないけれど、最後の二文はそのまんまです。
フレンチのランチコースのデザートが出てくるタイミングでした。
鼻の奥がツンとして視界が揺らぎました。
あぁなんて素敵な友人に巡り会えたんだろう
わたしは人のために動く仕事だし、自分のためより人のためという理由がないと動けなくなるくらい、自分に興味がない。
自分の手の届く範囲で……と思っているので、誰にでも無償の愛をというわけではないことが幸いして、痛い目をみることは多いわけではないけれど、彼女にはきっと目に余るものがあったのだろう。
わたしの大切な人の大切な人はわたし
なんて幸福なことだろう。
きっとこれが奇跡ってやつなんだろう。
もう少し泣かずにこの言葉を思い出せるようになったら、恋人にも話してみよう。
そしていつか、この言葉を誰かに贈れるように、大切にしたい。