認知されている仕事は誤解があるから応募がない(物流会社)
レンアイ型Ⓡ採用は、これまで1300社以上の企業にセミナーを通して考え方や事例紹介をお伝えてしてきました。
このnote記事は人材不足で悩める経営者・採用担当者さまの少しでもお役に経てるならという思いでこの5年間で培ったことを公開しています。
中小企業で一般的に知られている仕事なのに求人を出しても「応募がない」場合、何が問題かというと、誤解があるということです。この「誤解」を解いていく必要があります。
まずはどんな会社なのか知る
ご相談があった沖縄県浦添市某物流会社さんは物流トラックの会社なのですが、食品をスーパーや飲食店などに配送する中小企業です。
ある時期は定着率が悪かったこともあるのですが、人事評価制度なども見直し、特別な支給基準を作ったことで良い環境になってきているそうです。もちろん、大型免許/特別な重機を動かせる免許を取得したからという手当もあるのですが、それとは別に会社の特別な支給基準があり、新人スタッフなどの面倒をよくみていることが認められた場合にはプラスでお給料が上がる仕組みを作られています。そのため、「資格は普通免許」なのに、お給料は大型免許を持っている〇〇さんと変わらないということが生まれることもあります。
そもそも、トラックの運転手は普通免許では無理という誤解がある
「普通免許じゃトラックの運転手なんて無理」と思っている人がほとんどだと思います。
沖縄県浦添市某物流会社さんは、小売もやっているので小さい普通乗用車のトラックで運ぶ仕事もあります。そのため、普通免許でも良いんです。
しかし、「普通免許じゃトラックの運転手なんて無理」と思っているのに応募する人はいません。
認知されている仕事は誤解があるから応募がないんです!「免許持ってないから自分は関係ない」と思っていては、そもそも募集が目に入りません。認知されている仕事の誤解を解くためには、求職者さんの自分ごとにしないといけません。運送会社だった場合「普通免許でも大丈夫です」と書かないと大型免許を持っていない方の目には止まらないということです。
また、この業種は「朝が早い」「休みが不定期」ということもイメージとしてあるのではないでしょうか。
しかし、朝早い分早く帰宅できます。長距離トラックではなくルートが決まっているため、時間が読め帰りの時間が不安定ではありません。また、長距離トラックではないため休みも不定期ではありません。そうすると、朝は奥さんに任せるけど夕方はお迎えに行けるからと子育て世代にとっては嬉しかったりしますよね。
「運送業」のみ記載して募集してしまうと、ここが全く伝わりません。業種業態として、運送業という認知されている仕事であっても、その会社のことをしっかり伝えないと、間違って認知されているが故に応募がこないということがあります。
レンアイに例える
よくあるのは
「わたし歳下の男は眼中にない」と言っているお姉さん
です。しかし、精神年齢の高い一回り下の男性もいますよね。歳下の男性がみんな精神年齢が低いと思い込んでいると、精神年齢の高い一回り下の男性がすぐそばにいたとしても「歳下」というだけで目が向かないと思います。
お手伝いしたこと
沖縄県浦添市某物流会社さんは、2軸の人事評価制度を作っていらしたので、それは出した方が良いですよとサイトを作り込みました。
「普通免許でもできる仕事」
「長距離トラックではなくルートが決まっている」
「帰りの時間が分かる」
「休みは不定期ではない」
「少し給料は下がるけど、子どものお迎えもいけてお嫁さんと協力しながら共働きできる」と感じた旦那さんが転職するイメージで作りました。また、若者に向けて資格取得応援するよ!というパンフレットも作成した結果、人手不足が解消しました!
レンアイ型のポイント
どうしたらいいのか相談される際、実は僕自身も答えを持っているわけではないんです。コンサルは答えを持っていそうに見えると思うのですが、僕は持っていません。
僕のレンアイ観ももちろんありますが、それを押し付けるようなことはしません。その会社のレンアイ観に合わせたいので、レンアイ観を知っていくことから始めます。
今回の沖縄県浦添市某物流会社さんは、若い子でも評価したいというとても素敵なレンアイ観をお持ちでした。しかし、業界自体がそのようには見えません。そのため、そのレンアイ観を知られていないことが誤解につながっていました。
「強面の筋肉ムキムキのおじちゃんなのに小さいチワワが大好き」みたいなギャップがあります。
体育会系の男社会に見えるのに実は愛情深くて、自動車免許は持っているけどマイカーを持っていない高卒の新卒を採用した際には、常務(社長)が毎朝自分の車で迎えにいくこともするというとても雰囲気の良い会社でした。
そのため、サイトを作り込みギャップの部分を載せることによって伝えるお手伝いをしました。
おわりに
今回の記事では、中小企業で一般的に知られている仕事なのに求人を出しても応募がない場合は、「誤解」があるについてお話ししました。「誤解」を解いていくことから始めましょう。
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