見出し画像

がん治療とポップコーンとアチャール

疲れていたり、気持ちがオチていきそうな時に、スパイスカレーを食べにいく。自分でカレーを作るには、手間も材料もかかるし、知識も不足しているので、生業としてカレーを作っている人のところへ行くようにしている。スパイスは生薬だと思う。実際、食べれば、元気になる。

薬といえば、大事な人から、お知らせしておかなきゃとガンの骨への転移の話があった。治療は始めていて、医療費の請求書を見せてくれたので、驚いた。ただし、非課税世帯のためほぼかからない。これが医療費3割負担なら大変よね、と語りつつも、今の状況への不安は否めない。

製薬会社が作っているパンフレットや高額な治療についての備えなど、病院からの資料は良くできている。それが、自宅からバスで10分ほどしかかからない都下の大学病院で積極的な治療を始められるとあって、躊躇する理由などどこにもない。

仕事柄、地方の大病院で生物学的治療について医師の話を聞きにまわってきたので、東京で治療を受けられることがどれほど恵まれているか、身をもってわかっている。高額な治療は、かなり限られた病院でしかできず、そこまで通院するのに県内から片道3時間もかけて数ヶ月に1回通わなければならない。3割負担の働き盛り世代にとっての医療費の経済的負担は大きい。

高い薬は、そのぶん即効性や副作用の少なさが強調される。また、他社も同様なレベルでの開発を進めている以上、その薬が合わない、効果が出ない場合、薬を変えることで、さらに積極的に治療を進めることができる。正直、お金さえあれば。。。という現実。

そんな話を、その人にした。治療はその人の生き方だけれど、環境も大きく影響する。住んでいる地域や経済的な状況など、選びたくても選べない場合もあるということ。言い換えれば、選べるなら、選んでしまおうとも。

スパイスカレーに話を戻そう。
最近の世田谷あたりのスパイスカレーには、アチャールが添えられている。美味しくていっぱい食べたいと思っても、まあ、一口程度。それならば、作ってみようとタマネギのアチャールを仕込んで3日間寝かせた。これが、辛くて、レモンとショウガの風味も効いて、なかなかの味。

小腹が空いたので、塩気の足りないポップコーンに添えて食べてみたら、これは上品。ピリッと脳に刺激が入った時に、ふと、東京に医療を受けに来ている人の家族のために、宿泊できる場所の確保ができないだろうか? と思った。成育医療センターのマクドナルドハウスのような、区内の空き家を管理して、宿泊の料金を抑えて、長期に滞在できる場所。

やっぱり、いつか自宅を開放して、宿泊施設をやりたいな。そのとき、このアチャール作って出そうかな。そんなことを考えながら、近々、また大事な人に会いに行こうと思った。とにかく今を大事に生きる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?