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ネゴシエーション術「コンフリクト(摩擦)の付き合い方」

こんばんは。

本日は、日常生活からビジネスまで発生するコンフリクト(摩擦)との付き合い方についてお話します。

営業を始めとしたビジネス上の交渉では、大小あれどコンフリクトが発生します。

商談中に予算の関係で合意ができない
→この商品を100万円で買いたい→どれだけ値引きしても150万円にしかできない

こんなことってありますよね?

上記は例ですが、提供するサービスの内容、価格、スケジュール等
みなさまの提案する内容に対して100%全て納得してすぐに購入の判断をできるお客様は稀だと思います。

このように、お互いに折り合いがつかない部分、交渉によって合意形成をすべき部分のことを、交渉学では「コンフリクト(摩擦)」と呼びます。

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交渉とは

まず、交渉の大前提として

「交渉を左右するのは話術ではなく、信頼」だということを覚えておいて下さい。
交渉上手=相手の信頼を勝ち取るために最大限の努力をできる ということです。

対立的に見える交渉において、どちらかが勝ち、どちらかが負けるようなケースが「ゼロ・サム的解決」
一方、交渉当事者双方がwin-winの関係になるようなケースが「プラス・サム解決」

交渉で重要なのは、この創造的な問題解決を可能にする「三方よし」という考え方です。

ご存知のように、三方よしとは「売り手よし、買い手よし、世間よし」という近江商人の考え方です。

より紐解いて考えると

「当事者双方の正当な要望を可能な限り満足させ、対立する利害を公平に調整し、時間が経っても効力を失わず、また社会全体の利益を考慮に入れた解決」のことだと考えます。

では、上記を実践して交渉を行うために、コンフリクトとどう付き合うべきかについてお話いたします。

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コンフリクト・マネジメント

上記のように、コンフリクトを解消しなければ、溝やズレがどんどん深まっていき決裂します。
「交渉」によってコンフリクトを解決する必要があります。
交渉で、効果的・効率的にコンフリクトを解決に導くことを「コンフリクト・マネジメント」と言います。

コンフリクト・マネジメントでもっとも重要なのは、解決を急がないことです。
日本人は特に顕著に「コンフリクト=対立」と捉えます。
みんなと同じが良いという文化圏なので、和を乱すような人間に対して冷たい対応をしたり、嫌煙したりします。

また意見の対立や反論があると、個人攻撃と捉える傾向もあるそうです。

そこで、不快な状態から一刻も早く脱却しようとして、相手に話を合わせようとしたり、譲歩したりしてしまう経験、ありますよね?

しかし、上記のように解決を急ぐべきではありません。
また、コンフリクトに慣れ、コンフリクトが発生しても焦らないで済むように準備をすることが重要です。

対立や摩擦はあって然るべきと捉え、様々な摩擦や反対意見を先読みし「双方納得ができる形で交渉する」
これがコンフリクト・マネジメントです。

双方納得というのは難しい場合も多々あると思います。
営業の場合は尚更です。

そういった場合、先にお客様へGiveすることが重要です。
お客様に納得していただく=双方合意形成をするために、先に有益な情報等お客様に与える行為をします。

また、相手に期待しないことも大切です。
期待することが、コンフリクトをエスカレートさせる一因になるからです。

たとえば「交渉相手は誠実に交渉すべきだ」とか「不合理な要求をすべきではない」など、相手に対して期待することはよくあります。
しかし期待が裏切られると、ますます不愉快になってコンフリクトの解決から遠ざかってしまうこともありうるわけです。

相手に期待しない、相手に(過度な)期待をさせないことも重要です。

商談やコミュニケーション前に相手の期待値を把握することが重要になりますね。
少しの認識のヅレが、後々大きなコンフリクトとなって失注することは本当によくあります…


営業に関係ないと思われる「お手伝い」「御用聞き」であっても、このコンフリクト・マネジメントの観点から見ると非常に有効的な手段となりえます。

お客様とのコミュニケーションに無駄なものは一つもありません。

有効的に使うのか、無駄にするかは営業次第であり、一つ一つのコミュニケーションを意味あるものとして活用できることこそが「営業力」と言えるのではないでしょうか。

今日は、コンフリクトについてお話しました。

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