見出し画像

スモークオリーブオイルサーディン 垢抜けたトスカーナのヴェルメンティーノとサンジョヴェーゼ

海外滞在中の癒しのひととき、缶詰開封。今回は燻製いわし油漬け スモークオリーブオイルサーディン。

1923年創業、神戸市本社の富永貿易の商品でラトビアからの輸入品だ。天然木(ハンノキ)を使用して丁寧に燻製と紹介されている。

最近の定番のトスカーナの白ワイン(ヴェルメンティーノ品種)、赤ワイン(サンジョヴェーゼ品種)を合わせる。

ラ・スピネッタ, カサノーヴァ, ヴェルメンティーノ, トスカーナ, 2021, 13%, 2,879円
La Spinetta Casanova, Vermentino, Toscana, Italy
香りには軽やかにフレッシュなグレープフルーツの柑橘香、ナッティなニュアンス、潮風の香りもほんのりと。
香りの上品な様子とはまたうって変わって、ずしりとくる酸味、中盤以降ほろ苦さと塩味がしっかり。それでもサルディーニャ島の同じ品種のものより垢抜けた印象だ。

ラ・スピネッタ, イル・ネーロ・ディ・カサノーヴァ, サンジョヴェーゼ, トスカーナ, 2018, 13.5%, 2,991円
La Spinetta, Il Nero Di Casanova, Sangiovese, Toscana, Italy
サンジョヴェーゼ品種で造られるワイン。香りにはラズベリー、よく熟したプラム、明るいチャーミングな果実香、よくなじんだ軽めの樽香、ほのかにカカオのニュアンスも。
風味にはチャーミングさも伴う明るくジューシーな果実味、こぎみよい酸味、舌が微かに乾くようなタンニン。

さて、缶を開けると軽快な酸を含むスモークの成分が広がる。中にはやや小ぶりのイワシが丁寧にびっしりと敷き詰められている。オイルでコーティングされたイワシを口に運ぶと、スモークが広がりつつ穏やかな旨味が広がる。イワシは小ぶりのためか特有の苦みは穏やかで旨味に隠れてほんのり。

先ずはラ・スピネッタの白を合わせる。ワインの軽やかな柑橘香と塩味が微かに酸いスモーク香を帯びたイワシの穏やかな旨味がすーっと自然に重なる。素晴らしい調和だ。
相性: ★★★★☆

続いてラ・スピネッタの赤に。明瞭な果実味とタンニンが突進してイワシの風味を圧迫してしまうが、それでもそこそこのクセのあるイワシに赤ワインが調和するとは素晴らしい。缶詰の酸をほのかに感じる薫香が赤ワインとの相性を高めるようだ。
相性: ★★★☆☆

こちらの缶詰はそのままでも酒のつまみにも良し、パスタに絡めても良さそうだ。ワインはヴェルメンティーノ品種、ヴェルディッキオ品種など潮風や塩味を感じるものを合わせたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?