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えびそば一幻 サルディーニャ島の赤ワインとの意外で素敵なコンビネーション

酔った帰りにコンビニで買ったカップラーメン。えびそば一幻、208円。札幌の名店の味を商品化したもの。買った日はお湯を沸かす前に眠ってしまい、後日、食べることに。

カップラーメンでもエビがたっぷり入ったこちらはシーフードにカウントする。割りと急いでいるときに食べるカップラーメンに、ゆっくりと飲みたいときに開けるワイン。あまり多くの人が試したことのないコンビネーションだろう。

お湯を入れて3分待ち、蓋を開けて別添のえびオイルを振りかけると、とてつもない海老旋風。お気に入りのボルドーワインとサルディーニャ島の赤ワインに合わせる。まずはサルディーニャ島の赤ワインに。

ジュゼッペ・ガッバス, リッローヴェ, イタリア, サルディーニャ, 2020, 14%, 2,695円
Gabbas, Lillove, Cannonau di Sardegna, 2020, 14%

グラス底まですっきり見通せる明るいレッド。
香りにはチェリーリキュール、シェリー酒のようにギュッと詰まった香りがあり重心の高いこの品種をしっかりと低めに。乾いたハーブ、黒胡椒もありスパイシー。潮香もほんのり。樽は使ってなさそうだが微かにヒノキのような背筋が伸びる香りはハーバルな香りの延長か。
味わいには甲高くチャーミングな果実味、甲高い酸味はやや垢抜けないが飲んだ後に鼻腔に迸る潮香。
(89.5/100)(12月27日)

えびそばに。口内は海老の旨み、甘みに溢れる。エビのリッチなコクが猛烈な密度でやってくるのだ。海老の旨みを引き立てるワインの塩味とカラッとした果実味。濃厚なエビの余韻にハイレベルなシンクロ。このラーメンにはこのワイン!どこまでも麺とグラスが進む!相性: ★★★★☆

続いてボルドーワインに。

シャトー ・ソシアンド・マレ, 2019, 14.5%, 4,499円
Chateau Sociando-Mallet, 2019, 14.5%

メルロー55%、カベルネ・ソーヴィニヨン43%、カベルネ・フラン2%。
色合いはコアに力強い黒み、エッジには朱色とレッドが混じった鮮やかな色調。優しめの濾過かほんのりと濁り。
香りにはカシスリキュール、チェリーリキュール、ブルーベリジャム、厚みのあるまったりとした果実香、それでいて快活な酸味を伴う赤色ベリー香も。はっきりとした濃い樽香は力のある果実香によく絡み、よく馴染む。ほんのりとミントの凛とした香りがワインの輪郭を柔らかく引き締める。
ゆったりとしたリズムで包み込むような力あり、しなやかさあり、優しさあり、そこに快活な酸味ものぞく。さすがにタンニンはまだまだ力強く長い余韻を形成する。これぞ芳醇ボルドーのお手本。まだまだ若い4年熟成ながら既に楽しく飲める。
(91/100)(1月3日)

えびそばにワインを合わせていく。口内の海老旋風の興奮をワインでいなす。タンニンの押し込みがやや強すぎるがエビでリッチになった口内が心地よく引き締まる。濃厚エビ風味にボルドーの強くしなやかな果実味、悪くない。相性: ★★★☆☆

#シーフードにワイン

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