見出し画像

転勤での引っ越しの思い出がよみがえるクリスマスツリー

週末に娘とクリスマスツリーを出して飾りつけをしました。

わが家のクリスマスツリーは、賃貸生活に似合わずかなり大きなもの。

大人の背より高く、180cmくらいあります。

このツリーは私が実家から譲り受けたもの(というか、ちょうだい!といってもらってきた)で、私が小学生のころに引越しをした時の思い出のツリーなんです。

画像1

父の想いがつまったクリスマスツリー

私が小学生のころ、父親の転勤でシンガポールに家族で引っ越しをしたんですね。

たしか10月くらいに父親が先に赴任していって、家族は2学期を終えてから引っ越しをしました。

2学期の終わりと言えば、ちょうどクリスマスの時期。

私たちを出迎えるために、父が大きなクリスマスツリーを買って家に飾っておいてくれたんです。

初めての引っ越し(ものごころつく前に一回引っ越ししているけど)、初めての海外で不安いっぱいであろう私(と弟)が楽しい気持ちで生活をスタートできるようにと思ってのことだったんだろうなと思います。

大人になってわかる親の気持ち

当時はただただ「大きいツリーだぁ!」「お父さんありがとう」みたいな感想。

その後日本に帰ってきてからも毎年そのツリーは飾っていて、その度にその頃の生活を思い出すきっかけになっていました。

「こんなことあったよね。」って思い出話に盛り上がる、その中心にいるクリスマスツリー。

それだけでも私にとっては特別なツリーだったのだけど、自分も転勤生活をする親の立場になってさらに別の感情を持つようになりました。

父親はメーカー勤務で毎晩帰って来るのが22時、23時とかだったんですね。

休日も家で仕事していたりして、家族のお出かけにも連れていってはくれたけど、その他のことにはあんまり興味がない感じ。

日曜大工とか、宿題を教えてもらったりとかはしてたかな。

日々の子育てとか、買い物とか、その他もろもろのことは全部母がやっていたんだと思います。

(今考えると、けっこうやばいよね。私が妻だったらちょっと耐えられないかも。)

そんな父が、ひとりでクリスマスの浮かれた街に行ってクリスマスツリーを買い、飾り付けをして家族を待っていたんだなぁと思うと、父の家族に対する思いが伝わってくるなあって。

「親の心子知らず」とはよく言うけれど、何十年も経ってから伝わる思いってあるなあと思うのです。

娘もいつの日かこの転勤生活を思う時がくるのだろうか

今は家族みんな必死に生活をおくっているけれど、いつか娘が大人になった時に「あの時、親はこんな気持ちでいたんだな」と思う日がくるかもしれません。

転勤生活には楽しい思い出も、つらく悲しい思い出もある。

どんな形で娘の心に残っていくのかはわからないけれど、親の愛を感じられる出来事があるといいな。

そんなことを思いながら、クリスマスツリーを出しました。

娘がしっかり手伝えるようになってきて、今年のツリーはしっかり枝も開いていていい感じだなって眺めています。

記事を読んでくださってありがとうございます。いただいたサポートは、書籍購入費用に充てます!良い読書は良い文章を創る。記事を書いて還元いたします。