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仲間との絆が深まった夜中までの練習(日本航空石川高校OB 田川大智インタビュー)

甲子園に近づきたいという思いで決めた高校進学

――野球を始めたきっかけについて教えてください
 野球をやっていた兄の影響で5歳くらいの時に始めました。

――5歳から野球を始められたとのことですが、本気で野球をやろうと思ったきっかけなどはありましたか?
 小学校から中学校に進学するタイミングで中学野球に向けた選抜のような場があって、そこで色々な選手を見たことで野球に火が付きました。その後中学時代は軟式のクラブチームで野球をやっていました。

――中学までは軟式をやっていて、そこから甲子園を目指せる環境のある日本航空石川に進学されたとのことですが、高校を決めたきっかけはありますか?
 自分は京都出身だったのですが他の県に出たいという思いがあり、学校を探す中で日本航空石川が甲子園に近いのではないかという話を聞きました。そのような学校で野球をすれば上手くなって甲子園に近づけるのではないかと思い進学しました。

大敗のあとの深夜練習

――ここからは高校に入学してからのお話に移っていきたいと思います。甲子園を目指していたときの思いや練習への姿勢について教えてください
 自分たちの学年は甲子園という目標に向かって一つになって練習に取り組んでいました。
 そんな中で印象に残っているのが、1日だけ夜中まで練習したことです。秋の北信越大会の前だったのですが、練習試合で負けて帰ってきてから夜中まで練習しました。そういった練習が一致団結に繋がって、皆が一つになったと思います。

――夜中まで練習されたのですか!?
 夜中まで練習したのはその1日だけでしたね。遠征で大差をつけられて負けて帰ってきて、「ヤバいやろ」「北信越大会前なのにアカンやろ」みたいなピリピリした雰囲気が漂って、帰りの道中で夜中まで練習することが決まりました。

――京都出身ということで寮生活だったと思いますが、寮生活で良かったなと思うことはありしたか?
 今も大学で野球をやっていて今は家から通っているのですが、寮生活をしていたら自分の気になったところなどを1日中一緒にいる仲間に質問できたり、野球以外でもお風呂の時間やリラックスできる時間に皆でワイワイしたりということができたので、そういったところが寮生活の良さだったと思います。

ニュースで知らされた甲子園中止

――甲子園中止の第一報を知った時はどういった感情でしたか?
 春の選抜が中止になった時点では、まだ夏があるかと思っていました。夏の中止も決まったことを聞かされた時は実家に帰省していて、朝起きたらニュースでやっていて、一瞬何が起こったか分からなくて頭が真っ白になりました。そして、これからどうしていったらいいのか、この3年間は何だったのかということは最初に思いました。

――当時監督と何かお話されましたか?
 監督とは野球ノートを通じてやり取りをしていました。そのノートでのやり取りで色々なことを話しました。

県内公式戦39連勝のライバルに勝っての優勝

――そんな中で代替大会の開催が発表されましたが、発表を聞いたときはどんな心境でしたか?
 試合ができることが嬉しかったですね。3年生の3~6月って一番試合ができる時期なのですがその時期にできなくて、大会が開かれるということで素直に嬉しく思いました。

――石川県大会決勝で対戦した星稜高校がそれまで県内の公式戦で39連勝していましたが、決勝戦の時の思いを教えてください
 星稜高校とは1年生大会と秋の県大会、北信越大会で対戦していて、全て10点差以上の大差で負けていました。代替大会では星稜と航空石川が決勝戦で当たる組み合わせだったので、まずは決勝まで行って決勝で絶対に勝つという雰囲気が出ていました。
 そして実際に勝利して、本当に嬉しかったです。終わってから皆ベンチ裏で嬉し泣きしたことを覚えています。

――39連勝の星稜高校を相手にして、チーム内では絶対に勝てるというような空気だったのでしょうか?
 夏に関しては39連勝という雰囲気はなかったと思うので、「今までやられてきた分やり返すぞ!」「ここで勝ったら今まではチャラ」みたいな雰囲気がありました。あまり39連勝というのは意識していなかったと思います。

特別な夏だったからこそできたノック

――甲子園交流試合ではイップスにより主務へ転向した菊池さんがノックを務めたとのことですが、主務に転向される際にチーム内での話などはありましたか?
 ちょうどその時に同じ部屋だったのですが、他の子にいっぱい相談していたようでした。そして「選手としてはやっていけないが、主務として残る」ということを皆に話してくれて、周りも苦しいのは分かっていたので逃げたとは思っていなかったはずです。
 菊池が主務になってくれたおかげで監督と選手の間に入ってくれることもあって、本当に良かったなと思っています。

――甲子園で菊池さんがノックを務めた際に感じたことなどを教えてください
 甲子園が最後の試合だったので、チーム全員が最後はチームを支えてくれた主務に打ってほしいということで思いが一致して、監督に「最後は菊池で」ということをお願いしました。同期のメンバーがああやってノックを打ってくれて、自分たちも本当に嬉しかったです。

――選手の皆さんの方から監督にお願いされたのですか?
 そうですね。多分交流試合がなかったらできていなかったと思います。コロナがなくて普通の甲子園だったら監督が打っていたと思うのですが、交流試合で特別というのもあったので最後は皆で話し合って決めました。

――日本航空石川から同期の嘉手苅選手がヤクルトスワローズにプロ入りされ、同じチームには星稜高校出身の内山選手も所属していますが、一緒に頑張ってきた選手と同じ県で高め合った選手がプロの舞台にいることはどう思いますか?
 普通にすごいなと思いますね。日本シリーズでも内山選手がホームランを打っていて、今まで戦ってきたんですけど改めてすごいと感じました。嘉手苅も今は一軍登板はないんですが、これから成長していくと思うので頑張ってもらいたいなと思います。

楽しむことを一番に

――この「あの夏を取り戻せ」というプロジェクトについて聞いたときはどう思いましたか?
 めちゃめちゃ嬉しかったですね。またああいう舞台で野球をするというのは自分たちのような学生にとっては簡単にはできないと思うので、それを聞いた瞬間はとても嬉しかったです。

――このプロジェクトでの目標について教えてください
 しっかりと感謝の気持ちを持って、多分素晴らしい球場でできると思うので思う存分楽しみながら、時には真剣に野球をしたいです。一番は楽しむことを目標にやっていきたいです。

――最後に応援してくださってる方々へ意気込みをお願いします
 こういう企画を応援していただいて本当に感謝しています。やるからには一生懸命楽しんでやれたらと思います!


【お知らせ】

 LINEオープンチャット交流会を開催いたします。

 LINEオープンチャット内にて、交流会を行います!
 第一回は、発起人の大武より本プロジェクトのビジョン、進捗状況の説明を行ったのち、参加者より質疑応答の時間を設けたいと思います!
 詳細はポスターの通りです!
 (ZOOMのリンクは後日オープンチャットにて送付いたします)

 皆様のお力添え、ご意見をいただきながら、成功を収めるための第一歩にしたいと思います!ぜひ、オープンチャット&交流会への参加を宜しくお願い致します!


プロジェクト公式サイト:https://www.re2020.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/remember__2020
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