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令和4年のGO ACTION〜第十八回・百戦錬磨の豪腕は撃ち抜けない〜

はじめに

2022.2.9 プロレスリング・ノア後楽園ホール大会。

『潮崎豪4番勝負』2戦目に組まれた、田中将斗戦。


実に約10年振りというシングルマッチは、田中が勝ち筋を掴ませず勝利という結果に終わった…。


あれから約6ヶ月半…。
両者は『N-1 VICTORY 2022』公式戦の舞台(8.27名古屋大会セミファイナル)で再び相まみえる事となった。


潮崎も田中も戦績は3勝2敗。
名古屋大会のセミファイナル前までに、勝ち点で上位にいる拳王、鈴木秀樹(共に勝ち点9)、藤田和之(勝ち点8)が勝利を収めた為、セミの敗者はリーグ戦敗退が決定するシチュエーション…。

田中将斗から未だ勝てていない潮崎にとっては、リーグ戦で最難局を迎える事となった。


2022.8.27『潮崎豪vs田中将斗』

前述の通り、敗者はブロック1位通過の可能性が絶たれる一戦。


個人的に、今回のリーグ戦で、潮崎が一番苦戦を強いられた試合だったように感じた。

リーグ初戦の藤田和之戦でも苦戦を強いられていたけれど、田中の圧倒的なリカバリーの早さもあって、潮崎が攻めていても技が繋がらない・流れが掴めない時間帯が続いた。
それでいて、田中の右腕攻めは容赦なく潮崎を襲う、苦しい状況…。


それでも潮崎は、攻められている右腕で懸命に反撃を試みた。
まるで、「自分は右腕でしか試合を決められない」と言わんばかりに…。


その後も潮崎に襲い掛かる、田中の容赦ない攻撃の数々。


試合終盤に展開された両者の猛攻は、見ていて「ブロック1位通過の為には、ここまでやらなきゃいけないのか」と唸ってしまう程の圧が感じ取れた。


そんな、テレビ画面越しでも気圧される程の激闘を制したのは、潮崎豪だった。


執念の豪腕ラリアット2連発で、遂に田中将斗からシングル初勝利。


ブロック1位通過に向けて厳しい状況も、最終戦までに勝ち点を8まで積み重ねた。


まとめ

最終公式戦を前に、4勝2敗・勝ち点8で踏み止まった潮崎。


公式や中継では、潮崎のブロック1位進出の可能性が残されている事を触れていたものの、現実的に進出の可能性は極めて厳しい。

勝ち点9の拳王、勝ち点8の藤田に敗戦を喫している為、潮崎が最終公式戦に勝利して勝ち点10に到達しても、『拳王vs藤田』の片方が勝ち点を10に乗せた時点でジ・エンド。


仮にもし、【両者リングアウトの場合は双方勝ち点0】というルールがあれば話は大きく変わってくるのだが、公式サイトには【引き分けは1点】という記述のみ。
(実際、『拳王vs藤田和之』が勝ち点0で終わる方法なんて存在するのだろうか…?)


潮崎にとって極めて厳しい状況にはなったものの、最終公式戦は決して消化試合にならない事が確定していた。
何故なら、その対戦相手は鈴木秀樹だから。


「ノアはお前だよ」


2019年に燻った火種に再び火が点く瞬間が、最終公式戦で訪れようとしていた。



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