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令和4年のGO ACTION〜第十二回・すべてうまくはいかなくても~
はじめに
2022.4.30 両国国技館。
プロレスリング・ノアによる春の両国2連戦の2日目。
このメインで組まれたGHCヘビー級王座決定戦に勝利し、史上最多・5度目の同王座戴冠を果たした潮崎豪。
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メインイベント終了後、潮崎の前に一人の男が現れた。
新日本プロレスの小島聡…!
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この日、『史上最大のX』という触れ込みで登場した彼は、早速、潮崎の持つGHCヘビー級王座に挑戦表明した。
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決戦の舞台は、6.12・『サイバーファイトフェス2022』(さいたまスーパーアリーナ)
NOAHの本興行ではなく、NOAHやDDTプロレスリングなどを束ねるサイバーファイトグループの合同興行で、大一番が実現することに…。
その間、潮崎と小島の前哨戦を中心に、約1ヶ月以上にわたった小島のNOAH参戦。
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この時感じたのは、小島のラリアットの恐ろしさだった。
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私自身、タイトル本番までに3大会(※)を観戦したが、小島のラリアットが正調で決まると、誰も返せないのである。
※5.21大田区総合体育館、6.7後楽園ホール、6.8後楽園ホール
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「これがフィニッシャーだ」と周囲もハッキリと認識できるほど、最強の右腕。
ラリアットを武器にする両者だが、文字通り一発で決める小島と、複数の技で削りながら執念で決める潮崎とでは、印象もかなり異なる。
その辺りも含めた違いを、肌で感じた前哨戦だった。
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前哨戦はタッグマッチながら、王者と挑戦者が直接勝負を決する展開も見られた豪腕対決。
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その行方は、決戦の地である、さいたまスーパーアリーナへと持ち越されたのであった。
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2022.6.12『潮崎豪vs小島聡』
サイバーファイトグループの総力をかけたビッグマッチのメイン。
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そして、【王者が潮崎で、挑戦者はIWGPヘビー、三冠ヘビー、GHCヘビーのグランドスラムに王手】というシチュエーションは、2021年2月の『潮崎豪vs武藤敬司』にも非常に酷似していた。
この試合の流れは、全体を通じて潮崎にあったように思う。
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裏を返せば、その流れで潮崎がカウント3まで達せなかった事も仇となったか…。
ただ、それ以上に、小島の執念が凄まじかった点も見逃せない。
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試合終盤、ラッシュを仕掛ける潮崎。
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トドメを刺しに行く潮崎でしたが、小島も反撃の狼煙!
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最終盤のラリアットバトルを制したのは小島!
正調の剛腕ラリアットが潮崎に決まるも、これはカウント2。
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しかし、小島が2発目の剛腕ラリアットを正調で決めると、これで勝負あり。
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小島聡、GHCヘビー級王座戴冠。
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小島聡、潮崎豪を破りGHC奪取…史上4人目のグランドスラム達成「ノアは何も劣ってない新日本プロレスに」 https://t.co/dsvz6Gv13c pic.twitter.com/3Q7oBgc2nV
— スポーツ報知 (@SportsHochi) June 12, 2022
試合後、小島の前に現れたのは、拳王!
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「テメーらクソヤローどもに約束してやる。あいつに奪われた日本武道館のメイン、俺が必ず獲ってやるからな。今、潮崎に這い上がって来いって言ったけどな、俺も日本武道館のメインまで這い上がるからな。期待しててくれ!」
今年2月の後楽園大会3連戦最終日に潮崎から勝利し、マイクで日本武道館メイン獲りを高らかに宣言していた拳王。
奇しくも、潮崎敗戦のタイミングで王座挑戦→日本武道館メインが実現することとなった。
まだ大河ドラマの第1部にしか過ぎない。これから2部、3部と俺が明るい未来を切り開いていってやる。https://t.co/bi4BlpZh5n#noah_ghc #週プロ井上が偉そうに https://t.co/3EWQ1NBfyZ
— 拳王 (@kenoh_prowres) June 14, 2022
1つのドラマが終わると、新たなドラマが始まるのがプロレスの常。
その希望と残酷さを、改めて感じたメインイベントでもありました…。
こんな日が来るなんて。
— 小島 聡【SATOSHI KOJIMA】 (@cozy_lariat) June 12, 2022
プロレスを続けてきて良かった。
応援して頂いた皆様、ありがとうございました。
今も身体中が痛くて、明日起きれる自信がない。
だけど、潮崎豪選手へのリスペクトが100点満点になった。ありがとう。#noah_ghc #wrestleUNIVERSE pic.twitter.com/D4jIvEAuDO
一歩進むための一歩後退。
— 潮崎豪 (@goshiozaki54039) June 12, 2022
逃げずに歩み続けます。#cffes2022#noah_ghc
まとめ
5度目のGHCヘビー級王座戴冠から約1ヶ月半後、防衛回数0で王座陥落となった潮崎…。
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2021年の武藤戦に続いて、対戦相手のグランドスラムに立ち会うなど、屈辱ともとれる結果。
見ていた側としても、本当に悔しい。
📢6.12さいたまスーパーアリーナ バックステージ
— プロレスリング・ノア |PROWRESTLING NOAH (@noah_ghc) June 12, 2022
小島聡2/2「私が新日本の最前線にいないからって、ノアのレベルが低いとかそんなことは絶対言わせたくない。戦った俺が断言するよ。ノアのレベル、潮崎のレベル、何も劣ってないから。これだけは声を大にして言いたいと思う」#noah_ghc #cffes202 pic.twitter.com/UlbnAf73Qg
しかし、内容は文句のつけようが無かった。
武藤戦同様、「これをやられたら返せない」という技ではあったし、前哨戦から感じられた、小島の一発の怖さが効いた内容。
だからこそ、正調を一度返した潮崎もまた、王者として凄かったのだ。
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悔しい結果でしたが、潮崎選手の素晴らしさは何一つ落ちる事は無いです。
— 味方冬樹 FuyukiMikata (@mikata_fuyuki) June 14, 2022
いつも感動をありがとうございます。
また新たなる潮崎選手の戦いをこれまで以上に精一杯コールさせて頂きます。#noah_ghc https://t.co/GyS8yZ68kK
思えば、潮崎豪の2022年は激動の連続だった。
元日にGHCヘビー級王座獲得を逃し、1.4・清宮戦での敗戦。
失意の中で臨んだシングル4番勝負全敗から、宿敵・中嶋へのリベンジ、両国での王座戴冠、今回の小島戦と、半年間にわたるジェットコースターストーリー…。
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2021年11月の復帰表明時に、「そのベルトは俺のものなんだよ」と言う程の拘りを見せたGHCヘビー級王座からの陥落。
それだけに、今回の敗戦を経て、潮崎豪の2022年下半期がどういう展開を迎えるのか、まだ誰にも分かりません。
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でも、だからこそ、この悔しさをバネに這い上がる潮崎の姿を、私はまだまだ追いかけたくなってきました。
だって、長期欠場明け&シングル連敗もあった半年で、GHCを巻く姿が観れるなんて予想も出来なかったから。
驚異的なスピードでトップ戦線に戻ってきた潮崎だからこそ、2022年の下半期も何かやってくれるはず。
この悔しさの先に、喜びがある事を信じて…。
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~続~
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