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令和4年のGO ACTION〜第十一回・GO ON〜


はじめに

4月30日両国国技館大会に出場予定の藤田和之選手は、新型コロナウィルス感染(PCR検査陽性)のため欠場とさせていただきます。

プロレスリング・ノア公式サイトより


2022.4.27
4.30・プロレスリング・ノア両国国技館大会の『藤田和之vs潮崎豪』まであと3日というタイミングでリリースされた、藤田欠場の報せ…。

同日の記者会見では、藤田の王座返上と新王者決定戦がアナウンスされた。


潮崎豪「こればっかりは昨今のこういう状況でしょうがないとは思いますけども…。自分としては本当に悔しいですし、この悔しさをしっかりと、次期チャンピオン決定戦に向けて、前を向いて進んでいきたいと思います。」

2022.4.27 プロレスリング・ノア記者会見より

悔しさをにじませる潮崎の元に現れたのは、超新星だった。

清宮海斗「潮崎さん、自分に少し時間をください。今日、藤田さんの事を聞いて、いてもたってもいられなくて、ここに来ました。」

「ノアの両国大会で、メインがこういう不安な状況になって、俺は動かずにはいれません。今のノア、俺たち若い選手が上げていかなきゃいけないと思います。俺が行きたいです。メインの空いてる席に自分に行かせてください。」

2022.4.27 プロレスリング・ノア記者会見より


連日に及ぶ清宮の思いが実ったのは、王座決定戦前日の4.29。



2022.1.4以来となる両者のシングルも、GHCヘビーをかけたシチュエーションは2020.1.4以来、約2年4ヶ月ぶり。


2020年以降辛苦を刻み続けた清宮と、2022年にもがき苦しんだ潮崎による、崇高なる大一番が決定したのであった…。


2022.4.30『潮崎豪vs清宮海斗』

前日に正式決定となった、GHCヘビー級新王者決定戦。

ビッグマッチではおなじみの煽りVTRも、急遽決まった為に今回は無し。
清宮も潮崎もビッグマッチ仕様の入場テーマ曲で登場する、非常にシンプルなものになりました。

清宮が勝てば2020.1.4以来、潮崎が勝てば2021.2.12以来のGHCヘビー戴冠という一戦でしたが、どっちが勝っても嬉しいし、どっちが負けても悔しいという思いで私は見ていました。
急遽決まったとはいえ、ベルトを獲れなかった時のダメージはかなり大きい、重要な局面…。

この試合では、清宮の気持ちの強さが前に出ていた気がします。
文字通りの、GHC獲りに対する執念。
自ら立候補するだけの自信と充実度を携えた、最高の姿でメインの舞台に立っていました。

個人的ターニングポイントは、中盤〜終盤に清宮が見せたキャトル・ミューティレーション。

タイガー・スープレックス・ホールドの体勢から潮崎を投げられないと見るや、すぐさまこの技に切り替えてきた清宮。

2020年のタイトルマッチでも見られた隙の無さが、如何なく発揮されていたワンシーンでした。
ここで「潮崎がやられる」という危険な匂いも感じたり…。

ただ、そこを雪崩式ゴーフラッシャーで断ち切れたのは大きかったか。

最終盤では、清宮がジャンピングニーの大洪水!

そこからタイガー・スープレックス・ホールドを決めるも、カウントは2!

潮崎にとってはキツい時間帯となりましたが、悪い流れをカウンターの豪腕ラリアットで断ち切ると、最後は正調の豪腕ラリアット!

これで3カウントを奪った潮崎が、GHCヘビー級新王者へと返り咲いたのでした。

新王者決定戦に名乗りを上げたものの、敗れた清宮。
ただ、「タイトルを獲れなかった」という結果以上に、「団体のピンチには清宮がいる」ことを証明してみせた1日だったのではないかと私は感じました。

今回のメインは、清宮の勇気なくして実現し得なかった事ですし、その点を踏まえても『轟音のヘビー』(※今回のハッシュタグ)は『"GO ON(=続ける、進む)"のヘビー』でもありました。

ある意味で、清宮はこの試合の"勝者"。
それは間違いなく言えること…。


まとめ

春の両国大一番で、至宝のGHCヘビー級王座を取り戻した潮崎豪。

そんな潮崎の目の前に現れたのは、この日、Xとして登場した小島聡(新日本プロレス)。


史上唯一の【メジャーシングル四冠王者(IWGPヘビー級王座+三冠ヘビー級王座)】の実績を持つ男が、GHCヘビー級王座獲りへ…。
舞台は6.12サイバーファイトフェス!!


「次のことは言えませんが…」

潮崎にとって叶わなかった宿敵とのネクストに向けて、立ちはだかる大きな壁。
禁断の邂逅が幕を開けました…。



〜続〜


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