人の彼氏を羨むようなせこい人生はみっともないんだぜ!ってつんくは言っていたから、私は人の彼氏を羨むことはしない。

私の小学校時代からの親友は、高校時代にクラスメートだった彼氏と4年間も付き合っている。
彼女は美人で頭も良くて、しっかり者。私としょっちゅう遊んで全然気を使わない仲だが正直、「なんでこんな平凡な私と仲良くしてくれるんだろう」と、まぁまぁマジで思っている。

彼女にとって、この人は初めての彼氏だ。直接会ったことは殆どないが、聞いている限り穏やかで一途でまじめな人で、本当に円満で幸せそうだ。

そんな彼氏から、私の親友はプロポーズの”予約”をされたそうだ・
私も含めて、今は大学四年生。来年からそれぞれ就職して一つ自立をする。将来を約束する言葉を、初めて付き合った人に、大学生という年齢と立場で、目の前の人に伝えられるってなんてすごいんだろう、素敵なんだろう、愛だなぁ。そして何より、予約という言葉の、言ってしまえばガチ感。
今の大学生という立場をしっかりとわきまえた発言で、余計に私はリアルさを感じ、絶対に二人の結婚式では私にスピーチをさせて欲しいと親友に懇願した。4年前の夏、当時親友と私は同じ予備校に通う大学受験生で、「受験勉強の息抜きに」と二人でコメダ珈琲に行った。そこでケーキを食べながら、「同じクラスの好きな人から、花火大会誘われたんだ」と私に話した彼女は、私が見た親友の中で一番可愛かった。本当にうれしそうな様子が伝わって来たのを、今も私は覚えている。

あれから4年かと思うと、なんて長いんだろう。でも、なんてあっという間なんだろうとも思った。

私も、初めてちゃんと付き合った人と結婚したかった。でも、きっと初めて付き合った人と結婚しても幸せにはなれなかったと思う。

8月末、私は1年と5カ月付き合った人と別れました。

4年に比べればなんて短い期間。1年って。でも世間一般で大学生の付き合った年数でいえば、そこまで短いものでもないような気がする。

別れたきっかけは、よく言う言葉を借りれば価値観の違いだった。バンドでいえば方向性の違い。

私から、別れ話のきっかけとなる種を撒いたのに、私が振られたような形で彼は私の家から出ていった。私、カッコ悪すぎる。
彼も泣いていたけれど私の方が泣いていた。確か。

彼はよく自分で、「周りの目を気にしてしまう。相手にどう思われるかを気にし過ぎて、自分の思っていることを言えない。」と言っていた。
私は、あんまりこれに共感できなかった。だって、自分が思っていることは、どんな形であっても自分から相手に伝えないと伝わらないというのはコミュニケーションをとる上で当たり前だと思っていた。
それがあまりにも非道徳的だったりわがままが過ぎることなら話は変わるかもしれない。でも、大体の人の「自分が相手に対して思っていること」はそうじゃないことの方が、普通に生きてきた、それなりに恵まれた環境にいた私にとっては多いと22年間で学んだ。

「あぁ。彼は『自分はこういう人間です。それでどんなに私に迷惑をかけても変わる気はありません』という主張は出来る図太い神経は持っているのに、自分のことを周りの目を気にする繊細さんだと思っているんだ。」

これに気づいた時、あ、これは結構冷めるな。と私は思った。

人並みの愛情を受けている人は簡単に自分の自己肯定感が低いことを周りに主張しないと思う。周りへの失礼にもなることだから。
するとしたら、もっと愛されないと気が済まないという主張だと思うけれど、彼はそんなこと私には言ってこなかったなぁ。

君の言っていることを聞く限り、君は自己肯定感が低いんじゃなくてわがままなだけだと話すと彼は「それは、君にだから言えたことだ」と言っていた。

そうなのかなぁ。

もしそうならそんなことを言うよりも「今日は少し頭が痛い」とか「お昼ご飯食べなくていいや」とかの方が、幾分話しやすいんじゃないかなぁ。自分の人間性の弱い部分はさらけ出すことよりも、これらを言う方が普通怖くなんてないと思うよ?

彼は私と円満に別れたと思っているんだろうな。自分はちゃんと彼女に会いに行って直接話し合いをした。ありがとうとか一応言って感謝の言葉を口にしたし。

でもあの短い話し合いの時間の中ですら、私を好きな気持ちはあるとか言った5分後にもう好きじゃないと言ってきたよな。

そんな適当なところに気づかないほど私も馬鹿じゃないんだ。君よりは馬鹿な部分は多いけれど。

まぁいいや。

よくどんな恋愛も自分を成長させてくれるっていうけれど、私はこの人と初めて付き合ったという過去が人生のなかでかなり黒歴史になってしまったと今はまだ思っている。せめて私が狂うほど好きで、振られてからも「私が彼を好きでい続ける分には勝手だもん」と思い続けられたら、幸せもあっただろうけれど。

そう思えた小中学生の大恋愛をしていたあの時期って、もはや無敵だな。

私は親友みたいに、初めて付き合った人と結婚することはできませんでした。あ、そういえば昔LINEで「俺のこの言葉プロポーズみたいじゃない?」とか言われたな。私も私でLINEで浮かれるな。バーカ。

でも、人生最大の恋愛をした相手と結婚できたら幸せだな。とは思う。

いや。誰のこととは書いてないです。最近よく言う楽しかった二人きりの焼肉の件…についても書きたい。それを書くつもりだったのに!!!

まだこの先、今まで出会ったことない相手と出会うかもしれないもんね。

初めて付き合った人と結婚!という夢を捨てて「人生最大の恋愛をした人と結婚する」という夢にしようと思う、都合よいね私も。


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