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【主婦勉!】神社のあれこれについて知りたい~八坂編~

最近ふと思い立ち、
携帯アプリで中国語を学び始めた。
正直何語でも良かったのだが、
中国語は漢字なので
他の言語よりは
視覚的に覚えやすいんじゃないかという
極めて安易な考えから中国語にしてみた。
duolingoというアプリを使っている。

無料版を使っているのでなにかと
広告が出て来てしまうし、
やたら有料版を薦められるが
広い心で完璧に受け流している。

しつこいくらい同じような問題を出されるが
正直、新しいことは
もう何も記憶されないんじゃないかというくらい
スッカスカなこの私の脳みそには
逆にこのしつこさが有り難く、
音で覚える感覚なので
意外と脳に定着している...気がしている。

という訳で
また神社調べを怠けてしまった。
すべては神仏習合がややこしすぎるからだ!
(↑言い訳)

しかし何事も投げ出すのは良くないので、
またちゃんと向き合おうと決め戻って来た。

さて、神社調べもいよいよ佳境か。
あとは出雲、伊勢、八坂、白山、
浅間神社あたりかなと思っている。

最近は神社の前を通ると、
「あ、お稲荷さん!ウカ様~」とか

「お、こんな所に八幡様。
大分からようこそ応神天皇」とか、

そういうのがすっと出てくるようになって、
何の役にも立たないけれどそれなりに楽しい。
知って見るのと知らないで見るのとでは
こんなに世界は立体的に見えるのか、
みたいなことを
改めて感じている。

という訳で今回は八坂神社について
調べてみたいと思う。

総本山とされている京都の八坂神社は
あまりにも有名だ。

祭神は
・素戔嗚尊(スサノオノミコト、以下スサノオ)
・櫛稲田姫命 (クシナダヒメノミコト)
 ※スサノオの嫁
・八柱御子神
 ※スサノオの子供たち。ウカ様もその1人。

以上の3柱だが、

明治に神仏分離になる前までは、
・牛頭天王 (ゴズテンノウ、以下ゴズさん)
・頗梨采女 (ハリサイニョ) ※ゴズさんの嫁
・八王子 ※ゴズさんの子供たち


という、あまり聞きなれないというか、
私の神社シリーズでは
お初にお目にかかる方々が
正式な祭神だったらしい。

ゴズさんはお釈迦さまの為に建立された
祇園精舎(ここで説法していたらしい)の
守護神とされているそうだが、
結構出自は不明な所が多いらしく、
しかもなんと
日本以外で信仰された形跡はないということで、
どうやら日本独自の神様っぽい。

ぬぬぬぬぬ?なぬぬ?
祇園精舎ってインドにあったはずなのに、
その祇園精舎の守護神が
インドにいた形跡がないって
一体全体どういことなんだよ?
遠隔なの?遠隔守護なの?
リモートワークの先駆けなの?

とまぁしょっぱなから
謎多きゴズさんなんですが、
これがまた結構ややこしい。

彼は"武塔神(ムトウシン)"という神と
同一視されていて、
武塔神としてこんな話が残っている。

とある旅の途中で、
とある兄弟に宿を求めた武塔神に対し、
裕福な弟の巨旦将来は断り、
貧しい兄の蘇民将来は粗末ながらも
武塔神をもてなした。

後にまた蘇民将来の元にやってきた武塔神は、
蘇民の娘(弟・巨旦の嫁)に茅の輪を付けて、
その蘇民の娘を除く巨旦一族を皆殺しにして
滅ぼしたという。

その後武塔神は自らをスサノオだと名乗り、
以後、茅の輪をつけ
「蘇民将来の子孫だ」と名乗れば
疫病から避けることができると教えたそうだ。

むうううー!ツッコミどころしかない。
そして話の飛び方がいろいろエグイ。

逆恨みジェノサイドが過ぎるし、
潔いまでのマッチポンプ感!
災いを起こすのも俺!鎮めるのも俺!
そして突然スサノオを名乗る怪しさ。
むー。恐るべし神の世界。

という訳で、
武塔神=ゴズさん=スサノオってことで、
疫病神でもあり、
その強さゆえに、逆にすごく丁寧に祀れば
最強の除病神にもなるということで、
神として手厚く祀られることになったそうだ。
そしてこれがいろんな発展を遂げて
祇園神、祇園信仰になっていったと。


スサノオと習合しちゃったのは、
日本神話での
荒ぶる神=スサノオ、的な要素がたぶん
ポイントだったんだろうな。
スサノオも疫病関連(とか治水とか)の
神とされていたそうなので、
そのあたりも大きかったのかも。

しかし茅の輪って、そういや
神社でよく茅で作った大きな輪を見るよね。
あれくぐったら、
無病息災とか、厄除けとか言われるのは、
これが由来なんだな… 知らなかった。

しかも"蘇民"というと
あの有名な蘇民祭、
昔になんか”ポスターがセクハラみ”な理由で
回収騒ぎがなんかになって話題になった、
あの蘇民祭もやっぱ関係してる…?

と思ったらやっぱりそうだ。
あの蘇民祭は
岩手県奥州市にある黒石寺で
行われている伝統ある祭だが、
由来はこの武塔神の話から来ているようだ。

しかしここで一つ普通に疑問が。
あれ?武塔神は最終的にスサノオになったよね?
スサノオって神道の神だよね?
でも蘇民祭をやっているのは寺であって、
祭られてるのがスサノオではまずいよね?

という訳で出てくるのがはい、
あのよくわからない、
神仏界のウルトラC、
”神仏習合”な訳です。

"スサノオを、
薬師如来に変えちゃーえっ!"
ってことで、(神仏習合的には逆なんですけど)
はい。めでたく
武塔神=ゴズさん=スサノオ=薬師如来
ということになりました。

でもまた、あれあれ?
熊野をやったときはたしか
イザナギが薬師如来で、
スサノオは阿弥陀如来だったよな…
なんでもいいのそこは?
それぞれの都合で良いの?
むー。わからん!わからん!
神仏習合やっぱ全然わからん!
都合良すぎー!!

はい。
ちょっと神仏習合はわからないので、
次に進みます。
また気が向いたら調べます。

つうことで
祭神のことはある程度わかったとして、
次は神社の由来だ。

明治の世になるまで、
八坂神社観慶寺感神院などと
呼ばれていたそうだ。

656年に高麗から来た伊利之(イリシ)という人が、
新羅の牛頭山にいたスサノオを
八坂の地に祀ったことが始まりだとか、

それよりずっと後の876年に、
奈良は興福寺の僧円如、
が建てた的な話もあるらしい。

この時代、疫病や洪水が
とにかく頻繁に起きていて、
やれ誰それの祟りだなんだって
とにかく祈祷して鎮めることが
重要だとされていた(と思う)ので、
そんな時に、ゴズさんa.k.aスサノオを祀る
八坂神社はそりゃそりゃ
人々の心の拠り所になったんじゃないかと推察。

そして面白いのは、
ここは神社だけれども、
そもそも興福寺の僧が建てたという
話があるくらい神仏習合が深い神社なので、
神社というより、どちらかというと
”限りなく神社に近い寺”
と思われていたフシもある。
実際かつては興福寺、後に延暦寺の
末寺とされていたこともあったそうだ。
ふしぎー (←訳わからな過ぎて感想が棒)

八坂神社と言えば外せないのが
祇園祭だろう。
京都三大祭のみならず、
日本三大祭にも挙げられている
まさに日本を代表する祭の1つだ。

869年に疫病が大流行した際、
神泉苑という、
平安京大内裏に接して作られた、
天皇のための庭園、的な所で、
御霊会(ごりょうえ)と呼ばれる
鎮魂的な祭を開催したのが、
この祇園祭の起源とされている。

このころはまだ、
疫病や天災的なものがあった時だけ
行われていたのだが、
970年からは
毎年行われるようになったそうだ。

地元にこういう
大きなお祭りがあるところって
本当に憧れる。
幼い頃から毎年、家族総出で
何かしらの祭参加体験があった人と
それがなかった人とでは、
何かが決定的に違う気がする。
しかもそれって代々が多そうで、
そうなるともうDNAレベルって話だもんね。

私の地元にも
町あげての大きな夏祭りはあったけれど
特に見どころもない普通の盆踊りをしながら
ただただ人々が大通りをねり歩くだけの
興奮もダイナミズムも皆無なお祭りだった。

しかも上京した後、
何年かぶりに祭の時に帰ったら、
クラシカルだった盆踊りソングが、
いつの間にか
ど派手テクノ調になっているという
悲しい田舎あるあるみたいな展開で、
私はますます祭から遠のいてしまった。

あ、そうそう、そんなこんなで
ゴズさん=スサノオを祭神とし、
全国の"八坂神社及びゴズ=スサを祀る神社"の
総本山と言われている八坂神社だが、
実は姫路にある廣峯神社と
その起源を巡ってモメている。

廣峯神社の来歴?はこうだ。
遣唐使で唐に渡った天才・吉備真備が、
唐から戻った後に、都へ帰る途中で、
「なんか光る山がある!」ってなって、
唐から持ち帰った牛頭天王を奉じながら
その山に登ったところ、
「我はスサノオ。牛頭天王と一緒に祀れよ」
的な声が聞こえてきたそうで。

で、京に帰ってそれを聖武天皇に報告して、
「じゃあ神社造るか」ってなって
建てられたのが今の廣峯神社の前進となる
祠なんだそうだ。これが734年。

で、ここからが問題で、
869年にその廣峯神社から八坂神社に
ゴズさんを分祀したという説が
あるんだそうだ。

だけど八坂神社はもちろんそんなの認めない。
いいや、うちがゴズさん信仰の元祖どす、と。
かと言って決定的な証拠も現時点では
現存しない(資料的なもの)ので、
まぁ決着のつきようもないんですけど、

ということで両神社は
「どっちが総本山か」という点で
ずっとわーわーとやっているんだそうです。
確かに大事な所だとは思うけど、
確固たる証拠がない限りもう
どうしようもないよね…
でも総本山かそうでないかってのも
結構大事な問題だよね…

ちなみに、全国各地にある
「天王」という名のつく地名。
有名なとこだと
天王洲アイル、天王山、あたりは、
天王洲は江戸時代このあたりの海で
漁師がゴズさんの面を海から引きあげたことが
地名の由来だそうで、
また天王山(秀吉と光秀が戦った所)は
もともとは”山崎山”と呼ばれていたが、
頂上付近に「山崎天王社」があったことから
今は”天王山”と呼ばれるようになっている。

またご祭神に、
ゴズさんの子供たち”八王子”が
祀られていると書いたけれど、
これも全国にある地名で、
だいたいそこは、このゴズさんの子供たちの
”八王子”と何かしら関わりがあるそうなので、
近くに八王子がある方は、
ご自分で地名の由来を調べてみると、
どこかに拠点となるゴズさん系の神社が
見つかるんじゃないかと思う。
八坂神社、八雲神社、須賀神社、廣峯神社
あたりが関連する?神社のようだ。

※あくまで何者でもない素人主婦の
ちょい調べですので、
間違っているところもあると思います。
ざっとこんな感じかな程度でお楽しみください。

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