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SPIN話法で顧客と強固な信頼関係を築こう!

こんばんわ!前回はFBIが実践する傾聴と共感テクニックについて記事を作成しました。このテクニックによって顧客との関係性を親密にすることができますが、今日はその先のお話を記事にしたいと思います。SPIN質問という特に営業のシーンで顧客との信頼関係をより強固にするテクニックです。

営業の仕事をする人はもちろんのことながら、このテクニックを活用すれば人間関係自体を良好なものにすることもできますのでぜひ参考にしていただければ幸いです。

SPIN質問テクニックとは。

SPIN質問とは、状況質問(situation)、問題質問(problem)、示唆質問(implication)、解決質問(Need-payoff)、この四つのことを指し、営業において必要な質問はこの四つに分けられると言われています。これらを英訳した時の頭文字をとるとSPINであることからこう呼ばれており、また状況、問題、示唆、解決、この順番で質問していくことで顧客との信頼関係構築に繋がりやすいのが特徴とも言えます。

質問の重要性については十分に理解し実践されている営業パーソンの方が多いと思います。SPIN 質問法で言うと状況質問と問題質問、これを実践されている営業パーソンはとても多いと思います。顧客や見込み客が抱える問題、そしてその原因を聞き出すための質問テクニックが状況質問と問題質問にあたり、発見のための質問とも言われています。また潜在ニーズを探り当てる際にもこの二つを駆使します。一方示唆質問と解決質問、これを実践している人はもしかすると少ないかもしれません。そして営業における質問というのはこの二つがポイントだとも言われています。
さらに、この二つの質問をくり出すために状況質問や問題質問など質問を重ねていると言っても過言ではありません。また課題から目標へと発展させるための質問とも言えます。そういう意味でこの示唆質問と解決質問の重要性も踏まえてこの四つのステップを理解する必要があるといえます。

①状況質問

これは営業パーソンが顧客企業の現場確認する事実を収集するための質問です。例えばシステム販売の場合

”今はどちらのシステムをご利用ですか?”と言った質問や

”従業員は何名様いらっしゃいますか”

”そのシステム以外にどんな ITツールをご利用ですか”

こんな感じの質問が状況質問です。

この質問は売り手側からの単なる質問でしかなく、実は顧客にとっては自社の置かれている現状を答えるだけのつまらない内容で質問に答えてもワクワクすることは何一つない時間帯です。ヒアリングの意味を間違えた営業パーソンが陥りがちな尋問的な質問というのはこの状況質問をひたすら繰り返すことかもしれません。

とはいえ現状を確認するという状況質問は必要です。ポイントは不必要な確認はしないという点にあります。不要な状況質問をしないためにはどうするのかと言うと事前準備の質をあげる。これが重要な顧客が抱えているであろう課題をあらかじめ想定しておくことが重要です。事前準備の目的は仮説を立てることです。また仮説を立てたら立証するために最低限確認すべき質問、つまりどんな状況質問をするかという点についても想定しておきます。このように仮説と仮説立証のための状況質問が商談の事前準備です。

②問題質問

状況質問で顧客の現状について自分の認識と合っていることが確認できたら問題質問に移行します。問題質問では現状に対しての不満や課題を聞き出すことが目的です。


”ご利用のシステムだと設定面で制限があるという声をよく聞くんですが御社ではいかがですか”

このように現場に対する問題意識を顧客に話してもらうことを目的とした質問をします。この問題質問の意図は顧客の顕在ニーズを把握すること。質問が呼び水になって、そこから会話を重ねていくことで他の顧客他の顕在ニーズについてもお客が語ってくれた。そんな経験が皆さんあるでしょう。そして多くの営業パーソンはここまでの状況質問と問題質問でニーズを把握できたので自社商材説明やサービスそしてそのメリットも説明に移行することが多いです。ところがSPINでは更に質問を使って課題を掘り下げます。問題質問は課題を掘り下げるための布石という位置付けということです。

③示唆質問

問題質問で布石を打ったら次に用いるのが示唆質問です。これは問題質問で顧客が答えた課題を放置しておいた時のリスクを深掘りする質問です。よって質問の基本形はその問題や課題を放っておくとどうなるかという構成になります。先ほどまでの例で言うと

”ご利用のシステムだと設定面で制限があるという声をよく聞きますがいかがでしょうか”

”使いづらいというご認識ですがそれによってどれくらいの生産性が失われていますか”

”特に操作面での使いづらさだと教育でお困りになりませんか”

”そのせいで引継ぎで問題が起こるということですね”

このような感じで最初は問題としてフォーカスされていなかったとしても質問を重ねることで問題が存在することがわかり、さらに費用的時間的コストがかかっていること、つまり将来的な危険性を顧客自身に認識させられるのが示唆質問です。将来の核となるになる部分に焦点を当てて潜在的な問題を顕在化させ、課題解決することの必要性を理解してもらうのがこの質問を使う目的です。

③解決質問

そして最後が解決質問です。解決質問では問題が解決した時、つまり明るい未来が訪れた時の利益を顧客自身に語ってもらう、これが目的です。

”システム引き継ぎが楽になれば他の業務に集中できそうです”

”業務に集中でき、部内の人間にも楽になるでしょう”

”社員で円滑に業務を回ってればコストも抑えられるかもしれません”

このように顧客自身に利益を語ってもらうことが解決質問の狙いです。そしてこの利益というのは営業パーソンと顧客二人で作った新たなその顧客企業の目標なんです。後はその目標に向かうために具体的にどうすればいいのかというとるべき行動について話し合っていくフェーズに入っていきます。このフェーズまで来ていれば信頼関係はある程度構築できており、営業パーソンと顧客は課題解決の同志になっている状態です。

まとめ

たかが質問されど質問です。SPINを学ぶと営業における質問の重要性が理解できます。正しく質問を重ねていき、顧客と課題解決の同志になれば社内提案や商談の進め方についても最適な方法を顧客担当者と一緒に検討することができるようになります。このように顧客自身が気づいていない真の課題を抽出し、その課題解決に向けての解決策を営業パーソンと担当者が一緒に考えられるようにしていくというのがSPIN質問です。

このようなテクニックは私の会社でも多く研修で取り入れておりますが、SPINもその一つです。営業で高いレベルで成果を出し続ける人は必ず何らかの形で顧客との良好な関係性を築いています。その多くがおそらく”この人に任せておけば大丈夫”と顧客に思わせることでしょう。そのために実践すべき一つのテクニックがこのSPINだと思います。

この春営業の仕事に就かれた新社会人の皆様、または少し営業成績が頭打ちになってきた中堅社員の方、ぜひ今一度ご自身の営業スキルの一つとして参考にしていただきたく思います!



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