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音声SNSの今後を考えてみる。FACEBOOK社がクラブハウス対抗のサービスを発表!

2021年1月頃から世間を賑わせたアプリといえば音声SNS「クラブハウス」です。iPhone限定、さらに「本名登録」「招待制」「会話の録音禁止」という既存のSNSにはない敷居の高さもあり、リリース当初は大きな話題となりました。

また「クラブハウス」は第二のYouTubeになるかもしれない、と先行者利益を狙ってか芸能人などがいち早く参加していました。しかしあれから数ヶ月が経ち、あまり話題として見かけなくなった今、現状どのような状況なのでしょうか。

2021年4月中旬の利用率

「クラブハウス」のApp Storeランキング推移を見てみると、1月下旬から2月中旬にかけてダントツ1位だったのに対して4月中旬には急下降の模様で631位までランクを下げています。ただ、アプリは1度ダウンロードすれば機種を変えない限り再度ダウンロードすることはないのでこれだけを理由に下火になったとは言い切れないです。しかし多くの著名人がクラブハウス離れを表明したこともあり、リリース当初のような”勢い”が衰えているのは間違い無いでしょう。只、一方でLINE社の調査によるとクラブハウスの利用率は7%でさらに現在の利用者の今後の利用以降は60%と比較的高い位置を示しています。これらのエビデンスをみる限り勢いは落ちたがある一定の層にとっては重宝されるアプリであり、今後も利用され続けられるのかもしれません。

アメリカでクラブハウスは絶好調!?

日本では少し勢いが失われつつある(?)クラブハウスですが、ある記事によるとアメリカではまだまだ好調を維持しているとのことです。アメリカでもリリース当初、著名人の参加により一気にクラブハウスの認知が広がり、さらにエンターテイメント性が加わりコメディアンやベンチャーキャピタリストなどで300万フォロワー超えの“Clubhouseスター”も出ているらしいです。もともと多種多様な人種が住んでいること、広大な土地、そしてラジオ文化が発達しているアメリカでは音声による”ながら”の習慣が備わっており、そういういう意味でこのクラブハウスのようなメディアの楽しみ方を元々知っていたこともあり、今後もある一定の水準で支持されるのではといわれています。


Facebook、音声SNSを提供へ「Clubhouse」などに対抗

そんなこともあってか、こんなニュースが飛び込んできました。交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)は19日、新たな音声機能として、ポッドキャストや「ライブ音声ルーム(Live Audio Rooms)」などを加えると発表。急成長する音声SNS「クラブハウス(Clubhouse)」に対抗する狙いがあると見られています。

そして開発中のサービスの1つ「Soundbites」は、短い音声クリップを録音して、写真やテキスト、動画と同じようにニュースフィードに投稿できるというもの。Zuckerberg氏によると同社はClubhouseのようにライブ音声チャットを通じて配信者の話を聞いたり配信者と交流したりできるツールにも取り組んでいるという。Facebookは、「Zoom」との競争の渦中にあった2020年にリリースしたグループビデオ通話機能「Messengerルーム」の音声のみのバージョンもテスト中で、2021年夏にリリースする予定らしいです。

 Facebookはまた、Spotifyと共同で別の音声機能も開発しており、こうした新サービスのリリース計画は人々が情報共有のためのさまざまな方法を模索する中、ユーザーの関心を引くためのソーシャルネットワーク間の競争が激化していることを表していると言われています。

Twitter社がクラブハウス買収?

そしてこちらも驚きでした。Bloombergの報道によると、Twitter(ツイッター)はClubhouseとの間で買収に向けた話し合いを行ったらしく、買収額は40億ドル(約4400億円)程度になるとのことでした。そして買収交渉は過去数カ月にわたって行われていたが決裂したと報道されています。詳細は明らかにされていませんが、やはりこの音声SNSにおいて熾烈な争いが行われている以上、今後もこの分野の成長が見込まれると見ていいのではないでしょうか。

音声SNSの良さを整理してみます。

クラブハウスを離れていく人の意見ばかりがネット上を賑わしていますが、そもそも音声SNSの良さはどこにあるのでしょうか。

やはり既存SNSのような文字だけのコミュニケーションだと感情が伝わりにくい。顔を出したり背景に気を遣ったりするZoomほどハードルも高くない。この辺りは音声SNSを使うメリットになると思います。

そして特に文字が読みづらいお年寄りや人と面と向かって会うのが苦手な方、そういう方が音声SNSを気軽に使えるような環境になればもっとその必要性を感じれるようになるかもしれません。また、同じ音声アプリのVoisyは今非常に好調とのことです。クラブハウスとの違いはその品質です。すなわち誰でも話手になれるわけでなく、ある一定の基準をクリアした人しか話手にはなれないというのが大きな違いです。聞き手側からする”聞くメリット”が明確なのかもしれません。

まとめ

今日はとりとめなくクラブハウスについて書いてきましたが皆様はこの音声SNSは今後どのようになっていくと思われますでしょうか?

私個人的には今後それぞれのニーズに枝分かれしたサービスが登場し、それぞれのカテゴリーで成長していくのではと思ってます。

例えばお年寄りが気軽に集まっておしゃべりができるサービス。英会話を気軽に学習したい人が集うようなサービス。歌や楽器をお互いに聞きあって練習するサービス。外見にとらわれず本当に自分にあったパートナーを見つけることができる音声お見合いサービス。自分の住む地域の情報だけを地域住民だけに発信する行政サービス。

人は人の声を聞くとどこか安心するものです。文字を見てもその感情は生まれません。一人暮らしの方や寝たきりの方。訳あって話し相手がいない方や心を病んでいる方。人と話をすることでもしかすると救える何かがあるかもしれません。

SNSやプラットフォームと聞くと、どうしても儲けるためのツールとして人が群がります。もちろんそれを否定するつもりは毛頭ありません。

しかしSNSの本当の良さとは一体なんでしょうか。それはやはり人と人の繋がりを生んでくれることだと思います。普段なかなか会えない人と繋がれる。憧れの人と繋がれる。SNSで人と繋がっているだけでどこか社会と関わっているといういい意味での錯覚に陥ります。SNSは忙しい現代人のためにいつでも人との繋がりを感じさせてくれるという意味で最高のツールだと思います。

音声SNSはその繋がりを人の声で生んでくれます。これには既存のSNSではなし得なかった人の感情を届けてくれるという最大のメリットがあります。そういう意味でこの音声SNSが今後より温かみのある人との繋がりを生んでくれる存在になり、世界にまた違った繋がりを生んでくれることに期待したいものです。

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