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「嫌いなもの」に妥協しない。

この歳になると、自分の好きなものはだいたい分かるようになった。

丁寧につくられたもの。
肌触りのよいもの。
風通しのいい部屋。
装丁のキレイな本。
ロマンスより友情もの。
平日の昼寝。
ちょうどいい硬さのキーボード。
小豆。猫。仏像。教会。季節の香り。

少しずつ周りを好きなもので固めて、心地よく暮らしていく術を覚えた。

けど、最近、改めて。

「嫌いなもの」を認識しておくのって、すごく、すごく大事なんじゃないかと思う。

引っ越し先で。取材先で。お付き合いの途中で。
自分の都合だけではちょっと断りづらい場面で、「それ」に出遭う。
断れないけど、大人だから頑張るけど。
でも、やっぱり、ダメなものはダメなんだ、と感じるものに出遭うと、
ものすごいストレス。ものすごいダメージ。
その場をやり過ごしても、あとからじわじわと浸蝕してくる。
わがままとか、大人気ないとか、いろいろ言われるかもしれないけれど、
それより何より、こんなに嫌だってことは、相当心に負担がかかるってことで、それはつまり、体にも悪いってこと。
嫌いなことを無理やりやるのは、大変不健康なことです。

食べてみたら美味しかったとか、着てみたら意外と似合ったとか、行ってみたら楽しかったとか、話してみたらいい人だったとか、第一印象とは違うプラスになる発見もたくさんあるけれど。

自分がどうしてもこれは嫌だ、と思うものは、嫌だと言っていい。
それは、自分を大事にすることだから。
けれど、もしも、それが好きだと言う人がいたら、そのこと自体を否定してはダメ。
私が譲れない「好き」「嫌い」があるように、
人にはそれぞれ「好き」「嫌い」があるから。
それぞれの違いを受け入れられない人は、きっと、想像力が足りないのだ。

ちなみに私が本当にこれはダメだ…!と思うのは、
「ニオイ」と「怖いトイレ」です。




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