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エッセイ12【命2.0】

 変化を伴う自己複製をしながら情報を継続していくのが命の一つの定義だと思う。
 ならば、その「変化」を柔軟に考えると、現在の在り方が変化して命が受け継がれる事も十分考えられる。
 元々「ビッグバン」と言われる爆発から全てが始まったと言われている。そこからの時間の経過は単なる炭素、水素やアミノ酸などから、現在の生物や環境を創造した遠大な営みである。ならば、こらから先は?
 情報の複製や継続にDNAが使用される。その「入れ物」である有機的身体性は古来から変化し続ける。だって元々「塵」だったんだから。情報を複製、継続するならば、少し前なら印刷物など、現代なら半導体上のデジタル情報。そこに、自分の人となりを記録しておくと、情報、記憶としての命は継続していくのではないかと思う。

「よう…人はいつ死ぬと思う?」

「心臓をピストルで撃ち抜かれた時? 違う」
「不治の病に侵された時? 違う」
「猛毒キノコのスープを飲んだ時? 違う」

「人に、忘れられた時さ」

ワンピース ドクターヒルルクの台詞より

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