長男がつくったゲーム屋さん
少し前に、長男の小学校の夏祭りがありました。
この夏祭りは、地域のおやじの会とPTAが協力して毎年開催していて、子どもたちがお店をやったりしながら、みんなでつくるお祭りになっています。
かき氷、やきそば、トウモロコシといった食べ物屋さんから、スーパーボールすくい、ヒカリモノといった商品を売るお店、ボディペインティングのお店など、おまつりを盛り上げるお店を、大人たちだけじゃなくて、子どもたちも店主となって一緒になってつくっていく。
ステージでは、卒業生が寸劇をやったり、保護者たちが演奏したり、子どもたちがダンスをやったり。
小学校でやるお祭りだけど、関わりたい卒業生にも出番がたくさんあって、もはや地域のお祭りと言ってもいいくらいかもしれません。
そんなちょっと変わった、長男の小学校の夏祭りに、今年から、さらに自由に使える時間貸しスペースができました。
1日ずっとではないけど、ちょっと売ってみたい、発表したいとか、何のお店を出してもいいよという、本当に自由に使っていいコーナー。
ふとしたことから、そのコーナーに、長男が出店することになりました。
お店の名前は「プレイゲーム」
長男のお店は、長男がプログラミングソフトscratchで作ったゲームを、無料で体験できるゲーム屋さん。
そこでできるゲームは、去年の夏休みの自由研究として作った「ジバニャンの百烈肉球ゲーム」と、今回のために新しく作った「たのしいRPG体験版」の2つ。
「ジバニャンの百烈肉球ゲーム」は、ジバニャンがトラックと戦って、30秒以内に10台倒せたらクリア!
というシューティングゲームで、ゲームプログラミングの本に乗ってたものを、自分なりにアレンジして作ったゲーム。
まだx軸もy軸もわからない中、座標の指定を活用して、習ったばかりの不等号を活用して、ゲームクリア判定をしたり、画面遷移を利用したゲームづくりの基本を学んで、なんとか完成させたゲーム。
学校の授業で1回みんなにやってみてもらえたみたいだけど、パソコンとの相性が悪くて、うまく動かなかったりしたらしく。
改めて、みんなにやってもらえる!ととても喜んでいました。
「たのしいRPG(おためし版)」は、勇者が冒険に出かけて、スライムを倒すとレベルアップしていき、最後にボスを倒すとクリアになるというすごく単純なロールプレイングゲーム。
出店を決めてから2週間。ゲームの設定を決めて、ストーリーを決めて、キャラクター等の素材をインターネットのフリーイラストサイトからダウンロードして、全部1から自分でプログラミングしていく。
画面遷移の使い方など、ゲームづくりの基本がわかっているので、作りたいゲームのイメージがシステムとして浮かんでいるみたいで、思ってる以上にサクサクと作っていく。
でも、全体を設計してから作っていくのではなくて、思いつく順にどんどん作っていくから、バグだらけで、
「動かない!なぜだ!」「消えない!なぜだ!」
「大きい!なぜだ!」「反応しない!なぜだ!」
「数字が増え続ける!なぜだ!」「音がなり続ける!なぜだ!」
みたいなことをひたすらやり続けて、少しずつ形を作っていく。
そして、なんとか一旦完成したところで、父ちゃんに試してもらい、意見をもらう。
「倒した感がない」「レベルアップする感がない」
「クリア感がない」「楽勝過ぎて、ただの作業」
など、なかなかシビアな意見を受け止め、
スライムを倒した!という画面を追加、レベルアップの時に体力アップの仕組みを導入、ボスを追加、攻撃力と攻撃スピードで乱数を掛け合わせて、ゲームバランスを調整。持ち物のパンが永遠に出続けるのを1個までしか持てないように修正。
そんなことを繰り返して、夏祭りの前日に、やっと完成しました!
バグの原因が複雑になってるところは、わかりやすくするための補助線みたいな問いかけをしたり、仕組みから考えすぎてゲームがつまらなくなってる時に、そもそも作りたいのはどんなゲーム?と問いかけたりはしたものの、基本的にはすべての仕組みを自分で理解して考えて、組み立てて作成。
一応将来の夢は、ゲームクリエイターと言っている長男。自分でつくったゲームを、みんなにやってみてもらえるというのを、本当に楽しみにしていました。
夏祭り当日
いよいよ本番!
パソコン2台並べてセッティングしてると、男の子たちが集まってくる。
「何やるの?」「ゲーム?やりたい!!」「並ぼうぜ!」
長男自身がマイクでアナウンスしてお店がスタートしたら、そこから2時間、お客さんが絶えることなくずっと楽しんでくれました。
何度も何度もやりたくてループして、スコアアタックみたいに記録に挑戦してくれる子がいたり。
全然クリアできなかった子が、他の子がやってるクリア方法を見て、それを試してみてやっとクリアできて喜んでいたり。
仲良し二人組の女の子が、片方がめっちゃはまってて、片方がめっちゃ興味なさそうだったり。
ゲームを作った長男が4年生というのを知って、「天才じゃん!!」と驚く6年生の子がいたり。
自分もscratchをやってるという子が、裏技を見つけて、神業認定されたり。
さらには、その子と長男でその裏技への対処方法を考えて、開店中にその子と一緒に修正したり。
もうね。
本当に、ただただ素晴らしかった!!
楽しんでもらえて嬉しかった
終わった後、夜ご飯を兼ねて反省会という名の打ち上げがあって、私と長男で参加しました。
大人たちが、どんな仕事を担当していたかを発表して感想を言っていく中、
長男は「僕が作ったゲームを、みんなに楽しんでもらえて嬉しかったです」と堂々と発表。
それを聞いて、
「まさにこういうことをしたくて、こういう声を聞きたくて、今年自由なスペースを作ってみたんだよ。嬉しいねぇ。」と、幹部の方がおっしゃってくれたり。
「こうやって、夏祭りがただのお祭りじゃなくて、発表の場になったり、何かを作り出す場になっていったらいいよね。」と、他の方も。
「最初の年にこういうのをやってくれると、来年からまた別の「やりたい」が出てくるかもしれない。それが楽しみだよ。ありがとう。」と言ってくれた方もいたり。
自由に使えるスペースのもう一枠は、我が家が家族ぐるみで仲良くしてる子が作った「おからクッキー屋さん」で、これまためっちゃおいしかった!!
地域の方々がみんなで関わり合って、みんなで子どもたちの楽しい!をつくっていく。
そんな環境があること、そんな環境を作っていく仲間たちがいること。
学校だけじゃなくて、地域だけじゃなくて、学校と地域や保護者が連携しながら、みんなで力を合わせていくことの大切さを、改めて感じたイベントでした。
長男くん、本当にお疲れさまでした!
これで、夏休みの自由研究は、ほぼ終わり✨
長男のゲームはこちらからお試しください!
◆ジバニャンの百裂肉球ゲーム on Scratch
https://scratch.mit.edu/projects/238208518/
◆たのしいRPG体験版 on Scratch