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ミスや失敗こそ、早く報告する

フリーライターとして12年が経つ。
その中で数えきれない失敗やミスをしてきた。

インタビューの取れ高が少なかった。
インタビュイーを怒らせてしまった。
本の著者からのクレームを受けた。

取材時間に遅れてしまったことや、
納期を勘違いしていたこともある。

うっかりミスから取材してみて
"やってしまった…"というものまで、失敗の多さなら負けないかもしれない。

そんな私が、今でもライターとして続けていられるのは、「ミスや失敗は、担当者にすぐに報告する」ことを心がけてきたからだと思っている。

遅刻や先方を怒らせてしまったなど、
明らかな失敗は起こったあとすぐに編集者や担当者に連絡。

また、取材から執筆まで間が空いてしまい、
いざ書こうと思ったとき全然構成案と違っていた、、という失敗に時間差が生まれた場合などは
気づいたとき、すぐに。

いずれにしても「すぐ報告する」ことがポイントだ。
と言っても、最初からできていたわけではない。

ライターとして駆け出しの頃は「これくらいのミス、黙っていればわからないかも」
と思っていた時期もあったし、
フリーランスという立場上ミスや失敗を正直に話すことで、自分の仕事が減ってしまうことへの恐れもあった。

しかし、遅かれ早かれこうした間違いは相手に伝わる。
しかも、時間が経てば本人以外から担当者に伝わることもある。そうなってはさらに心証は悪くなるし、ひとつの失敗を隠すことで「この人は自分の失敗を隠す人なんだ」と大きくまとめられてしまう可能性もある。

相手からしたら、フリーランスの行動を把握できていないことで、クライアントへの信頼を失ってしまうことにもつながるだろう。

結局、相手のためにも自分のためにもならないことがわかってからは、失敗やミスといったまずいことこそ、正直に伝えることにしたのだ。

***

隠さずに失敗を伝えてきたことで、相手からの反応も変わってきたように思う。
例えば、編集者や担当者もこちらに都合の悪い情報(短納期や、予算が少ないことなど)を事前に教えてくれるようになったのだ。

事前に情報がもらえることによって、無理のないスケジューリングや、場合によっては仕事を断ることもできるようになった。

フリーランスは、
「仕事を切られたくない」という思いがつのり、
「自分をよく見せたい」
「相手にとってデメリットとなる情報を出したくない」と思いがちだ。

しかし、それは心理的安定性がない状態で仕事をしているも同然だし、良いパフォーマンスは発揮できない。
それに、思い切って失敗を話してしまうことで、意外にも怒られないこともある。


いいことばかりを書いてきたが、正直に伝えることで仕事を失ったこともある。だけど、後悔はしていない。信頼関係を積み重ねられない中で仕事はできないからだ。

フリーライターとして、
ひとつでも多く良質な記事を書きたいし、
気持ちの良い仕事をしたい。

それには、失敗を隠さないこと。
自己開示をし続けること。

これに尽きると思っている。

#仕事のポリシー

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