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「人生こんなもんか」と思っていた中2の私を変えた先生の思い出

英語講師をしていると
「どうやって英語が話せるようになったのですか?」
という質問をよくいただきます。

正直、
「コレで英語が話せるようになりました」と、
質問してくれた方が求めているような
端的な説明は難しいところです。

色んな出来事があり、
色んな勉強をして、失敗をして
今の、英語を使った仕事ができる状態
にたどり着いたのかな、と思います。

ただ、いくつもある人生の分岐点の
1番初めはとてもハッキリ覚えています。
中学2年生の頃でした。

ある英語の先生との出会いです。

「その先生のおかげで、
 英語が大好きになりました!」
ではなく、もっと大きな意味で
その先生が私の人生を変えてくれました。

その先生の名前はダイアナ先生といいます。
産休代理として、半年くらいの短い間
私たちの中学校にきてくれました。

その時、クラスの仲良し女子グループから
完全にハブられていて
いつも1人でいました。

その中の1人が、同じ部活に入っていて
部活でも誰にも口を
きいてもらえなくなりました。

もともと集団にうまく溶け込んだり
女子同士でキャーキャーいったりが
うまくできず
小学校高学年の頃にも
軽いイジメにあっていました。

「なんか色々、うまくいかない」と
感じていても、誰にも相談できずに
ずっと「疲れるな」と思いつつ
頑張って学校生活を送っている
そんな子供でした。

しょうがないのかな、と
人生ってこんな感じなのかな、と
なかなか暗い毎日を送っていました。

どの授業もまともに受けていなかったので
英語の授業も全然できていなかったです。
それなのに、なぜダイアナ先生が
目をかけてくれたのか、
今でもわかりません。
よく話しかけてくれました。

ある時、
「これからの時代は、インターネットと英語だよ」
と話してくれました。
インターネットという言葉を
初めて聞いたので、よく覚えています。

「コンピューターに、ある言葉を打つと
 何でも分かるんだよ」

「世界中のことを知ることができるんだよ」

「英語がわかれば、本当に世界が広がるよ」

ダイアナ先生自身がワクワクして
話してくれました。

そして、
「今はこの“中学校”っていう
 狭い世界しか見えないかもしれないけど、
 インターネットと英語で、
 本当に広い世界に羽ばたけるよ」

その時は、「そうなんだ」と
思う程度でした。
でも、その言葉が私の中で
じわじわ広がっていって、

 「インターネットと英語を手に入れたい」

と思うようになりました。

そのためには、どうしたらいいか。
初めて自分の未来について真剣に
向き合ったのは、この時でした。

それから、国際化教育に力を入れている
高校に行くために勉強を
するようになりました。

英語をめちゃめちゃ勉強したり、
留学をしたりするのは、
高校に入ってからですが、
今の私につながっている1番の根っこは
ダイアナ先生です。

先生は本当に短い間しか
私の学校にいなくて、
ちゃんとしたお別れとお礼を
できないままでした。

高校進学後、ダイアナ先生に
会いたいと思い、中学校に
問い合わせをしましたが
結局、お会いすることができませんでした。

今、きっと私はあの時の
ダイアナ先生と同じくらいの
歳だと思います。
先生がしてくれたように
誰かの背中を押してあげられる
ようになりたいです。

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