エンタープライズ領域でのスタートアップの勝ち筋
少し遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。
AcompanyでCOOやってる佐藤です。
新年で何か書こうかなと迷っていたのですが、せっかく新年なので今後のAcompanyの方向性に関することを書いておこうと思います。
この記事は、バレンタインアドカレ 6日目の記事です。
エンタープライズ or SMB?
以前、代表の高橋がこちらの記事を書きました。
ここ数年、SaaSが隆盛してきた理由のひとつは、雑に言ってしまうと「インターネットとソフトウェアの力でグロースできるから」じゃないかと思います(もちろん、それ以外にも理由はありますが)。
ソフトウェアが業務課題を解決し、インターネットでそのソフトウェアをサービスとして低コストで提供できる、という点は大前提として大きいと思っています。
そしてSaaSの場合、一つの論争としてターゲット顧客をエンタープライズとするか、SMB(中小企業)とするか?というものがあります。
ここからは個人的な見解になりますが、多くの成功するSaaS企業というのは、SMBから入る傾向にある気がします。これは、SMBだと先ほど言った「特定業務領域を効率化するソフトウェアを、インターネットで安価に提供する」というモデルとの相性が良いからです。
ただ、SMBより実はエンタープライズの方が市場は大きく、市場規模という観点だけで言えば非常に魅力的です。SMBの方がSaaSとしての相性は良いが、一定の市場規模にとどまる可能性もあり、ここにSaaSの特性としてジレンマがある、と考えています。
スタートアップがエンタープライズに挑戦する難しさ
エンタープライズの何が難しいかといえば、ソフトウェアの観点でいくとメイン機能以外に周辺領域で求められることが多く、セキュリティ対応なども高い水準を求められます。また、交渉が長引くことは当たり前で、その結果として収益化にも時間がかかりますし、顧客数もそれほど増えていかないので、不確実性も高いです。
以上の通り、ちょっと考えるだけでも、クリアしなければいけないハードルはたくさんあります・・・。
これらのハードルをクリアするためには、はじめからプロダクト開発の戦線を広げる必要がありますし、それ以外の様々な人的リソースも組み合わせないと、事業を進めることができません。
Acompanyでもエンタープライズのお客様をメインにビジネスを行っています。そのニーズに応えるために、事業開発、プロダクト開発、R&D、法務など、あらゆるリソースを駆使しています。
エンタープライズ領域を開拓するための人材モデルについては、この記事が詳しくてわかりやすかったです。「SMBとエンタープライズでは、アプローチが全く別」というのは、この記事を読んでいただくとわかっていただけるんじゃないでしょうか。
これらを踏まえながら、スタートアップがエンタープライズ領域でどう立ち向かっていくべきでしょうか。ポイントは二つあると思います。
1. 専門性が必要になるニッチな領域を攻める
セオリーですが、スタートアップなど資源が限られている立場の場合、専門性の高いノウハウや技術で勝負するのが良いと考えます。特に「今はニッチだか、成功すれば一大領域になる」ところが理想的です。(実はそんな領域を見つけることが、最も難しいと思いますが、それはまた別の機会に)
高い専門性を武器に、まずは特定市場を開拓し、その中でさらにノウハウを獲得していきます。市場が大きければ、周辺にもさまざまな課題が見つかり、自ずと事業領域を広げていけるでしょう。
Acompanyの場合、プライバシー領域やプライバシー保護技術がまさにこれです。非常に専門性が求められる領域であり、この課題に応えられる人材や企業は非常に限られています。一方で、プライバシーはこれから大きくなる市場でもあります。
2. サービス提供の生産性を高める
もう一つは、サービス提供の生産性を高めるところであり、ここはITスタートアップであれば、まさに冒頭の話に戻り、「業務をソフトウェア化する」という点に尽きます。
ソフトウェア化することができれば、提供コストを低下させ、多くの企業のニーズに応えられる可能性を高めることができるようになります。
Acompanyでは、エンタープライズに受け入れていただけるソフトウェアサービスとは?という点を、最近では非常に活発に議論しています。
エンタープライズ領域は、一つ一つの機能のフィッティングも必要になりますし、面としてのカバーも必要になります。また企業が変わればルールや考え方も変わっていきます。そうなると、開発ロードマップが非常に複雑かつカオスになりがちです。
我々も事業を展開する中で、エンタープライズならではの開発アプローチやサービス提供方法があることを段々と深く理解しつつあり、それを自社の事業に当てはめてどのように開発ロードマップを作るべきか?を常に検討しブラッシュアップしています。
このように、素早く知見を獲得し、エンタープライズ領域で通用するソフトウェアサービスを実現できることが、スタートアップの勝ち筋になるのではと考えています。
ということで、Acompanyではプライバシー領域で、エンタープライズのお客様向けのビジネスを展開しています。
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