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芸術家 Allen Jones

アレン・ジョーンズは1937年・イギリス生まれのポップアーティスト。
ラバーフェティシズムやBDSMなどのエロティックなイメージを作品に取り込んだFetishな作品が多く、有名な人間家具の作品は見た事がある人も多いと思います。

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Hatstand, Table and Chair 
by Allen Jones (1969)
"life-size images of women as 
furniture with fetishist and sado-masochist overtones."

こちらの彫刻が着ている革を手がけたのはあのジョン・サトクリフ。
ジョン・サトクリフとのコラボは他にもアレンの奥さんジャネットが着たラバーもあります。

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Waitress by Allen Jones(1972)


写真左下はインタビューマガジンに掲載された、写真家Steven Kleinの作品。
右下はGQ Magazineに掲載された、写真家Phil Poynterによる作品。

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作品が模範される事についてアレン・ジョーンズは「コピーされる事は褒め言葉として受け取りますが、クレジットを入れるとかはして欲しいかな。SKIN TWO magazineなどはよく私のアイデアを拝借してたけど、必ず分かるよう、なにかしらのジェスチャーを入れてくれていました。」とコメント。コピーもリスペクトあってこそ。

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左はAllen JonesのSheer Magic(1979)。
右はSKIN TWO magazine(1995)。


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Allen Jones Remake by Bjarne Melgaard(2013) 
元々、アレン・ジョーンズの作品はフェミニストなどに叩かれたりしているんですが、オーストラリア人Bjarne Melgaardのリメイクの作品はみんな黒人なので、一気に人種差別問題感も出る感じ。



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こちらはアレン・ジョーンズとWhitaker Malemによるコラボ。
PatrickWhitakerとKeirMalemによる、独創的で彫刻的な作品は全て革によるもの。
縫い目!すごい・・・!
(※Whitaker Malemの作品は他も本当に素晴らしいので是非リンク先を見てみてね。)


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Kate Moss in bronze glitter by Allen Jones
 (2013)


こちらのケイトモスが身につけている作品は、クリスティーズのオークションで約¥1,686万以上の値がつきました。


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映画監督のスタンリー・キューブリックはアレンの作品を見て、「時計仕掛けのオレンジ」に出てくるコロヴァ・ミルクバーの作品デザインを依頼。アレンもいくつかデザイン案を出したのですが、お金の話になった段階で「これは沢山の人が観る。君も有名になれるんだから、タダで。」と言う上から目線の打診に、3ヶ月タダ働きは無理だなぁと断ったそう。自分のアイデアはコピーして構わないとしたので、アイデアだけ採用と言うクレジットになっています。
映画化したシーンはインパクトがありとても有名なシーンとなったので、アレン・ジョーンズが手がけてたらまた違ったんだなぁと思わされます。

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アレン・ジョーンズは絵も描いているんですが、そもそも私が彼の作品を初めて見たのは絵でした。
村上龍が出版したポップアートを題材にした短編小説があり、その中に12人くらいのアーティストの絵がポストカードになって挟まれていると言う金のかかった作りの本でして、アレン・ジョーンズのThrill Meと言う絵にとても惹き付けられました。

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Thrill Me by Allen Jones (1969)

10代前半で、まだボンデージとか全頭マスクとか知らなかったので、この右側の女性はどうなっているんだろう?と。つらいんだろうか?とか。明らかに左のほうが露出感あるのに右のほうがエロティックなんですよね。
理解の範疇を超えつつもやたらと印象に残っていて。のちにイギリスのTouter Garden初期フライヤーに使われていたことを知った時はちょっと驚きました。
脳の片隅に置き忘れていて、考えることもなかったのだけど、これは自分とフェチな存在の接触でもあったんだなぁ。

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Torture Garden Flyer(1991)



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T-riffic by Allen Jones (1966)

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Secretary by Allen Jones (1972)

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Untitled by Allen Jones(1976)


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Allen Jones

彼の作品は、テート、ルートヴィヒ美術館、ワーウィックアーツセンター、ハーシュホーン博物館など多くのコレクションに所蔵されています。
2013年にロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで大規模な展示会が開催されたのですが、日本では無理でしょうね。
生で見たい!‼︎



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