■“やりたいこと”だけで生きるのはまだ少し難しいから
ライターやマルシェや間借りでのおむすび出店、仕出しにワークショップなど、“れいちゃんのぼっち飯”として。1人のクリエイターとしての活動(ちょっとカッコつけちゃった笑!)の幅が増えてきた最近。
本当に有り難いことですが、やはり、まだまだそれだけで生計を立てていくにはまだ少し難しいのが正直なところ
お金は巡るもの、今は自分の手元にないだけでお金はただの手段でしかない。常々そう考え、お金が目的にならないようにとは心掛けて生きています。
ですが、れいちゃんのぼっち飯のクリエイティブな活動をいわゆる「ライフワーク」と言うなれば。最低限の生活資金を得る為の、そして何より“れいちゃんのぼっち飯”の活動をこの先ものびのびと続ける為の「ライスワーク」はどうしたって必要だなあと。少し悔しいけれど、目の前の生きるためのお金を得る必要性は理解しています。
そこで今回は、私が1ヶ月かけて18の日雇いのアルバイトを体験し、自分の「ライスワーク」としての仕事に求める条件を模索する実験を行いました。(同一箇所で複数回の勤務もありますが、検証したい内容が毎回違う、という点で別々の勤務と考えました)
就業時間の決め方や勤務先までの距離、職場での対人関係に業務内容など。なるべくクリエイティブな活動を邪魔せず、出来るだけストレスなく働ける「ライスワーク」には、どんな条件が必要なのか。どうすれば、夢の灯を消さず、かつ最低限の資金を得ながら生活を担保していけるのか。
今回は、そんな私1ヵ月に及ぶ大実験の物語です。
■どうして“日雇い”のアルバイトなのか
大実験全貌の前に、前提【なぜ日雇いアルバイトなのか】と言う点に少し触れておきたいと思います。
結論、自分が【苦手なこと】をある程度カバーでき、【得意(できそうな)こと】ができる環境が日雇いバイトだったからです。
もちろん、長期バイトや正社員という形もありますがライスワークに必要な条件を知るには不向きだと自分に対して仮説を立てて検証した結果、思ったからです。
そんなわけで、まずは自分が【苦手だと思うこと】をリストアップしてみました。
ここで挙がった6つのことに対し、自分なりに仮説を立ててみました。
次に、自分が思う【得意なこと】もしくは【出来そうなこと】をリストアップしてみました。
ここで、リストアップした得意なことと、先程立てた仮説を照らし合わせてみました。
こうして、洗い出した苦手なことから、日雇いに対する仮説を立て、さらに洗い出した得意(できそうな)ことと照らし合わせました。結果、日雇いのバイトを複数経験することは、ある程度自分の苦手部分をカバーしつつ、得意なこと(少なくとも“嫌でない”こと)で働ける環境を探しやすいと考えました。
長くなりましたが、こうして日雇いのバイトを経験するという手段を以て、自分のライスワークに対する条件を知る実験を行うに至りました。
長期バイトでは、自分への期待値がどんどん上がる苦しさへの直面、会社員ではクリエイティブな脳を少し邪魔してしまう可能性を危惧したというわけです。
■実際に日雇いバイトをした記録
さあ、遂に始まりましたれいちゃんのライスワーク実験。なかなか小難しい小娘が三が日から箱根駅伝の選手と共に奮闘する姿をとくとご覧あれ。
⑴某百貨店内和食店 ★★☆☆☆
某有名百貨店内にある和食の飲食店での業務。大学時代に飲食店のアルバイトをしていたため、最初は馴染みある“飲食関係”の仕事に応募してみた。
苦手だと思っていた電車移動だが、15分程度の乗車時間であれば毎日でなければ気分転換にもなって良さそうと思えた。
⑵某チェーンファミレス ★☆☆☆☆
前回同様、飲食かつ洗い場ではあったが今回は自宅から徒歩で行ける場所での業務(電車移動がない)場所での業務をどう感じるか実験したかった。
自宅からの距離が近くて嫌な人間関係の中にいるよりも、例え多少の電車移動があっても一緒に働く人がいい人の方が自分にとっては大切と知った。
⑶某チェーンファミレス ★★★☆☆
洗い場はもう懲り懲りだ、と同じ飲食でもホール業務の募集に応募した。
黙々とした作業だけど汚さのある洗い場、多少の接客があれど一定清潔な環境。どちらが優先事項かを実験したかった。
清潔な環境が優先事項だと知った。
⑷某インテリアショップ ★★☆☆☆
清潔な環境が優先と知ったので、一旦飲食から離れることにした。今度はインテリアショップを体験することにした。
清潔な環境と同じくらい一緒に働く人の態度や口調が大切と知った。また、近すぎずとも自宅からの距離も一定考慮する必要があると知った。
⑸ヤマト配送センター① ★★★★☆
次はインテリアショップより自宅に近い、かつ飲食以外の黙々とする作業のヤマトを選んでみた。
黙々とした作業内容×清潔(少なくとも汚れない)環境×電車で20分以内×高圧的な人がいない環境=最高だと知った。ライフワークの為の朝早いのは得意だが、ライスワークでも早起きできるか心配なかったが問題ないと知った。むしろ早く終わり、その後の時間を充てられるのでバランスがいいと知った。
⑹高級ビストロ ★★★☆☆
一旦飲食に戻った。飲食かつ、清潔な環境であればどう感じるのかを実験。清潔な環境と客単価は一定相関関係があると仮説を立てて高級ビストロを選択してみた(ちなみに食べログ曰く、客単価は15,000円強)
飲食でも、清潔な環境かつ高圧的な人がいなければストレスなく働けると知った。
⑺中華料理飲食店 ★★★★☆
今回も飲食店。飲食でも清潔な環境かつ、人が良ければストレスなく働けると知った前回。今回は、“人の良さ”についてもう少し掘り下げる実験をした。選択基準は、レビューの評価(実際に過去に働いた日雇いアルバイトの方が行うもの)が100%高評価の飲食店であること。ちなみに前回までの飲食店は94%~97%くらいだった(アルバイト側も評価されるシステムなので、94%を下回ることは稀)他者の思う“人の良さ”と自分の肌感が一致するか検証。
飲食でも、清潔な環境かつ人が良い環境であればストレスなく働けると知った。また、他者の過去のレビューは参考になると知った。
⑻某チェーン洋食料理店 ★★☆☆☆
今回も飲食店。自分が働ける飲食店の条件をより深ぼるのが目的。今回、店舗を選んだ基準はレビューの評価(実際に過去に働いた日雇いアルバイトの方が行うもの)が99%高評価の飲食店かつ、自分が好きな街(鎌倉)であることの2つ。
自分が好きな街≠働きたい街と知った。過去にアルバイトを経験した人の評価が必ずしも自分の感想や肌感と一致するわけではないと知った。
⑼高級マンション清掃 ★★★☆☆
今回はマンションの清掃業務。清潔な環境が求める条件と分かってきた昨今。飲食のような“生もの”の汚れではない環境に対してどう感じるのかを検証する。
いわゆる飲食の“生もの”の汚れでなければ、さほど汚れに対してストレスを感じないと分かった。
⑽ヤマト配送センター② ★★★★☆
今度は“良いと思った場所で複数回働く時に感じること”を検証すべく、前回の感触が良かったヤマト宅急便の仕分けに再度申し込んだ。前回との比較ような形で記載していく。
前回の終わった後の良いなと思った感触が変わったらと心配になったが、その後も申し込むなど割と良い印象は維持している。負荷をかけすぎず、良いと思った場所に複数回応募するのは吉と見た。
⑾中華料理飲食店② ★★★★☆
前回同様、“良いと思った場所で複数回働く時に感じること”を検証する。前回の感触が良かった中華料理店での仕事に再度申し込んだ。
やはり、飲食は自分の中の条件が完全一致するのは難しい気もした。店の特徴を抑えて(今回の店は平日の昼間が割と空いている)入るのがいいと思った。
⑿築地市場八百屋 ★★★☆☆
次はこれまでの飲食店とは異なる「食」への関わり方。それも、もともと自分が携わっていた「小売」である八百屋として「食」に携わる働き方をしてみた。自宅から距離があっても、自分が得意とする分野で働き、どう感じるかを検証。
例えライスワークでも、多少ライフワーク寄りの興味がある事だと自分のこだわりやプライドが出てきそうでクリエイティブ脳を邪魔してしまう恐れがある。うーん、難しい。
⒀ヤマト梱包資材倉庫① ★★★★☆
次はヤマトの「資材センター」を選択した。これまでは各家庭への配送を行う「配送センター」での仕分けだったが、今度は各配送センターへ梱包資材(段ボールや封筒等)を送る倉庫での仕分け。同じ黙々とする仕分け作業でも、配送センターと梱包資材倉庫では感じ方も異なるのかを実験した。
会話を交わさずに黙々とできるピッキングは、人との会話が少ないことも含め、やはりライスワークには合っているような気がした。また、配送センターと倉庫の比較では、梱包資材倉庫の方が、駆り立てられている感が少ない気がして焦らず働けた。
⒁ヤマト配送センター③ ★☆☆☆☆
今度は3度目のヤマトの配送センター。やはり“良いと思った場所で複数回働く時に感じること”を検証すべく、再度応募した。
良いと思った環境でも、少し担当する環境が違うと真逆の印象になることを学んだ。自分で担当場所を選択できないのであれば、継続して入るのは難しいと心が思った。
⒂ヤマト梱包資材倉庫② ★★★★☆
今回もヤマトだが、梱包資材倉庫の2度目の勤務。“良いと思った場所で複数回働く時に感じること”を検証するため応募。前日が配送センターの3度目で1~2度目とのギャップに苦しんだのでやや不安があった。
配送センターよりも、社員の方々が支持を出してくれる。そのため、手持無沙汰になることなく自分の業務が明確なのが良い。そして、質問に対しても丁寧に答えてくれるので心も安心して働ける。印象は1度目と変わらず、良かった。
⒃高級マンション清掃 ★★★☆☆
今回はマンションの清掃業務に再度応募した。ここでも“良いと思った場所で複数回働く時に感じること”を検証するため応募。
何度か働くと、もちろん個人によって異なる部分はあるが、その場で働く方々の雰囲気が分かる。数回入ることで、自分に合うかどうか少しずつ分かる。逆に言えば、1度いいなと思っても念のため数回入ることが大事。(今回はそれで言うとすごく良かった)
⒄ヤマト配送センター④ ★★★☆☆
今回で4度目のヤマト配送センター。前回は個人的に印象が良くなかったが、既に応募を行っていたため、今回も参加した。気持ちを切り替えて、“1度嫌だと思った場所で再度働くとどう感じるか”を検証することに徹した。
⒅薬局の品出し ★★★☆☆
今回はリピートではなく、久しぶりに新しい現場の仕事を選んでみることに。薬局の開店前〜営業中の品出し業務を行なった。仕分けやピッキング以外の黙々とする作業内容で、出来そうなものがあるかを検証したかった。
どれほど作業自体に会話がなくても、指示を下さる方の言葉遣いに棘がない人がいる環境を求めている。人が良いことが自分にとっては最優先事項かもしれない。
■ライスワークに求める条件をまとめてみる
ここまで1カ月で行った日雇いバイトの記録を行いました。日々のメモ書きのような形でつけていた備忘録を果たして隈なく呼んだ方はいらっしゃるのだろうか…。
もしいらっしゃったらありがとうございます。
そんな記録の中で「働くために必要だと知った条件」を全て洗い出し、似たような内容のものは統一化させる。内容を抽象化したものを所在地/業務内容/時間/人/仕事環境の5つのカテゴリに分類してみようと思います。
こうして、導き出された私がライスワークに必要な要素。優先順位としては以下の通りでした。
①~②仕事環境および人
③所在地
④時間
⑤仕事内容
清潔かつ、高圧的な人がいない環境が第一条件。そして、電車で20分程度の距離感にあること。さらになるべく早朝勤務かつ休憩のないほど良く忙しい5~5.5時間の作業内容。可能であれば人となるべく会話のない黙々としたピッキングや品出し。
こうした環境が今私が“ライスワーク”に求める環境なのではないかな?という結論に至りました。
今回の大実験を通して、ヤマトの配送センターや梱包資材倉庫。高級マンションの清掃や高級ビストロでの日雇いは引き続き継続して入れる日に入ろうという流れが自分の中で出来ています。少しだけ踏み出すと、少し違った世界が見えるものですね。
兎にも角にも、3ヶ日からの勤務に年始のおむすび出店。さらには、いくつか執筆記事を提出し、日々SNSを更新し続けた1月の自分に大きな。大きな拍手と100点をあげたいです。お疲れ様でした。
これからも、世界一大切で愛すべき“れいちゃんのぼっち飯”の活動と、ライスワークをほどほどにバランスを取りつつ生きていければと思っています。
皆様いつも応援ありがとうございます。
そして今後とも宜しくお願い致します。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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