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さーて、新作『桃太郎』の共同制作も佳境だ。

――最後まで作品と向き合い続けるために、課題を共有させてください。ルビの問題。


【#219】20220204


人生は物語。
どうも横山黎です。

作家を目指す大学生が思ったこと、考えたことを物語っていきます。是非、最後まで読んでいってください。


今回は『新作『桃太郎』の最後の課題を共有する』というテーマで話していこうと思います。



☆『桃太郎』ほぼ最終稿を書いた!


僕は今まで、新しい『桃太郎』をnoteで共同制作しようという企画を進めてきました。鬼を退治する勧善懲悪の物語よりも、鬼と共に生きる共生の物語の方がいいよね、と思ったので、再創作していたんです。


どんな物語にしようか、みなさんとコメント欄でやりとりをしながら創作していきました。共同制作した『桃太郎』で、note創作大賞2022に挑もうと考えています。


そして、自由度の高い創作大賞ということで、文章だけでなく、画像や動画の可能性も探っていました。決して順風満帆な冒険ではありませんでしたが、夢見た場所まであと少しです。


詳しいことは以下の記事をごらんください。


さて、創作大賞のしめきりまで、あと2日しか残っていないわけですが、最後の最後まで作品と向き合い続けようと考えています。


ということで、今回は、これまで出てきた課題にどんな答えを出したのか説明することに加え、僕が未だに迷っていることについても触れていきます。



☆議題の答え合わせ



議題1
桃太郎は犬たちをどう呼べばいいかな?


従来の桃太郎では、イヌ、サル、キジに対して、名前を呼んでいないんですよね。きびだんご一つで手なずけて、命がけで鬼たちと戦わせるし、「家来感」がありますよね。

「共生」をテーマにする以上、ここはちゃんとしておこうと思ったので、名前をつけることにしました。


コメントでもいただきましたが、名前はともかく、呼び名はあった方が良いなと思い、分かりやすくて、響きが良くて、愛らしい名前を考えました。


結果、バウ、モック、ケン。

基本的に鳴き声が由来ですが、モックだけは、サルの神様から取っています。別に深い意味はありません(笑)「モンキー」にも通じるし、イメージしやすいかなと。




議題2
里の人たちってどうやって鬼ヶ島に来るんだ?(笑)


これについては、以前共有した通りです。

お父さんが船を5隻つくっていて、そのうちの一隻で桃太郎が鬼ヶ島へ旅立ち、残りの船で里のみんなが鬼退治に出かけました。



議題3
桃太郎たちの服装どうしよう、、、?


ほぼ最終稿を読まれた方はお分かりの通り、以前と変更なしで「浴衣」でいきます。


コメントで浴衣に違和感があると言われたんですが、僕はその前から違和感を持っていて(だったらすぐに手を打てよ)、その問題をなあなあにしたままでここまで来たんですね。


その違和感の正体は、原始的な桃の里なのに浴衣姿というギャップにあると思いました。


だから、議題3の記事では、麻の服とか、直垂(平安時代の庶民が来てたやつ)とか、提案してみたんですね。



しかし、僕は根本的なところから見つめ直してみました。結論、桃の里の文明を少し発展させました。


時代でいうと、江戸時代頃の地方にある里にしようかなと。


ちゃんと調べ切れていないので、付け焼刃な知識だとは思うんですが、ざっと調べた感じ、浴衣で外を出歩くようになったのは、江戸時代中頃なんですって。それまでは今でいうバスローブの役割を果たしていたとか。


つまり、時代を進めれば、そして、江戸感を出せば、桃の里と浴衣のギャップを減らせると考えたわけです。

で、江戸感を出すものを何にしたかというと、「印籠」です。水戸黄門が見せつけるアレです。ほぼ最終稿ではじめて登場したアイテムなので、以前から読まれている方は驚かれたかもしれませんが、それまで「ビン」だったものを「印籠」に変えました。


そもそも、原始的な桃の里にビンってあんの?という意見が出て、「あ……」ってなったことが始まりだったような気がします(笑)

そこにもギャップがありました。


原始的なものに変えようと思って、その頃に薬入れとして使われていた貝殻にしようと決めたんですが、服装の問題とかいろいろふまえた結果、時計の針を進めた方がうまくまとまるんじゃね?と思い、舞台を江戸時代に変えてみました。


で、「江戸時代 薬」で検索をかけ、印籠と出会ったわけです。僕は初めて知ったんですが、印籠って、携帯用の薬入れだったそうです。「え、これ使えるやん」となり、採用に至りました。



舞台を江戸時代にすることによって、いろいろ辻褄があってきたんですよね。

一昨日の深夜のことですが、しめきり間近になって、ちゃんと詰めるべき課題が見つかってしまいました。

すなわち、「言語の問題」です。


さっきもいったとおり、言葉の違いがあっても共に生きることはできる、という展開にした方が「共生」とうテーマが活きるよね、と思ったので、動物だけでなく、鬼が使う言葉も人間のものとは別にしました。


それによって、キコと桃太郎が森のなかで出逢ったときも、名前を知るしかコミュニケーションがとれなかったわけです。


しかし、人間と鬼はかつては共に暮らしていて、対立した結果、鬼が鬼ヶ島に島流しされたという歴史を設定してしまいました。


だから、鬼独自の言語が成立することが現実的じゃないと思ったんです。人間の言葉が全く理解できないほど、言語が異なるのはおかしいって思ってしまったんです。



で、死にそうになりながら、悩みぬいた末、辿り着いた結論が「鬼ヶ島と桃の里は、かつて貿易や交流があったことにしよう」です。

外国と日本、のようなものです。


生まれた場所も、肌色も、言葉も違うけれど、貿易したり、親交を深めていたりしたことにすれば、解決すると思ったのです。


で、対立をきっかけに、貿易はとりやめて、それぞれがそれぞれの場所で生きるしかなかった。だから、鬼たちは、桃の森にしかない桃(薬)をうばいにいくしか道がなかった、という展開も自然です。



そして、印籠を鉄製の設定にして、桃の里で代々大事に使われてきたことにすれば、かつて人間と鬼が貿易をしていたことの伏線にもなります。



さらに!それは物語全体に江戸感を出す演出にもなるのです。

室町時代まで、日本と諸外国(主に中国)は貿易を盛んにしていました。しかし、江戸時代、貿易を最小限にとどめます。基本的に、他国との関係を断ち切ったのです。いわゆる鎖国です。江戸の末期、ペリーが来航して、開国をせまられるまで、日本は閉じられた場所だったわけです。


僕はその歴史と、桃の里がダブりました。


結局、新作『桃太郎』って、「貿易、交流していた二つの共同体が対立して、その関係が切れていたんだけど、桃太郎の手によって、もう一度関係が回復する」って話です。


江戸時代前後の日本史と重なるところがあるので、物語全体に、江戸感を漂わせることができました(笑)



☆新作『桃太郎』最後の課題


さて、長くなってしまいましたが、最後まで作品と向き合い続けるために、課題を共有させてください。


ルビの問題。

1、全部の漢字にふる
2、難しい漢字にふる(ならば基準は?)
3、ふらない

僕はこの3つだなあと思っていて、最後に意見を聞いておきたくて、共有することにしました。

これはすなわち読者層の問題でもあると思っていて、どんな読者がターゲットなのか、そこに通じる課題です。

物語の内容的にも、幼稚園児には難しいのかなって思うので、少なくとも小学生以上が対象と考えていいと思います。


少なくとも、より万人受けする、より普遍的な物語を追求することができればなと思っているので、最後に意見を聞かせてくださるとうれしいです。


もちろん、それだけに限らず、物語に関することで、意見、感想等ありましたら、よろしくお願いします!


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
横山黎でした。



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