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【ネタバレあり】映画『マスカレード・ナイト』を観てきた!

【#80】20210918


人生は物語。
どうも横山黎です。

作家を目指す大学生が
思ったこと
考えたことを
物語っていきます。

是非、最後まで
読んでいってください。

今回は、
映画『マスカレード・ナイト』から考える
「伏線は物語に寄り添うように」
というテーマで話していこうと思います。


☆容疑者は仮装した500人!?


東野圭吾さん原作『マスカレード・ナイト』
前作の『マスカレード・ホテル』に引き続き、
木村拓哉さん、長澤まさみさんが
主役を続投。
そのほか、豪華なキャスト陣が
映画を彩りました。


簡単に物語の設定を説明すると、
事件解決のために、
刑事が
ホテルマンに扮して
ホテルに潜入捜査をするというもの。


主人公の刑事、新田浩介は
フロントクラークを任され、
彼の教育係である山岸尚美と
衝突しながらも、
徐々に信頼し合っていく
そんな物語です。

今回の舞台も、同じく
「ホテル・コルテシア東京」
という一流ホテルなんですが、
今回注目すべきは、
大晦日のカウントダウンパーティー、
「マスカレード・ナイト」


「マスカレード」とは
「仮面舞踏会」という意味です。


その名の通り、
パーティー参加者全員が
仮装しているのです。

季節外れのハロウィンパーティー
って感じですね。


でね、
今回なぜ
潜入捜査することになったかというと、
ある事件の犯人が
そのカウントダウンパーティーで
人を殺すかもしれないという
情報が入ったからなんです。

しかし、
仮面被ってしまっていたら、
誰が誰だか分からなくなってしまうため、
なんとか、
パーティーが始まる前に、
犯人を逮捕しようと
試みるわけですが、、、
って感じです(笑)


☆鮮やかな伏線回収


この先、
ネタバレを多く含みますので、
ご注意ください。


原作が
東野圭吾さんということもあり、
安定した面白さがありました。


また、
物語各所に伏線が
散りばめられていて、
回収したときのカタルシスは
とても心地よかったです。
スカッとするというより、
ほっとする感じですかね?(笑)

たとえば、
物語冒頭、
新田がある女性とダンスしているシーンが
描かれます。
結構長い尺だったんじゃないかな。
その女性は、
それ以降、
物語に関わってこないんですが、
このダンスシーンにもちゃんと意味があって、
クライマックスシーンの
カウントダウンパーティーで、
新田は犯人と共に
ダンスを披露するんですよね。

正直ね、
「あれ、なんでダンスしてんだろう?」
って思っちゃったんですけど、
その本音は仮面の下に隠すとして、
この演出をしたかったから、
冒頭にダンスシーンを置く
意味があったんだなと理解しました。

それから、
今回最も鮮やかな伏線回収は
「時計」でした。

新田は山岸と共に行動しているさなか、
山岸の時計が遅れていることに気付きます。
それを指摘すると、
「おばあちゃんの形見でつけている」こと、
「ホテルマンは自分の時計に頼らない」こと
を教えてくれました。
個人的には、
この先に「遅れた腕時計」が
役割を果たす展開になるんだろうなあと
予測はしていましたが、
まさかそのおかげで
山岸自身の命が救われるとは…!

犯人によって
山岸の命も狙われたわけですが、
その場所がホテル内のチャペル。
結婚式では
「時間を忘れて楽しむ」ことが
マナーとされているため、
腕時計をつけないのが礼儀らしいんです。
もちろん、
その会場であるチャペルにも
時計はない。

その特徴と
「遅れた時計」を掛け合わせて、
最後の救出劇が
考え出されたんだと思います。

それから、
今思えば、
映画のポスターを見てみると、
時計が大きく描かれているんですよね。
ポスターにも、
伏線が張られていたわけです。
「時計が大きな意味を持っている」と
暗示していたわけです。


このあたりの作り込んでる感が
僕は好きでした。


☆伏線は物語に寄り添うように


他にも、
ホテルマンは
絶対に「無理」と言わない
というルールが
最後の最後まで効いていたり、
いろんな伏線がありました。

伏線大好きな僕からしたら、
やっぱり伏線は物語に寄り添わなきゃだよな
と再認識しました。


さっきの「遅れた時計」のくだりにしろ、
「ホテルマンは時計を気にしない」
「チャペルには時計がない」
というホテルならではの特徴的な設定の上で
構築された伏線回収劇でした。


だからこそ、
伏線張るときは自然だし、
回収する時はほっとするような
安心感があるんだと思います。


これは伏線に限る話ではありませんが、
物語一つ一つの要素が
どれだけ舞台やテーマに寄り添っているのか、
自分の作品と向き合うときも
意識していこうと思いました。


もうちょっと語りたいことがあるので、
明日も『マスカレード・ナイト』について
語らせてください!


ということで最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
横山黎でした。




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