何処
思いっきり手を伸ばして掴めないものと戦う
掴もうと必死で息をするのを忘れる
掴もうと必死で知らぬ間にふわっと浮いてしまう
柔らかいここに引き戻して欲しい
支えが欲しい
欲しい支えは手を伸ばすほど離れていくし
支えに身を任すと手を伸ばすことさえ叶わない
どっちも永遠ではないし確実ではないし
でも近場の幸せは柔らかいここであって
それだけでいいはずなのに、何で手を伸ばす?
1度は手を伸ばすことさえもちゃんと忘れて
ここにしっかり身を埋めたんだ
重すぎたから割れたんだろうか
割れた時あとには何も残ってなかった
あの割った感触がトラウマで
支えが欲しいのに支えすらも怖いし
でもずっと掴めも出来ずに半端な状態で浮いている
ただ今を刻むと
やっぱり出身はここではないと思い知らされる
夜中に教えてもらった音楽を聴きながら
考え事をしながらただただ歩いてみる
暗くて目に見えない外に散らばった大量の塵が
胸の中に押し寄せてきて
重たいのに何もなくてただ黒くてただ心地が悪い
柔らかいここで包まれて眠りにつきたい
それが繰り返されればそれでいい
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