パーキンソン病の方に向けた運動エクササイズのポイント

こんにちは理学療法士の「あらい」です。

 パーキンソン病?聞いたことあるけどどういう病気?ざっくり言ってしまうとドーパミンの分泌調整全般が適切に機能しなくなる進行性の病気です。

パーキンソン病と5つの特徴

無動:表情がなくなり動きが緩慢になる。 ②固縮:関節の動きが悪くなる。 ③自律神経失調:多汗や息切れなど非常に多くの症状が人によって出現する。 ④姿勢反射障害:バランスをとりにくくなる。 ⑤小刻み歩行:歩幅が減少し小刻みな歩き方になる。

 上記のような特徴がみられますが、5つすべてが突然出現ことはなく人によって症状は様々です。進行性の疾患であり、薬物療法が一般的で人によっては薬が切れると著明に動きにくさを覚える”On off症状”が出現するケースもあります。

結論:転倒(バランス機能低下)を防ぐエクササイズを中心に考えればよい

 一番気を付けたいのが”姿勢反射障害”で、バランスを保つ能力の低下に加え、バランスを崩した時の”とっさの1歩”を出す能力の低下も著明になります。特に方向転換時や小さな段差の躓きなど転倒リスクが高く、骨折につながるケースも非常に多いです。だからこそやっていきたいのが、転倒を防ぐバランス機能を向上させるようなエクササイズになってきます。

バランス機能を向上させるために覚えておきたいこと!

猫背等の姿勢不良はバランス不良を招く=姿勢を修正する。ストレッチポールで修正、お尻の筋肉や太もも内側の筋肉を積極的に活用。

小股に注意=大股で支持面の拡大を。大股で左右への重心移動練習や、大股で移動するエクササイズなどで、大腿外側の筋肉の活用も図れる。

1点をみつめるのは危険=いろいろなところを見る。姿勢不良で首が固定されると視野も狭まるため、突発的な事態への対応がとれない。首・上半身の捻じり運動、腰痛に注意。

重心が移動しないため疲労しやすい=左右前後上下と重心を移動させる練習を行う。特に上下は少なくなりやすいので積極的に床に腰を掛け、寝返りや寝ころび、起き上がり運動などを行いたい。

 最後に、

 バランスに気を付けることが1番大切と言いましたが、正直な話お薬は絶対です。進行性疾患に限りませんがしっかりと医師の診断処方のもと自身の病状に合わせた化学療法を行いつつ、運動療法でケアしていきましょう。




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