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棘上筋の評価の正しい評価方法とは??


整形外科テストって簡単にできますよね?(笑)

ただそれぞれ調べてみると意外と奥深いんですよね..


そこで今回は肩関節疾患でマストで評価するであろう”棘上筋”について調べてみました.


今回の記事を読むことでより正確に棘上筋の筋力を評価することができるようになります!!


棘上筋は肩関節を求心位に保つために必要な回旋筋腱板(rotator cuff)の構成筋です.

そして,

rotator cuffの中でも特に重要視されているのが

”棘上筋”(supraspinatus)です.

臨床において,腱板断裂などの疾患を考える上で棘上筋の機能を理解しておくことはとても大切になります!!

また,腱板断裂の臨床検査として多くの文献で有用性が高いと言われているのは,

60歳以上の患者で、抵抗性外旋での脱力、インピンジメントでの痛み、棘上筋テストでの脱力の3つ、または上記2つの組み合わせである

と言われています.

そのため,棘上筋の筋力評価はとても重要になります.


そこで皆さんに質問です!!!

棘上筋の機能を評価するときどのように評価していますか??

一般的に広く知られているのは,”full can test" "empty can test" ”drop arm sign" etc.この辺りだと思います.

私もよく臨床で評価する際は用いたりしています.


ただ,これらの評価をする上で疑問に思ったことがありました.

これらの検査は本当に棘上筋の筋力を反映できているのだろうか?


実際に上記のテストをやってみると,棘上筋だけではなく三角筋などの肩関節屈曲・外転の主動作筋の方が筋活動が優位で,棘上筋機能を代償しているのでは..と思ったりしてました.


確かに多くの文献での棘上筋テストの実施方法は,

full can test→肩関節90°,水平内転30°,母指を上方に向けて上腕遠位を下方に抵抗をかける
empty can test→肩関節90°,水平内転30°,母指を下方に向けて上腕遠位を下方に抵抗をかける
drop arm sign→他動的に肩関節90°外転させ,手をはなしゆっくり下ろすよう指示

このように肩関節外転90°位での測定が実施されている.

しかし,実際にやると明らかに三角筋で代償しているような所見が伺えたりする.


その中で,Chalmersらは,

棘上筋,三角筋のEMG測定を実施し,三角筋と棘上筋の外転時の活動比率を検討した.
→90°外転位で最大の棘上筋活動が確認された.

→三角筋と棘上筋の活動比は,30°外転,軽度外旋,30°屈曲,肘関節90°屈曲位で最大になった.

と報告している.

引用;https://www.jshoulderelbow.org/article/S1058-2746(15)00412-7/pdf


つまり,棘上筋と三角筋の活動を分離し,棘上筋の活動が最も反映できる評価肢位は,肩関節外転・屈曲30°,軽度外旋位であると考えられる.


以上で今回の記事は終わりです.

より患者さんをよくするための一助になって頂けたら幸いです.

もしご意見・質問等あれば是非コメント欄までお願いします.

皆さんとたくさん情報共有していければと思っております.


では,また次回の記事で👋



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