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『半同棲OL彼女の全肯定お世話 / 凶器を持った知らない女に監禁されています(CV.犬塚いちご)』台本・解説【ASMRシチュエーションボイス】

※本記事では動画作品
『【甘々/ヤンデレASMR / CV.犬塚いちご】半同棲OL彼女の全肯定お世話 / 凶器を持った知らない女に監禁されています【男性向けシチュエーションボイス】』の核心部分を含むネタバレを記載しています。

まだ視聴されていない方は、先に下記リンクより視聴を推奨します。


こんにちは、レファルです。

この度、私が企画・脚本・編集を担当した
ASMRシチュエーションボイス動画
『半同棲OL彼女の全肯定お世話 / 凶器を持った知らない女に監禁されています』が公開されました!!

クレジット(敬称略)

声優 :犬塚いちご(YouTube)(Twitter)
イラスト・サムネイル : 勇魚 (Twitter)
脚本・編集 : レファル

本記事はこの動画で用いられた台本を公開、
また当作品の解説をするものです。

ぜひ併せてお楽しみください!!





※ここからネタバレ。

台本

以下、台詞部分と他一部を抜粋。

(※(聞き手「(セリフ)」)は筆者が想定する聞き手からの返答例であり、音源化される際は無音となる部分です)
(※位置指定はイメージです。適宜アレンジを加えていただいても構いません)

(※本作ヒロインは一種のパラノイアに陥っています。聞き手のセリフは考慮せず、あくまで「半同棲彼女との甘々なひと時」を演じていただければ幸いです)




(本編 ―起―)

(やや左・中距離)
ヒロイン 「ただいまー」

ヒロイン 「ごめんね、遅くなっちゃった」

ヒロイン 「ちょっと変なのに捕まっちゃってて」

ヒロイン 「大丈夫、ちゃんと追い払ってきたから」

ヒロイン 「……そんな顔しないでよー。心配しなくたって、私はキミの彼女なんだから。他の誰かのものになんてなったりしないよ」

ヒロイン 「それより今日暑かったよね?」

ヒロイン 「ごめんね、すぐクーラー点けるね」


(本編 ―承―)


ヒロイン 「ところで、今日何食べたい? 材料たくさん用意したから何でも好きな物作ってあげられるよ」


聞き手 「……そんなことより、いい加減ここから出してくれ」


ヒロイン 「えー、そういうのが一番困るんだよね~」

ヒロイン 「……まあいいや。適当に作っちゃうね」
(ここまで)


SE (料理)


(やや右・遠距離)
ヒロイン 「そういえば聞いてよ~。今日職場でちょっと揉めちゃってさあ」

ヒロイン 「私は今のやり方だと無駄なコストがかかってるから見直すべきだって言ったのに、『今までのやり方を否定するのか』とか言われちゃって」

ヒロイン 「その『今までのやり方』が無駄だって言ってるのに全然聞いてもらえないんだもん。だからいつまでたっても業績伸びないんだっつの」

ヒロイン 「あー、思い出したらまた腹立ってきた。何で私が怒られなきゃいけないわけ? 許せね~」

ヒロイン 「……ごめんね、もうすぐできるからね~」
(ここまで)

(やや右・中距離)
ヒロイン 「はい、お待たせ。キミの大好きなオムライスだよ」


聞き手 「別に好きだなんて一言も言ってない」


ヒロイン 「むぅ、素直じゃないなあ」

ヒロイン 「ほら見て、ケチャップでハート描いちゃった。えへっ」

ヒロイン 「はい、あーん」


聞き手 (拒否)


ヒロイン 「……ちょっと、それじゃあ食べさせられないでしょ」


聞き手 「……要らない」


ヒロイン 「さっきから何をそんなに拗ねてるの?」

ヒロイン 「お腹空いてるんでしょ? ちゃんと食べなきゃダーメ」

ヒロイン 「はい、あーん」


聞き手 (渋々受け入れる)


ヒロイン 「はい、よくできましたー」

ヒロイン 「どう? 美味しい?」

ヒロイン 「当たり前だよ、だってキミのことを想って作ったんだから」

ヒロイン 「……なんか、自分で言ってて恥ずかしくなってきちゃった」

ヒロイン 「ほら、スープも用意してあるから。たくさん食べてね!」

ヒロイン 「あ、あとお薬もちゃんと飲まなきゃダメだよ?」
(ここまで)


(本編 ―転―)


(正面・中距離)
ヒロイン 「それじゃあ眠くなっちゃう前に、一緒にお風呂入っちゃおっか」

ヒロイン 「あーもう逃げないの」

ヒロイン 「キミの照れ屋さんなところはかわいくて好きだけど、あんまり私を困らせないで」

ヒロイン 「……ほら、捕まえた」

ヒロイン 「脱がしちゃうね」
(ここまで)


SE (シャワー音)


(正面・近距離)
ヒロイン 「こういうことを言うとちょっと引かれちゃうかもしれないけど、実はこうしてキミとお風呂に入っている時間が一番好き」

ヒロイン 「キミの肌に触れて、直接体温を感じられるから」

ヒロイン 「……私、こう見えても寂しがり屋だからさ」

ヒロイン 「会社に仲良い人とかいないし、家族仲も最悪」

ヒロイン 「だから、キミに出会えて本当に良かった。じゃなきゃ今頃寂しくて死んじゃってるかも」

ヒロイン 「キミにとっては大したことじゃないかもしれないけど、こうしてここにいてくれるだけで、結構助けられてるんだ」

ヒロイン 「だから、キミは私のヒーローだね」
(ここまで)


場面転換


(正面・中距離)
ヒロイン 「さっぱりしたね~」

ヒロイン 「ほら、ぎゅってしよ。ぎゅ~」
(ここまで)

(右・密着)
ヒロイン 「うは~ぽかぽかだ~ いいにお~い」


聞き手 「やめてくれ、痛い」


ヒロイン 「え? やめてよ、そんなに力強くないよ」


聞き手 「背中に何か当たってるんだよ。やめてくれ」


ヒロイン 「当たってるって……もう、えっち」


聞き手 「違う! 何か鋭いもの……刃物か何かが、さっきからずっと背中に……!」


ヒロイン 「あーもうほらほら、そんなに喚かないの」

ヒロイン 「大人しくしないと、ぎゅーやめちゃうよ?」

ヒロイン 「うそ、やめない」

ヒロイン 「ぎゅ~」


聞き手 「あ、ああぁぁああああああ……!」


ヒロイン 「……どうしたの、泣いてるの?」

ヒロイン 「……お仕事、つらかったんだね」

ヒロイン 「いいんだよ、全部吐き出して。私が受け止めてあげるから」


聞き手 「もうやめてくれ……ここから俺を出してくれ……」


ヒロイン 「大丈夫、嫌いになったりしないよ。私を誰だと思ってるの?」


聞き手 「誰なんだよ! お前は一体誰で……ここはどこなんだ……!」

聞き手 「もう何日もこんなところに閉じ込められて、変な薬まで飲まされて。頭がおかしくなりそうだ……」

聞き手 「何が目的なんだ……金なら出すし、できることならなんだってする。だから、家に帰してくれ……せめて家族の声だけでも……」


ヒロイン 「うんうん、ちゃんと言えてえらいね」

ヒロイン 「頑張ってえらい」

ヒロイン 「生きててえらいよ。これからもずっと一緒だからね」

ヒロイン 「この先何があっても、ずーっと」

ヒロイン 「……大好きだよ」
(ここまで)

(正面・近距離)
ヒロイン 「……ねえ、チュー、してもいい?」(照れ臭そうに)


聞き手 「…………ッ!?」


ヒロイン 「あはっ、緊張してる~顔固くなってるよ?」


聞き手 「や、やめ……っ」


ヒロイン 「目、瞑ってくれる? さすがにキス顔見られるのは恥ずかしいから」

ヒロイン 「ほら、早く。じゃないと……目潰ししちゃおっかな~なんて」
(おどけた調子で)


聞き手 「ッ!?」


ヒロイン 「はい、よくできました♪」


聞き手 「たすけ──」


ヒロイン 「んっ……」


ヒロイン 「……ふふっ。キミの唇、奪っちゃった」
(ここまで)

(右・密着・有声音囁き)
ヒロイン 「大好きなキミと一緒に過ごせて、とっても幸せ」

ヒロイン 「会社なんて行かなくていいからね。これからも私が、全部面倒見てあげるから」

ヒロイン 「だからこの先も、ずっと一緒に居ようね?」

ヒロイン 「約束だよ?」
(ここまで)


(本編 ―結―)


(やや左・中距離)
ヒロイン 「それじゃあ、私帰るから」


聞き手 「…………」


ヒロイン 「そんな不安そうな顔しないで。明日また来るから」

ヒロイン 「……分かってる。本当は私だって今すぐにでも一緒に住みたいよ」

ヒロイン 「でも、そのためにはまだ準備が足りないの」

ヒロイン 「だけど大丈夫。愛し合う二人なら、越えられない壁なんてないもんね」

ヒロイン 「あとちょっと……あとちょっとで、全部片付くから……」(小声)

ヒロイン 「ごめん、気にしないで。こっちの話」

ヒロイン 「また明日、思いっきりイチャイチャしようね」

ヒロイン 「あ、そうだ。今度一緒に映画でも観ようよ。観たいのあったら教えてね」

ヒロイン 「楽しみだな~」

ヒロイン 「……電気、消してくね。夜更かししちゃダメだよ?」

ヒロイン 「……おやすみなさい」
(ここまで)

(やや左・遠距離)
ヒロイン 「…………アハッ」(若干狂気的に)




台詞部分:1,695字

PDFより引用


感想もお待ちしております。



台本の二次利用について

非商用利用に限り可とします。
商用利用に関しては応相談。
一部アレンジ等の改変も歓迎です。
また、利用にあたり以下の行為を禁止します。

  • クレジット表記無し
    (報告は任意としますが、していただいた際には喜んで拝見・拝聴します)

  • 成人向け作品、公序良俗に反する作品、その他違法行為に利用

  • 再配布

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  • 無断転載、改変による転載、自作発言

上記の禁止行為、
二次利用に関する規約は予告なく変更する場合がございます。
当台本を利用したことで生じた、
いかなるトラブルに関する責任は一切負いません。
よろしくお願いいたします。



解説

台本の冒頭部分にも書きましたが、
本作のヒロインは一種のパラノイアに陥っており、
赤の他人である主人公(聞き手)のことを
本気で自分の恋人だと思って接してきます。

しかしヒロインの台詞しか音声情報の無い
シチュエーションボイスというコンテンツにおいては、
例えそれが加害行為であったとしても、
ヒロインの言動一つで視聴者にはまるで別の光景を思い描かせます

本作はそのシチュエーションボイス特有の要素に着眼し、
字幕機能を用いて主人公の台詞を表示することで
音声のみで視聴した際とは全く異なる印象になることを
コンセプトに制作されたものです。

ぜひとも、字幕ありとなしでその違いを聴き比べてみてください。


ここからは内容について少しだけ踏み込みます。

ヒロインは主人公のことを恋人だと思っていながら、
なぜ監禁なんて行動に出ていたのか

作者自らすべてを語ってしまうのも野暮なため、
ここでは少しだけヒントを。

料理中、シャワー中の台詞にあった通り、
彼女を取り巻く人間関係において味方と呼べる人物はいません

そんな彼女にとって職場とは過酷な場所でしかなく
そしてそれは全人類共通の認識であると思い込んでいます

人間関係では孤立し精神をすり減らす日々

もしそこに、優しく手を差し伸べる人物が現れたとしたら

そしてその人物もまた、
一見して仕事に追われていそうな様子を見せていたら

した側が憶えていなくとも、された側は憶えている。
それは決して、悪事に限ったことではありません。

ちょっとした親切が大きな災いのきっかけになるということは、
往々にしてあるのかもしれません。


盲目な愛とは何とも詩的で美しい表現ですが、
貴方の持つその愛は、
愛する相手の表情すらをも見えなくはしていませんか?



おまけ

ここまで読んでいただきありがとうございます。
おまけとして、今回サムネイルも担当していただいた
勇魚様へ提供した、原案画像(編集:レファル)を公開します。

左上のASMR表記は犬塚いちご様リスペクトです。



では。



レファル

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