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『雨の降りしきる海の家で店員から逆ナンされたときの話(CV.柚原みう)』台本【ASMRシチュエーションボイス】

こんにちは、レファルです。

この度、私が企画・脚本・編集を担当した
ASMRシチュエーションボイス動画
雨の降りしきる海の家で店員から逆ナンされたときの話』が
公開されました!!

クレジット(敬称略)

声優 :柚原みう(HP)(Twitter)
イラスト・サムネイル : 勇魚 (Twitter)
脚本・編集 : レファル

本記事はこの動画で用いられた台本を公開するものです。

ぜひ併せてお楽しみください!!


台本

以下、台詞部分と他一部を抜粋。

(※(聞き手「(セリフ)」)は筆者が想定する聞き手からの返答例であり、音源化される際は無音となる部分です)
(※位置指定はイメージです。適宜アレンジを加えていただいても構いません)




(本編 ―起―)


SE (雨)


(やや右・中距離)
ヒロイン 「お待たせしました~ 海の家特製塩焼きそばで~す」

ヒロイン 「……雨、止みませんね。梅雨も明けたっていうのに嫌になっちゃいます」

ヒロイン 「お兄さん、お一人ですか? お連れ様とかは?」


聞き手 「一人です」


ヒロイン 「ふ~ん」

ヒロイン 「……ちょっとおしゃべりしません?」


聞き手 「え?」


ヒロイン 「どうせ海には出られないしやることないでしょ、こんな雨じゃ」


聞き手 「そうですけど、でも店員さんはお仕事が……」


ヒロイン 「あ~いいんですよ。どうせ他にお客さんもいなくて暇だし。いつも私をこき使ってる分、こういう日くらい店長に働かせればいいんです」

ヒロイン 「それに……わざわざこんな雨の中、ウチなんかに来てくれたお兄さんのこと、気になっちゃって。見た目も結構タイプだし」
(はにかむ感じで)


聞き手 「……?」


ヒロイン 「分かりませんか? ナンパしてるんですよ、お兄さんのこと」

ヒロイン 「へいそこの彼氏~ オレとおしゃべりしな~い? ……なんちゃって」
(少し照れた感じに)


聞き手 「…………」


ヒロイン 「その格好、遊びに来た……ってわけでもないですよね? 今日はどうして?」


聞き手 「……ちょっと、仕事で行き詰っちゃって。息抜きに」


ヒロイン 「へぇ~。お仕事、大変なんですか?」


聞き手 「まあ、それなりに」


ヒロイン 「じゃあ尚更残念でしたね、あいにくのお天気で。せっかく海に来たのに、これじゃあ心も晴れないでしょ……あっ、もしかして私、結構上手いこと言いました?」


聞き手 「あ、確かに」


ヒロイン 「も~、ここは笑うとこでしょ~? こんなことで感心しないでくださいよ。逆に恥ずかしくなってきちゃいました、もう」


聞き手 「す、すみません……」


ヒロイン 「謝らないでください。もしかしてわざとやってます?」


店長 「おい、いつまでサボってんだー!」


ヒロイン 「あ、はーい!」(マイクとは別の方向に)

ヒロイン 「……ごめんなさい! ちょっと呼ばれちゃったんで、行きますね」
(ここまで)


(本編 ―承―)


(右・近距離)
ヒロイン 「よかった、まだいた~!」(急に話しかけるニュアンス)
(ここまで)


聞き手 「ッ!?」


(やや右・中距離)
ヒロイン 「あ、ごめんなさい急に話しかけちゃって」

ヒロイン 「……ふふっ。耳、真っ赤ですよ?」

ヒロイン 「もしかして、耳弱いんですか?」

ヒロイン 「顔まで赤くなってる~ 女の子みたい。かわいいっ」
(からかうニュアンスで)

ヒロイン 「……怒った? ごめんなさい、お兄さんイジりやすそうだったから」


聞き手 「…………」


ヒロイン 「もうイジけないでくださいよ~」

ヒロイン 「はい、かき氷。これあげるから許してください」


聞き手 「えっ、でも頼んでない……」


ヒロイン 「いいんですよ、私からの奢りです」

ヒロイン 「適当にブルーハワイにしちゃいましたけど、別にいいですよね? どうせ味なんてどれも一緒だし」


聞き手 「……どういうこと?」


ヒロイン 「えっ、知らないんですか? かき氷のシロップって、全部同じ味らしいですよ。違うのは色と香りだけで」

ヒロイン 「……まあ、私も聞いた話なのでホントかは分かりませんけど」

ヒロイン 「でも、不思議ですよね~ だって、イチゴ味のシロップって、ホントにイチゴの味がするじゃないですか」

ヒロイン 「ってことは、やっぱりウソなんですかね?」


(沈黙)


ヒロイン 「……何だか似てますね、私たちに」(ぽつりと呟くイメージで)


聞き手 「……え?」


ヒロイン 「ああいえ、何となくそう感じたってだけで理由とかは特に」

ヒロイン 「っていうか、早く食べないと溶けちゃいますよ?」

ヒロイン 「せっかく私からの奢りなんだから、ちゃちゃっと食べちゃってください」


聞き手 「あ、ああ……ところでさっきから持ってるそれは?」


ヒロイン 「あ、これ? これは私の分のオレンジジュースです。あげませんよ?」


聞き手 「いや要らないけど……でも何で?」


ヒロイン 「なんでって……」
(ここまで)


SE (着席)


(正面・中距離)
ヒロイン 「おしゃべりするんだから、飲み物の一つくらいあった方がいいでしょ?」

ヒロイン 「あ、仕事なら大丈夫です。店長に言って早上がりしてきたんで」

ヒロイン 「ナンパするのに、店員なんて肩書きがあったら邪魔でしょ?」

ヒロイン 「ここからは私のこと、一人の女として見てくださいね?」


(本編 ―転―)


ヒロイン 「……私の話、聞いてもらってもいいですか?」
(ここからしばらく真面目なトーン)

ヒロイン 「実は私、バンドやってるんですよ」

ヒロイン 「小さいころから楽器やってて。それで学生時代のサークルメンバーと一緒に」

ヒロイン 「まだまだそれだけで生活するには程遠いけど、でも最近ファンの人数も増えてきて」

ヒロイン 「いつかメジャーデビューして、武道館に立つのが夢なんです」


聞き手 「……夢があっていいですね。俺にはそういうの無いので、羨ましいです」


ヒロイン 「……そんないいものじゃないですよ」

ヒロイン 「バンドの収入なんて常に赤字で、いくつもバイトを掛け持ちして」

ヒロイン 「ホントはもっと演奏していたいのに、そのためのバイトで時間が無い有様で」

ヒロイン 「全員で集まれる時間も日に日に減って、何となく雰囲気もギクシャクしだして、居心地が悪くなっちゃって。そこから逃げるようにこの海の家のバイトを始めたんです」

ヒロイン 「……つらいなら辞めればいいって思いますか?」

ヒロイン 「正直私もそう思います。でも、できないんですよ」

ヒロイン 「明日のご飯すらありつけるか分かんないような暮らしなのに、それでも夢は諦めきれず、聞き分けのない子供みたいにいつまでもしがみついてる。笑えるでしょ?」


聞き手 「いや、分かります。一度始めたことって、中々辞めづらいですよね。自分一人の責任じゃないことなら尚更」


ヒロイン 「ふふっ、お兄さん優しい。でも私からしたらお兄さんの方が羨ましいです。社会の役に立って、それでお金を稼いでるんでしょう? 立派じゃないですか」


聞き手 「でも、上手くいかないことばっかりで……仕舞いにはこんな現実逃避を……」


ヒロイン 「現実逃避で海に来ちゃうその事実が、ここまで真面目に取り組んできた証拠じゃないですか。めちゃめちゃカッコいいですよ、憧れます」


聞き手 「……そんないいものじゃないですよ」


ヒロイン 「結局、隣の芝生は青く見えるってことなんですかねえ」

ヒロイン 「……さっき、かき氷のシロップの話をしたじゃないですか」

ヒロイン 「ここから見える青色も、遠目だからキレイに映っているだけで、案外近くで見たらベタベタに着色された汚い色なのかもなって、ふと思って」

ヒロイン 「私のいる芝生も、お兄さんのいる芝生も、ホントにキラキラ輝いているのなんてうわべの、それもてっぺんのところだけで」

ヒロイン 「食べてみればみんな同じ。違うのなんて色と香りだけ」

ヒロイン 「どの味を選んだところでどれも一緒なら、じゃあ私たちの頑張る意味って、一体どこにあるんでしょうね」


(本編 ―結―)


ヒロイン 「……ごめんなさい、何だか暗い話になっちゃいましたね」

ヒロイン 「お兄さんのこと口説こうと思ってたのに、失敗しちゃった」

ヒロイン 「あ、そうだ!」

ヒロイン 「えーっと……はい、これ!」


聞き手 「これは……チケット?」


ヒロイン 「今度、近くでライブやるんです。よかったら来てください!」

ヒロイン 「あと……それ」

ヒロイン 「私の連絡先です。お兄さんさえよければ、気軽に話しかけてくれると嬉しいな」

ヒロイン 「私たち、結構似てると思いません? お友達になりましょ」

ヒロイン 「……あっ、雨! 止みましたね~」

ヒロイン 「よかった~ 私傘持ってきてなかったんですよ」

ヒロイン 「あ、でもそれならそれでお兄さんの傘に入れてもらえばよかったのか……そう思うとちょっと残念かも」

ヒロイン 「まあいいや。じゃあ私はこれで。お兄さんも帰り気を付けてね。話し相手になってくれてうれしかった。ありがとう。連絡も待ってるよ」

ヒロイン 「……っと、忘れるところだった」
(ここまで)


聞き手 「?」


(左・密着・有声音囁き)
ヒロイン 「……さっきはあんなこと言いましたけど、今度のライブ、お兄さんのために頑張ろうって思ってますから。絶対来てくださいね」

ヒロイン 「ふぅ~」(軽く息を吹きかける)
(ここまで)


聞き手 「……ッ!?」


(やや左・中距離)
ヒロイン 「ふふっ、顔は真っ赤なのにベロは真っ青! 今のお兄さんすっごく面白いことになってますよ!」

ヒロイン 「ライブ当日も全身私色(わたしいろ)に染めちゃいますから、覚悟してくださいね!」

ヒロイン 「今度こそお兄さんのこと、私が笑顔にしてみせますから!」




台詞部分:2,379字

PDFより引用


感想もお待ちしております。



台本の二次利用について

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商用利用に関しては応相談。
一部アレンジ等の改変も歓迎です。
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  • 無断転載、改変による転載、自作発言

上記の禁止行為、
二次利用に関する規約は予告なく変更する場合がございます。
当台本を利用したことで生じた、
いかなるトラブルに関する責任は一切負いません。
よろしくお願いいたします。


おまけ

ここまで読んでいただきありがとうございます。
おまけとして、今回サムネイルも担当していただいた
勇魚さんへ提供した、原案画像(編集:レファル)を公開します。

今回配置にめちゃくちゃ難航しました。



では。



レファル


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