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“Ms.Curtain's Diary” vol.7「音、電車、音、」

事務所や工房、ギャラリーなどは高架下。
レジデンス用の施設もどこもその近辺ですから、部屋の中でも線路の音は基本的に鳴り響いています。

最初は、夜中でも終電が過ぎ去るまでは延々と続くこの音にどう対応していこうか正直迷いました。
眠れない日もあるからです。

しかし、この音をあくまで滞在施設の内側から聴いているという状況は、もしかすると面白いことではないだろうかと考え始めたんですね。

というのも。
この近辺に住んでいる人や、何年もレジデンス滞在をしている作家は、各々が全く別の生活をしていると思います。
勿論それをお互いに公開しているわけでもない。
それなのに、この音だけは否応無しにみんなで聴いているはずです。
そして、この路線を利用して隣の街に出かけて行くこともあるでしょう。
これってなんか、面白くないですか?
(そして録音してみる)

共有せざるを得ないもの。
ただそこにあるものと共生していくこと。
慣れること、慣れないこと。

今のところ、列車の音を聴きながら夜中や朝方に短歌を書いている日は多いです。
ぼんやりと虚な状態で。
(現在の環境のことを織り交ぜているものも少しだけあったりなかったり)

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