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藤田 淑子
2021年7月12日 21:34
避けていたあの空へ続く通り道あなたの瞳の奥底にある万華鏡記憶くるくる遠ざかり明日を描いた夢うつつでも雨宿りいつまで続くざあざあと降れども何も流してはくれぬ虹の橋いつの間にできた庭先にあの一言を今すぐに消せ少しでも期待した私愚か者君のささやき小鳥のはばたき理解など他人は到底できぬのだ鏡の前で夢語るとき好きにしろ綺麗なものだけ見ていれば何も進まぬ止まった時計閉じ込めた理想の
2021年7月2日 16:45
待ち合わせあなたは遅れてくるでしょうそれでも待つのが嫌いじゃなくて遠い目が琥珀のように輝いて寂しさの色じわり浮き上がる虚しさとあの場所に流れた空気涙とともに消えずに残る紙袋ぶっきらぼうに渡されて目の前にきらり星が瞬く「開けてみて」優しい声で言う君は誰にでもそうするのだろうかピンバッジきみの絵に似ていたからと受け取り左胸に落ちたまま筆圧が高いわたしにくれたのは透かして見えぬこ