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現代短歌 《袋の中身》

待ち合わせあなたは遅れてくるでしょうそれでも待つのが嫌いじゃなくて


遠い目が琥珀のように輝いて寂しさの色じわり浮き上がる


虚しさとあの場所に流れた空気涙とともに消えずに残る


紙袋ぶっきらぼうに渡されて目の前にきらり星が瞬く


「開けてみて」優しい声で言う君は誰にでもそうするのだろうか


ピンバッジきみの絵に似ていたからと受け取り左胸に落ちたまま


筆圧が高いわたしにくれたのは透かして見えぬこの先の夢


滑らせる溢れる想い色の数青い表紙のスケッチブック


空と海どちらでも無いこの色がお似合いそんな人になれたら


見えぬ羽預けた身体君の声追いかけてみせるどんな場所でも

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