ベニサンゴ

小説書いたりしています。いずみノベルズより「剣と魔法とナノマシン」「合法ショタとメカメ…

ベニサンゴ

小説書いたりしています。いずみノベルズより「剣と魔法とナノマシン」「合法ショタとメカメイド」が発売中。小説家になろう、カクヨムにて「ヴォーパルバニーと要塞おじさん」などを連載中。犬じゃない方のポメラニアン。誤字は友達。

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  • 小説家が書籍一冊分の小説を書き上げるまで。

    毎月1作品のペースで新作を書いて、小説家になろうとカクヨムに投稿しています。その作品の執筆記録記事をまとめています。

  • 執筆環境

    小説執筆に使っている道具や環境について。

最近の記事

「銀月の聖遺物狩り」あらすじ

あらすじ 今に残る聖遺物。その数は膨大で全てを合わせれば、神々は異形の化け物となる。現代に顕現した聖人によって故郷と両親を失った少年ウェルは、大鎌を携えた赤髪の聖女に助けられた。シェリーと名乗ったその女は増えすぎた聖遺物を破壊して世界の均衡を保つ教会の秘密組織、聖遺物狩りだった。 彼女の狙いは少年とその一族。獣の耳と尻尾を持ち、“灰毛”と呼ばれ忌み嫌われる一族は、その身に古い神の血を宿している。彼女はその血を求めていた。 シェリーはウェルの首筋に刃を添えて問う。「ここで狩ら

    • 「銀月の聖遺物狩り」第3話

      「——そら、起きろ」 「うげっ!?」  腹部に落ちてきた重い衝撃で目が覚める。驚いて見上げると、聖衣を着たシェリーと目が合った。僕のお腹の上には重い頭陀袋が乗っている。 「ええと、おはよう」 「もう昼過ぎだ。寝坊助。マナが食事を出してくれるそうだから、行くぞ」 「う、うん。あれ? これ……」  ベッドから出ようと頭陀袋を持ち上げて違和感に気づく。眠る前にはこんなものはなかったはずだ。周りを見渡すと、長細い木の杖とつばの折れた帽子が枕元に置いてあった。 「お前の荷物だ。

      • 「銀月の聖遺物狩り」第2話

         豚鬼を退けたあと、シェリーは夜通し草原を歩いた。僕は疲労困憊で、足も棒のようになっていたけど、立ち止まるわけにはいかなかった。いつまた魔獣たちが現れるとも分からなかったし、一人で草原の中で眠るような勇気は持ち合わせていない。 「やっと見えてきたな。ったく、辺鄙な所に村を作りやがって」  シェリーがそう言って僕を睨んだのは、銀の月が霞み夜闇が薄らいできた頃のことだった。何もなかった草原に人の歩いた跡が見え、やがて広い畑が現れた。その向こうに、木の柵で囲まれた小さな村があっ

        • 「銀月の聖遺物狩り」第1話

           灰の匂いが険しい谷間に立ち込めていた。方々で火の手が上がり、悲鳴と共に家が崩れる。恐怖に狂った羊たちは燃え盛る柵を壊して逃げ出している。僕は転がり込んだ狭い納屋の中で蹲り、胸を押さえて少しでも鼓動を収めようとしていた。 「はぁ、はぁっ!」  背を預けていた薄い板壁の向こうから石を擦る足音がした。思わず飛び上がりそうになるのを必死に堪えて、祈りの言葉を繰り返す。  調和をもたらす天秤の神々よ、我らの苦難を退けたまえ。我らに祝福を。 「ウェル」 「ひっ」  壁越しに名前

        「銀月の聖遺物狩り」あらすじ

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          4本
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          4本

        記事

          泉の女神の婚活道中〜人外魔境の大森林には木こりも勇者も来ないらしい〜

          タイトル 泉の女神の婚活道中〜人外魔境の大森林には木樵どころか勇者も来ない!〜 キャッチコピー 泉の女神(魔境在住XXX歳独身)、運命の木こりがなかなか来ないので探しに行きます。 あらすじ  人里離れた森の奥深く、聖なる泉にて。美しい女神は正直な木こりが斧を落とすのを待っていた。しかし数百年間待てど暮らせど、彼女の下には嘘つきな木こりすらやってこない。痺れを切らした女神は泉の管理をその辺の精霊に押し付け任せて自ら婿探しの旅に出ることに。全てを破壊する金の斧と、全てを

          泉の女神の婚活道中〜人外魔境の大森林には木こりも勇者も来ないらしい〜

          【8月作品の執筆記録】小説家が書籍一冊分の小説を書き上げるまで。No.4

          noteでは第4弾となる執筆記録です。  こちらは商業作家であるベニサンゴが1ヶ月かけて書籍1冊分(大体10万字くらい)の小説を執筆した記録を公開しようというシリーズ記事です。過去にも記事を書いていますので、そちらもぜひご覧ください。 作品紹介 8月作品として執筆していたのは、貞操逆転獣人世界のヒトオス剣闘士。 あらすじ キーワードとしては、 ・貞操逆転モノが書きたい! ・獣人が書きたい! ・古代ローマ風異世界が書きたい! といったところ。 結果的には、どれもいい感じに

          【8月作品の執筆記録】小説家が書籍一冊分の小説を書き上げるまで。No.4

          【7月作品の執筆記録】小説家が書籍一冊分の小説を書き上げるまで。No.3

           noteでは第三弾となる執筆記録です。  こちらは商業作家であるベニサンゴが1ヶ月かけて書籍1冊分(大体10万字くらい)の小説を執筆した記録を公開しようというシリーズ記事です。過去に3月作品、5月作品に関して記事を書いていますので、そちらもぜひご覧ください。  ちなみに4月は新規シリーズを始めておらず、6月作品は書籍化しましたので、記事を書いておりません。あしからず。 作品紹介それでは、まずは7月に執筆した作品の紹介から。 タイトルは「悪の組織の下っ端研究員に就職しまし

          【7月作品の執筆記録】小説家が書籍一冊分の小説を書き上げるまで。No.3

          八月作品予告「貞操逆転獣人世界の男剣闘士」イメージイラスト

          夏の暑さが殺人的なまでに迫ってくる中、皆様どうお過ごしでしょうか。私はやばいです。 もうすぐ7月が終わるという現実がまだ受け入れられておりません。 さて、最近は毎月1作ペースで作品を初めて終わらせる、ということをやっているわけで。7月は「悪の組織の下っ端研究員」を更新しております。こちらももうすぐ終わります。具体的には8月1日くらいだとおもいます。ちょっと目測を見誤りました。 それと同時に8月に入ったら、8月作品を開始します。こちらも8月1日から投稿開始で、9話くらいま

          八月作品予告「貞操逆転獣人世界の男剣闘士」イメージイラスト

          合法ショタとメカメイド第1巻が発売されました!

          いつもお世話になっております。 この度、2023年07月28日に第二作目となる「合法ショタとメカメイド」の第1巻がいずみノベルズより発売されました。 公式ページはこちらから! 初見の方もいらっしゃると思いますので、以下にあらすじを掲載します。 もっと簡単に言えば、 無表情で魔獣をぶん殴るクールなメカメイドさんが少年と一緒にダンジョンに潜る話。 です。  小説家になろうとカクヨムで連載していた本作が、こうして書籍化することができたのも、多くの読者さんの応援のおかげで

          合法ショタとメカメイド第1巻が発売されました!

          iPhoneⅩのバッテリー交換をしてきた話

          先日、愛用しているiPhoneⅩのバッテリー交換をしました。もうかれこれ6年くらい?使ってることもあって、朝100%まで充電していても昼には30%を切るくらいまでへたっていたので。 いいかげん最新のモデルに買い替えたい気持ちもあるのですが、10万以上しますしね……。 下調べバッテリー交換は初めてだったので、ネットでまずは下調べから始めました。 大きく分けて2種類の方法があるようで、1つはApple Storeや正規店での修理。もう1つは非正規店での修理。前者はお値段が張るけ

          iPhoneⅩのバッテリー交換をしてきた話

          5月に書いた小説の書き進め方

          初めましての方は初めまして。小説家のベニサンゴです。いずみノベルズにて「剣と魔法とナノマシン」という小説などを刊行しております。 とはいえ、まだまだ文筆業で身を立てるほどには至らず、基本的には小説家になろうやカクヨムといった小説投稿サイトに作品を投稿している者です。 今回の記事では、5月に小説家になろうとカクヨムで同時連載していた「即死転生を繰り返していたら不滅の神と崇められてた〜超高速輪廻転生の果てに男は金髪碧眼巨乳天使を道連れにする〜」についてお話ししようと思います。

          5月に書いた小説の書き進め方

          小説家が書籍一冊分の小説を書き上げるまで。

          本日、小説家になろう、カクヨムにて連載していた「レディオーガは世間知らず」が完結しました。多くの読者から応援頂き、3月1日からの毎日更新で全39話を書き終えることができました。 今回はせっかく久しぶりに作品を一つ綺麗に完結させるところまで書き終え、なおかつ全体の分量でも書籍一冊分程度(13万字弱)になりましたので、「レディオーガ」を執筆した際の方法などをご紹介しようと思います。なお、急に思い立って書いている上に特に記録なども取っていないので記憶頼りとなりますが、どなたかの参考

          小説家が書籍一冊分の小説を書き上げるまで。

          剣と魔法とナノマシン第6巻が出ます!

          ご無沙汰しております。 このたび、拙作「剣と魔法とナノマシン」の第6巻がいずみノベルズより刊行される運びとなりました! noteの方ではあまり言及していなかったのですが、少しでも多くの人に知っていただこうと思い公開させていただきました。宣伝です。 というわけでまずは第6巻の非常に魅力的な書影から見てください。 表紙、挿絵は全て夘田恭先生(@kyo_niku)に描いていただきました。お腹の透け具合とか、おっぱいとか太ももとか、すごく……いいですよね。 初見の方に向けて、剣

          剣と魔法とナノマシン第6巻が出ます!

          物書堂はいいぞ

          はじめに 物書堂はいいぞという話です。 今回は作家の端くれらしく、執筆環境周りの話をしたいと思います。私は現在、iPadだけで書籍を書いております。拙著「剣と魔法とナノマシン第5巻」は初めてiPadオンリーで最初から最後まで書き切りました。 その時に使用していたテキストエディタはUlyseesという月額課金制のもので、そちらは別の記事で紹介しているので良かったらご覧ください。 そんでもって本題ですが、執筆時にはUlyseesと共に物書堂という辞書アプリを使用しています。

          物書堂はいいぞ

          あけまして2023年。

          明けましておめでとうございます。ついに2023年になってしまいましたね。歳を重ねるごとに時が加速していくような気がします。 年末年始、皆様どのように過ごされたでしょうか。 私は実家に帰省しつつRTAイベント漬けの日々を送っておりました。年末はRTAinJapanがぶっ通しで行われ、年始は三ヶ日までレイドRTAマラソンがぶっ通しで行われ、8日からは世界最大のRTAイベントAGDQ2023が開催されます。まじで寝る時間がないですね! RiJのアーカイブもまだ観られていないのに…

          あけまして2023年。

          「神霊葬斂都市ミナト」第3話

          第1話 第2話 第3話 「これが、ミナトの神葬ですか」 「そうだよ」  ビルの屋上にしゃがみ込む私に見向きもせず、烏丸は細い煙草に火を付ける。 「どうだい、初めてのお見送りは」 「……きっついですね」  ギリギリと鎖で締め上げられるような痛みを発する胃を抑えながら呻く。なぜ烏丸が平然と紫煙を燻らせているのか理解できない。彼はくつくつと笑うと、ベルトに下げていた灰皿にタバコを叩いた。  天眼の巫女は神の死に際を見届ける。天眼と呼ばれる特異の力を宿し、それによって人間よ

          「神霊葬斂都市ミナト」第3話