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個人的・2021浦和レッズMVP候補

リカルド体制初年度、よきシーズンでございました。

地味かと思われた補強が軒並み大当たり、夏の補強もほぼほぼ大当たり、寂しいお別れはあれども最後は彼ら自身の活躍もあって天皇杯を獲ることができました。

そんな2021シーズンの栄えあるチームMVPを決めようと思ったのですが、当然ながら1人に絞り切れず。
ということで、個人的・2021浦和レッズMVP候補者3人をご紹介します。


①明本考浩

https://www.football-zone.net/wp-content/uploads/2023/04/20210403_Akimoto-Getty.jpg

リーグ:33試合4得点
ルヴァン:10試合
天皇杯:4試合


まずは今季新加入の明本。
確実に今シーズンのレッズを支えてくれた選手の1人です。

開幕戦のホームFC東京戦で彼のプレーを見たときの衝撃は忘れられません。

追う。とにかく追う。苦しい時間帯でもとにかく走る。
エレガントなプレーで魅せた小泉とはまた別の形で観る者を沸かせたとともに、彼は絶対にサポーターに愛される存在になるぞ…という確信を持たせてくれました。

その後、某サッカーブログのコメント欄にて、栃木サポの方からのこんなニュアンスのコメントを見つけました。

明本、今日はそこまで走ってなかったなー

末恐ろしいな…と思ったのをよく覚えています。

シーズン中に何度もポジションを変え、新境地の左SBに移ってからも「らしさ」全開。
チャンスの場面で最前線に躍り出たかと思いきや、自陣深くで相手アタッカーに激しくチャージしてボールを奪う。もちろんよく走る上に基本フル出場。

終盤戦に差し掛かるところでケガをして離脱してしまったのが残念でしたが、それでも普通の選手の1シーズン分以上は優に働いてくれたはずです。

とはいえ、彼はやはり前で使う方がよりストロングポイントを発揮できるのではないかな、とも思いましたけどね。
得点力があることはわかりましたし、SBだとどうしても深追いできない、しにくい部分はあるので、それよりは前線でそこまで守備に熱心ではないユンカーの分まで追っ掛け回しつつゴールを狙ってくれるのがいいかなと思います。


②柴戸海

http://www.soccerdigestweb.com/files/topics/92111_ext_04_0_L.jpg

リーグ:30試合1得点
ルヴァン:8試合
天皇杯:5試合


柴戸は今シーズンの働きを見て一気に推しメンになりました。

ボールを刈り取る部分に長けた選手だということは十分理解していたのですが、それ以外の、特に攻撃的な部分でもう少し強みが欲しいかなぁ~というのが自分の、そして多くの方々のイメージでもあったと思います。

ところが、彼はいつも以上に長かったこのシーズンを通して、そこを想像以上に伸ばしてくれたではありませんか!
前につけるパス、相手を剥がすターン、ここぞというところでの攻め上がり…シーズン序盤のなかなか試合に絡めなかった時期に、そこをかなり意識して練習に取り組んできたのだろうな、ということがよくわかる成長ぶりを見せてくれました。

まぁ後はシュートがねぇ…というところでしたが、天皇杯決勝・大分戦のラストのあのボレーシュートを見れば、来シーズンはもっと期待してもいいのかな?と思っちゃいましたね。

というか、あの難しいシュートがなぜあんなにドンピシャでゴールへと向かっていったのでしょうか?準決勝ではどフリーの状態でへっぽこシュートを放っていたというのに…笑

それはともかく、こうなると元々凄かった守備の部分もなんだかさらにエグさを増したような気がしていて、終盤戦のホーム・柏戦なんかはまさに柴戸劇場、彼の真骨頂が観れた試合だったと思っています。

今シーズンまで槙野ユニだった僕ですが、来年買うとしたら柴戸かなぁ…ぐらいには心を掴まれています。


③槙野智章

https://img.huffingtonpost.com/asset/61bee8402000005e1d8d5478.jpg?cache=LgWqALc5d0&ops=scalefit_630_noupscale

リーグ:31試合2得点
ルヴァン:11試合1得点
天皇杯:5試合1得点


最後はその槙野でございます。

今シーズンを振り返ってみると、まさに彼のシーズンだったな…と。
彼と、そして彼が愛したクラブのために用意されたドラマのエンディングにしてはあまりに出来すぎたものだったと思います。でもこれがサッカー、スポーツなんですね。

序盤はキャプテンマークを巻いてほぼフル稼働、ショルツ加入後はベンチスタートが主になりましたが、クローザー兼最終兵器としてチームを支え続けてくれました。

最終的に強化部の眼鏡にかなうところまでは到達できなかったようですが、新しいサッカーに何とか順応しようとしているところは見て取れていました。
まぁ、全部ハイレベルなショルツと比べられるのはさすがにかわいそうではありますけどね。

そして、何といっても今シーズンは記憶に残るゴールをたくさん決めてくれました。
特に、王者川崎を絶望させたルヴァン杯のあのゴール。そして天皇杯決勝のドラマチックなゴール。
こんなことがあるのか!を1年で二度も体験させてくれましたね。本当に主役がよく似合う男です。

こんなふうに、よくも悪くもとにかく目立つ人なので、時には誤解されたり疎ましがられたりしたこともあったでしょう。しかし、この10年間でたくさんの財産をこのクラブに残してくれたのも事実です。
来シーズンはACLもある中で、彼のように経験があり、リーダーシップがあり、闘争心もあり、チームの雰囲気もつくってくれるような選手が欠けることに不安も少なからずありますが、そこは彼の姿を見てきたチームメイトたちが受け継いでくれることでしょう。

宇賀神もそうですがまだまだベンチを温め続けるにはもったいない選手、ぜひ新天地で再び輝いてほしいものです。


〇おわりに

今シーズンは志向するサッカーがここ数シーズンからガラリと変わり、その中で新しいスターが数々生まれ、一方でレッズを愛してくれながらも去ることを決めた選手たちも数多く出ました。まさに変革の年だったと言えるでしょう。

そんな中でもリーグ戦では順位を大きく上げ、何よりタイトルを獲ってこの方向性が間違ってはいないのだということを示すことができたのは非常に大きかったと思います。

今回候補に挙げた3人のほかにも印象的だった選手はたくさんいましたし、ユンカー・ショルツ・江坂・酒井・平野あたりは途中加入だったので泣く泣く候補から外したという事情もありますが、今シーズンこれなら来シーズンはもっと活躍してくれることを期待しない方が間違いだと思います。

ともかく、久しぶりに最初から最後までワクワクしたシーズンを過ごすことができました。
2022年はいくつタイトルが獲れるかな!


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