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企業の”リアル”を発信できる!若手採用に効く「Instagram」の活用方法。お手本にしたい事例もご紹介!

トレンドや口コミなど日常的に情報を得るツールとなったSNS。なかでも若年層に人気が高いInstagramは、企業ブランディングがしやすいこともあり、採用活動に取り入れる企業が増えてきています。今回は「Instagramを採用に取り入れてみたい」と考えている方に向けて、特徴や活用のメリット、気を付けるべきポイント、お手本にしたい事例をTAM目線でご紹介します。


ビジネスでの活用が進むInstagram


肌感覚で感じている方も多いと思いますが、Instagramをビジネスに活用する企業は、日本国内において増加傾向にあります。各企業がアカウントを開設し、商品やサービスの紹介、イベント情報の発信などを行うことは、今や当たり前。Instagramを利用している方なら、1つや2つ企業アカウントをフォローしている方も少なくないでしょう。

また、日本のInstagramユーザーの大半は、若年層で10代から30代が中心となっています。特に女性を中心に人気が高く、ファッションやコスメなどの関連アカウントが多数存在し、「趣味や好きなことの情報収集」にInstagramを利用するというユーザーが多いのが特徴です。

出典:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省
をもとに作成

若手に情報が届きやすいプラットフォームである特性から、新卒採用や20〜30代の若手採用といった採用広報の一貫としてInstagramを取り入れる企業が増加。目を引くコンテンツや動画(リール、インスタライブ)を活用して、採用活動に取り組む企業が増えています。

さてここからは、実際に採用活動にInstagramを活用するメリット。そして運用する際に気をつけたいポイントについて、深掘りしていきましょう。

Instagramで採用活動をする「7つのメリット」


Instagramで採用活動をする「7つのメリット」

1. 若年層の採用に効果がある

Instagramは主に若年層が利用するSNSであり、10代から20代のユーザーが多く利用しています。

2. 企業のブランドイメージを向上させる

視覚的なコンテンツを主軸にしているため、企業のビジュアル面を重視した情報発信ができます。魅力的な情報を発信することで、ブランドイメージ向上につなげることができます。

3. 採用に興味のあるユーザーにアプローチできる

Instagramでは、特定の興味を持つユーザーを狙った広告配信機能があります。求める人物像にマッチしたターゲット設定を行うことで、企業に興味がある、または興味を持ってもらえそうなユーザーにアプローチできます。例えば、ファッションや建築に興味がある人々など、採用とは違った観点から、自社の事業に関心を持つ潜在層にも情報を届けることが可能です。

4. 誰でも情報をシェアできる

投稿をシェア(リポスト)する機能を使って、企業が投稿した採用情報をユーザーがシェアすることで、情報が拡散されます。また、企業も自社のSNSにシェアしたり、Webサイトへリンクを貼って拡散したりすることができます。

5. リアルタイムな情報発信ができる

企業自身が情報発信することができるため、採用活動の解禁情報、イベント告知などの採用情報をリアルタイムに届けることができます。また、企業の社内イベントや社員インタビューなど、いち早く情報を発信することで、企業の人間性や社風をアピールすることも可能です。

6. コストパフォーマンスが高い

Instagramは広告配信のコストが比較的低いため、小規模な企業でも負担なく広告配信ができます。また、広告配信のターゲット設定が細かくできるため、コストパフォーマンスが高い広告配信が可能です。

7. ユーザーの反応を確認できる

プロアカウントのユーザーであれば、投稿への反応やリーチ数、フォロワーの属性データなどを確認できる分析ツール「インサイト」を見ることができます。反応のいい投稿のインサイトから自分達のコンテンツが、どのように受け入れられているかを確認することでPDCAが回しやすくなります。また反応してくれるユーザーの特性を知ることで、ターゲットに合った人へ情報が届いているか知ることができます。

運用する時に気をつけたい「5つのポイント」


運用する時に気をつけたい「5つのポイント」

1. ターゲットを明確にする

投稿の目的やターゲットを明確に設定することが大切です。投稿するコンテンツやキャプション、ハッシュタグはターゲットに合わせて調整する必要があり、ターゲットに合わせた投稿をすることで、より効果的なプロモーションができます。

2. 魅力的なコンテンツを提供する

Instagramは視覚的なプラットフォームであり、魅力的な写真や動画を投稿することが重要です。投稿するコンテンツは、商品やサービスの魅力を引き出すものである必要があります。

3. キャプションを工夫する

Instagramの投稿にはキャプションをつけられます。キャプションはコンテンツの説明や補足、呼びかけなどをする場合に活用でき、投稿の見た目を整えるだけでなく、ユーザーとのコミュニケーションを促進するためにも重要な要素となっています。

4. ハッシュタグを活用する

投稿にハッシュタグをつけることで、関連するキーワードで検索されたときに表示されるようになり、多くの人々に見てもらうことができます。ただし、投稿内容とかけ離れたハッシュタグを使用することは、逆効果になるので注意が必要です。

5. 投稿頻度を調整する

定期的に投稿することで、フォロワーとのコミュニケーションを促進し、ブランド認知度を高めることができます。ただし、投稿頻度が高すぎるとフォロワーの飽きや疲れを引き起こす可能性があるため、バランスを考える必要があります。

【事例紹介】どんな投稿をすればいい?


社員インタビュー

多くの求職者は、自分が働いてみたい企業の「社員の生の声」に興味を持っています。企業がInstagramで社員のインタビューをシェアすることで、求職者は採用媒体では得られない企業文化や職場環境、仕事内容などのリアルな情報を得ることができます。

■ 京セラ
「社員目線で未来を語る」というテーマに基づき、若手社員が自分の仕事やおもしろみ、目指すビジョンを語るとともに、プライベートもクローズアップ。京セラで働く人のオンとオフを見せることで、やりがいある仕事と自分らしい休日を満喫する社員のライフスタイルを見せています。若手社員が描く「京セラの未来」を通して、京セラに入社した後の「求職者の未来」も想像させる。「自分もこんな風に働いてみたい」と素直に共感できる魅力を発信されています。

■ 伊藤忠商事
「仲間とはどんな存在か」をテーマに社員一人ひとりが格言を掲げ、なぜそう思うのか、どんな時にそう感じたのかを語る。「仲間」というちょっとエモーショナルなフレーズ、カメラを見つめるまっすぐなまなざし、飾らない熱い言葉がストレートに胸に刺さり、伊藤忠商事という会社がどんな人、個によって成り立つ組織なのかがよくわかります。「この人たちの仲間になりたい!」と思わず憧れてしまう。そんな投稿と言えるのではないでしょうか。

■ コクヨ
若手社員の実体験をもとに、就活生の不安に応えるコンテンツ。就職活動をこれから始める学生に向けて、社員からのリアルなアドバイスをまとめ、目を引くビジュアルだけでなく、読み応えもある構成となっています。「部活生に読んでほしい」「理系学生はこれを読め」と明確なターゲットを示すことで、学生にとって自分ごととして刺さるコピーも秀逸です。


オフィスツアー

求職者に企業の内部を見せるのに適しているのがオフィスツアーです。Instagramを通じてオフィスツアーの動画をシェアすることで、求職者に企業の雰囲気や社風、実際に働く環境をリアルに伝えることができます。

■ DENSO
DENSOではコーポレートキャラクターがおしゃべりしながら、社内を案内する動画でオフィスを紹介。本社の執務室、社員がほっとひと息つけるリフレッシュスペース、敷地内に複数あるパーク(芝生スペース)などを、実際に働く人やくつろぐ人が映っているリアルな映像で見せています。社内施設の充実ぶりとDENSO社員の雰囲気を同時にキャッチできるのがいいですよね。

■ Google
世界50カ国に70以上のオフィスを展開するGoogle。こちらで紹介するパリ拠点の動画ではエントランス、執務室、ミーティングスペースなど、どこを取ってもグローバル企業らしさがあふれるオフィスが映し出されています。キャプションでは「晴れた日にはエッフェル塔が見える」などパリらしい風景についても言及されており、求職者が「自分がどんな環境で働けるか」がわかりやすい投稿になっています。パリ同様、世界各国のオフィスの様子が投稿されているので、興味ある拠点をチェックすることができます。


福利厚生の紹介

充実した福利厚生は、求職者が企業に魅力を感じる重要なポイントの一つ! Instagramで紹介することで、求職者は志望企業にどのような福利厚生があり、自分が入社した場合にどのような待遇を受けることができるのかを知ることができます。

■ ユニリーバ・ジャパン
ユニリーバならではの「WAA(Work from Anywhere and Anytime)」という制度を7つのスライドで詳しく紹介しています。まずWAAとは何か、その内容・目的を示し、働き方の一例として子育て中の社員の1日のスケジュールを表示。さらに制度の特徴として複数の魅力をアピールした後、前述社員とは異なるペルソナの社員(年次や性別の異なる社員)の声を掲載することで、多様な人材が自分らしく働いている様子を端的に伝えています。

■ 3M
Instagramを通じ、自分たちが大切にする価値観を発信しているのはグローバル化学メーカーの3Mです。近年、注目されるDEI(多様性diversity・公平性equity ・包括性inclusion)は自社の成長に欠かせないものだと語り、DEIに共感し行動する世界中の社員の成功のためにサポートすることを宣言。また、フィードに自社のDEIレポートのURLを貼り付け、3Mに興味を持つ求職者など価値観に共感する人に、より詳細な取り組みを伝える工夫がされています。


仕事内容の紹介

もし自分がその企業に入社したらどんな仕事ができるのか、これも求職者が知りたいことの一つですよね。具体的な仕事内容や社員の仕事ぶりをInstagramに投稿をすれば、企業の事業内容や入社後に携わる業務についても、リアルに発信することができます。

■ コクヨ

建築、エンジニア、事務系と職種ごとのインターンシップ募集を投稿。それぞれの仕事の役割、仕事のフローを図と文字を使いわかりやすく紹介することで、「この仕事を体験してみたい」と思わせるのがうまい事例です。事務系職種(営業)の場合、入社するとこんなスキルが身につく、と紹介されていることも学生の興味を引くポイントになっているでしょう。

■ 清水建設
気鋭の若手写真家とタッグを組み、写真家一人ひとりの視点で切り取った画像で自社の建設現場、そこで働くさまざまな人を紹介する「現場図鑑」は秀逸。コーポレートサイトや採用サイトの写真とはひと味違う、”アートな一枚”から清水建設の新たな魅力を伝えています。清水建設そのもの、施工管理や設計などの仕事に興味のある求職者はもちろん、写真のチカラを借りて、これまで出会えなかった新たな層を取り込むこともできそうです。既存の業界イメージを覆すのにも一役買っていますよね。


イベントの紹介

企業イベントへの参加は、求職者が企業についてより深く知ることができる貴重な機会だと言えます。またイベントを通じて、志望企業の社風や社員のリアルを感じ取ることもできます。即座に情報発信できるストーリーズを使えば、タイムリーなイベントの告知も可能です。

■ 大広
Instagramのリール機能を使い、入社式の様子を投稿しているのが大広です。この動画が投稿されたのは、入社式の3日後。タイムリーに動画で情報を発信できるのは、やはりInstagramならではです。発見タブやリール専用タブなど、リール動画はInstagram内で表示される場所が多いので、企業を知らないユーザーにも情報が届く確率がアップ。より多くの人に自社を認知してもらうことができます。

■ 武田薬品
グローバル企業であるタケダは、ウェビナーや会社説明会などオンラインで行われるイベントの告知のほか、海外で先行実施されていた国内初のインターンシッププログラムの告知もInstagramで発信。自社に興味を持つ求職者以外にも広くイベントを知ってもらうため、またタイムリーに情報発信するため、Instagramをうまく活用しています。投稿画像は英語表記、キャプションは日本語表記にするといった工夫で、国内外をターゲットに絞ったイベント告知の好例だと言えます。

■ ポニーキャニオン
フィード投稿で会社説明会のライブ配信を告知するとともに、自社の採用サイトへの導線をつくり、配信内容の詳細を説明しているのがポニーキャニオンです。2週にわたって行われるライブ配信は1回目が会社について、2回目が働き方についてと切り口を変え、求職者を飽きさせない工夫が見えます。Instagramのキャプションでも実施回ごとに登壇者が異なることに言及し、さらなる興味を喚起しています。


オンライン会社説明会(インスタライブ)

対面で行われる会社説明会に比べ、より気軽に開催できるのがInstagramを使った会社説明会「インスタライブ」です。説明会が開催される場所から遠く離れたところに暮らす求職者でも、移動時間の調整や交通費などのコストをかけずに参加が可能。より多くの求職者と出会える場となっています。生質問コーナーなどを設けることで、リアル説明会以上に求職者に自社を知ってもらえる機会にもなります。

■ とらや
広報担当者と採用担当者、2人の女性が会話形式で「とらや」の採用の流れや募集職種などを説明し、それをスライドで丁寧に捕捉するかたちで配信が進んでいきます。「とらや」の社風がうかがえるゆったり落ち着いたトークに加え、スライドに登場する虎のイラストがなんともキュート。室町時代後期に創業した老舗和菓子店ですが、このインスタライブを見るだけでも、伝統を守りながら時代に応じて進化を遂げている、新しく柔軟な感性があることがよくわかります。

■ マルハニチロ
入社1年目、2年目、3年目の採用担当者3名によるインスタライブを開催。「就活対策編」と銘打ち、主に新卒採用に臨む就活生が気になるES対策・適性検査対策・面接対策をテーマに配信を行っています。採用担当者が学生時代に行った対策や採用担当者目線でのアドバイスを語り、就活生の「知りたい!」に率直に答えてくれる内容になっています。リアルタイムで質問を書き込むと、その場で答えてくれるのも求職者にとってうれしいポイント。企業や採用担当者との距離もぐっと縮まりますよね。


ストーリーズの活用

Instagramの機能の中でも、最もリアルタイムに情報を発信でき、フォロワーからのエンゲージメントを得やすいのがストーリーズの特徴です。アンケート機能を使って情報収集したり、クイズ形式にしてコミュニケーションを図ったり、スタンプを送ったりと、求職者との距離を縮めることができます。また、採用担当者をより身近に感じられることから、その人となりを伝えるとともに、よりリアルな企業像や会社の雰囲気を伝えるのにも効果的です。

■ 伊藤忠商事
入社式当日に採用担当者がストーリーズを投稿しています。臨場感あふれる画像でリアルな「いま」を伝えるとともに、そこに添えられた温かいメッセージから誠実な社風も発信。伊藤忠商事を志望する学生にとって、”すべての新社会人にエールを送る”ストーリーズは同社へのさらなる共感を呼ぶきっかけとなり、「来春には自分も伊藤忠商事の一員に」という強い憧れにつながります。

Instagram:伊藤忠商事 採用公式アカウント

■ スノーピーク
オフィシャルな雰囲気とはひと味違う、リラックスした採用担当者の表情をうまく伝えているのがスノーピークのストーリーズです。いま、この瞬間に行われている自社のイベントを知らせるとともに、人事課の仕事や役割についてもアピール。ストーリーズで投稿した内容を「うらがわSP(スノーピーク)」のハイライトにまとめ、投稿を見逃した人でもこれまでの活動を知ることができるようになっています。

Instagram:株式会社スノーピーク Snow Peak,Inc.

■ 土屋鞄製造所
「土屋鞄って?」という問いかけに答えるかたちで、さまざまな店舗のスタッフが自己紹介。キャラクターが垣間見える画像、それぞれの人となりがよくわかるコメント、親しみがわく手書きの文字やイラストなど、思わず共感してしまうポイントが目白押しのストーリーズとなっています。実際に会ったことはないけれど、ずっと昔から知っているような、まるで友達のような距離の近さを感じさせる内容はストーリーズのお手本と言えますよね。

Instagram:土屋鞄製造所staff

まとめ


10代~30代の若年層が多く利用するInstagramは、採用マーケティングの強い味方。自社の事業や仕事に興味のある求職者(顕在層)だけでなく、画像や動画といったビジュアルから興味を持ってくれた新たな人材(潜在層)との架け橋にもなってくれます。

効果的に魅力を伝える切り口は企業によって様々。Instagramをはじめ、数々のSNSを活用して自社の採用活動を行うTAMなら、きっと皆さんのお役に立てると思います。興味がある方はぜひお問い合わせください。


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