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第2回 『自分の思考と行動のクセを知る』 part2 【自分を好きになる10の習慣】

【自分を好きになる10の習慣】というお題で全部で10個のテーマについてリコレクト所属のトレーナーに解説していただきます。

第1回『自分の声に耳を傾ける』part1
第2回『自分の思考と行動のクセを知る』part1 part2
第3回『ありのままの自分を受け入れる』
第4回『自分の「欲求」を追求する』
第5回『現実と理想のギャップを把握する』
第6回『コントロールできるものに意識を向ける』
第7回『「完璧な自分」を求めすぎない』
第8回『出来たことに目を向ける』
第9回『ポジティブシンキングをやめてみる』
第10回『行動を止めない』

各テーマに対してのアプローチ方法、解決の手助けになる方法などをお届けしていきます。

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第2回 『自分の思考と行動のクセを知る』

こちらのテーマについて、リコレクト所属の2名のトレーナーにアプローチ方法を解説していただきます。

part1 江口 泰弘トレーナー
part2 野中 泰揮トレーナー

part2では、野中 泰揮トレーナーのからのアプローチ方法になります。

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自分の思考と行動の癖を知る

こんにちは、リコレクトメンタルトレーナーの野中です。
「明らかに自分が正しいはずなのにうまくいかない・・・」
このような理不尽や不条理に悩まされることはありませんか?

この場合、原因は100%理不尽な相手側にあると考えてしまいがちですが、実はあなたの思考や行動の癖にも大きく起因しています。
今回はそんなあなたの思考や行動の癖について一緒に考えていきましょう。

① 自分ルールの存在を知る


あなたはピカソの絵を見てどう感じますか?
私には申し訳ありませんが、ただの落書きにしか見えません・・・
しかし、ある人が見れば破格の値打ちがつくほどの素晴らしい作品に見えます。

あなたはオリンピックを開催するべきだと思いますか。
人それぞれ様々な思いがあり、中には強い信念を持って開催を賛成する方も反対する方もいらっしゃるでしょう。
ちなみに私はどっちでもいい派です。

このように、人によって価値観や常識は異なるからこそ、同じモノや出来事でもそれに対する捉え方や考え方は人それぞれということになります。

そしてこれは、日常で起こる様々な出来事にも当てはめることができます。
法治国家では殺人といった法を犯す行為は認められませんが、そういった類のことではなく、例えば冒頭にあげたようにあなたが理不尽な相手に「明らかに自分が正しいはずで相手が間違えている」と憤慨したとしても、実際には「それはあなたが間違えている」と捉える人もいるということになります。

このように、人によって捉え方が違うはずのことに対し、「明らかに自分が正しいはず」と捉えている常識や価値観のことを自分ルールといいます。

② 自分ルールはどのように作られるのか?

では自分ルールはどのように作られるのでしょうか。

この自分ルールは、あなたの体験やそれに対する感情をベースに無意識のうちに作り出されていきます。

例えば、小さいときに溺れた経験がある人は大人になっても「水は怖いもの」という自分ルールを持つ可能性があります。これは意識的にそう思おうとしているのわけではなく、溺れた経験が大きなショックであればあるほど、無意識のうちにこのような価値観を形成していきます。

言い換えればこの自分ルールは自分が培ってきた人生経験によって作られた一種のフィルターのようなものであり、私たちはこのフィルターを通してこの世の中を見ているということになります。

③ 自分ルールを知る

ではここで質問です。
あなたには一体どんな自分ルールが存在していると思いますか。

この問いに対してすんなり答えられる方は、ご自身を客観視する能力が相当高い方ですので、答えられなくても何の心配もありません。

先ほどもお伝えしたように、この自分ルールは無意識のうちに形成されるものであり、自分にとっては常識としてインプットされているものだからこそ、自分ではなかなか認識できません。

そこでご自身の自分ルールを知るためのワークをやってみましょう。

<WORK>
①あなたにとって「これだけは譲れない」というこだわりや、他人に「これだけは守ってほしい」というルールは何ですか?
②そのこだわりやルールはどういった体験から培われたと思いますか?

さて、いかがでしたでしょうか。
ちなみに私は「誰に対しても決めつけた見方をしない」という自分ルールがあります。それは、昔私がダメな奴と決めつけていた部下の発案で、誰も克服できなかった課題をクリア出来たという出来事がありショックを受けたからです。その時私は「今までも勝手にレッテルを貼って人の可能性を潰してきたのかもしれない」とそれまでの自分がとても嫌になり、この価値観を大切にするようになったと認識しています。

このように自分ルールは、ショックを受けるほど自分の感情が大きく動いた出来事や、長い間感情が蓄積された出来事などがきっかけで作られることが多いと言われています。

今一度自分ルールに気づき、そのルールがあなたのどんな経験をもとに培われたかを知ることができれば、それは今まで無意識だった自分の思考や行動の根拠を明確にするとともに、これからの人生を力強く生きていく大きな指針にもなり得ます。

実際に私は先ほどの「誰に対しても決めつけた見方をしない」という価値観を突き詰めていった結果、メンタルトレーナーになりました。是非これを機に自分ルールとそのルーツを探ってみてはいかがでしょうか。

④ 幸せを邪魔する自分ルールをリセットする

さて、ここまで自分ルールを自分のルーツとして人生の指針にすべき大切なものとしてお伝えしてきましたが、実はこの自分ルールに囚われすぎて物事の本質が見えなくなってしまうことで、むしろ人生を不幸にしてしまうといったことが起こり得ます。

例えば、「自分の信念を曲げない」という自分ルールは素晴らしいように聞こえますが、「誰が何と言おうと頑なに自分の非を認めようとしない」となると、ただの面倒くさい頑固者になってしまいます。

ここで重要なことは、頑固者のままで本当に幸せなのかということです。

人は一人では生きていけません。
自分ルールを絶対的なものとして固執しすぎてしまうと他人との衝突は避けられません。ですが、自分ルールを自分の思考や行動の癖と捉えてみるとどうでしょう。

身体の癖であれば、「右に重心が偏る癖があるから左に重心をかける意識をしよう」といった具合に矯正をするように、「自分は頑固な性格だから、議論が進まないときには一度冷静になるように意識しよう」という認識ができれば、お互いの自分ルールを尊重し合える関係を築くことができます。

このように、自分ルールは大切なものではありますが、あくまでそれが自分の幸せにつながらなければ意味はなく、むしろ捨てるべきものかもしれません。

自分ルールに過度に固執しすぎず、「自分の幸せな人生のために、この自分ルールは本当に必要なのか?」と自問自答ながら、適度な距離感を保ち付き合っていきましょう。

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最後に

長所短所が表裏一体であるように、この自分ルールにも良い面・悪い面があります。
今一度自分ルールと向き合い、長所として伸ばしていくべき要素と、短所としてケアが必要な要素を認識することで、ありのままの自分と上手に付き合っていくことができれば、充実した人生にもつながるのではないでしょうか。
この文章がそんなあなたの幸せを掴むきっかけになれば幸いです。

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最後までご覧いただきありがとうございました。

少しでも悩みを抱えている方のお役に立てますように。
今後ともリコレクト公式noteをよろしくお願いいたします。

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