夜を盗みに

何かが起こりそうな
冷たい夜の気配に誘われて目が覚める。

きっと二度と朝は来ないだろう。
これが最後の冒険になる。

深呼吸して、闇の音。
夜の街を流星の速さで疾走する。

出来損ないの私はきっと虎にはなれないだろう。
けれど、この夜を盗むことはできる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?