ティーンエンジャーの憂鬱
来年は、どこかに出かけようか。今年行けなかったデートをさ。デパートも行って水族館にも行こう。夜に静かな街を散歩して、月を見ながら会話をするのもいいかもね。
もちろん側には君がいて、私がいる。そんな世界になるのなら、私は地獄に堕ちようとも構わない。確かに誓ったあの日だけど。それでも、辿り着けない未来があった。
あなたといるためならば、地獄に堕ちてもよかったのに、あなたがいない地獄を私は生きていくことになったのね。
さようならも言えずに去っていった人が多すぎて、背中に刺さった矢が今も抜けないでいる。
冷たい視線を背後に浴びながら、歩く冷たい校舎には周りに馴染めるように無理して折った制服の、スカートの跡がきっちり腹についていた。
重たい鎧を外しても、なかなか癒ない傷口を手当してくれる人は現れず。舌で舐めて癒すだけ。
地味なあの子になれたなら、吹っ切れたかもしれないけれど、ギリ人間を保てているプライドが、そうはさせてくれなくて。
必死に塗る慣れないマスカラが、目の下を黒く汚すけど、私はあなたになりたくて、今日も笑われるだけのメイクをする。
何もかもが絡まって、上手くはいかない日々なのに、明日は自然と訪れる。強がりが消えたら、いいのにな。弱さを見せられるぐらい、強くなれたら良いのにな。
涙は、マスカラで真っ黒に汚れてらぁに。ださすぎる。