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U20世界陸上競技選手権 (リマ2024) 800m走展望


U20世界陸上

20歳以下の世界選手権、U20世界陸上競技選手権 (リマ2024) が2024年8月27日-31日の日程で、ペルーのリマにて開催されます。
800m走は、
予選が27日 男子12:10、女子13:05
準決勝が29日 女子15:55、男子16:20
決勝が30日 男子16:35、女子16:50
が開催時間ですが、これは現地時間だと思います。

そのリマ2024に参加する日本選手が発表されました。

日本人選手が出ます!

800m走では、男子は滋賀学園高校の落合晃選手(高3)、桐朋高校の吉澤登吾選手(高3)が、女子は東大阪大学敬愛高校の久保凛選手(高2)が参加することとなりました。
日本人選手の走る世界大会の800m走を見れるというのはとても楽しみですね!

ニュースでは日本記録を更新した久保凛選手ばかり取り上げられがちですが、落合選手も日本チャンピオンで、持ちタイムも世界トップと差のないスペシャルな選手です。

男子展望

現時点でのU20世界ランキングを見ると、落合選手が4位、吉澤選手が27位です。

2024年7月のU20世界ランキング(男子)

ランカーの全員がU20に出場するとは限らないと思うと、2人ともかなりの期待ができそうです。
特に落合選手は2024年の日本選手権準決勝で、日本歴代3位となる1分45秒82という好記録を出し、そのまま決勝も勝って日本チャンピオンになったすごい選手です。ランキング上位3選手とのタイム差を考えても、十分メダルを狙えるのではないかなと思います。

ちなみに世界ランク1位のペイトン・クレイグ選手 (19歳) はオーストラリア選手権3位の実績を持ちます。
ベストタイムは1分44秒12と破格ですが、そのレース以外は1分45秒台がほとんどのため、落合選手もベストタイムを更新するような走りを見せれば上回ってもおかしくありません。

*7/31 追記 7/31の全国高校総体で1分44秒80の日本記録を出しました。この記録を更新するような走りができれば、本当に金メダル狙えます。

7番の緑の服がクレイグ選手ですね!

世界ランク2位のヤクブ・ドゥディチャ選手 (18歳) は、チェコ選手権優勝のチェコチャンピオン。2024年ヨーロッパ選手権は準決勝で敗退したようです。
が、ドゥディチャ選手は今年1分44秒台を2回マークしており、かなりの強敵と思われます。

ちなみに、ペイトン・クレイグ選手、ヤクブ・ドゥディチャ選手、共にパリオリンピックに出場します。
年長の層は厚いですが、オリンピックでも応援したいところです。

女子展望

久保凛選手の世界ランキングは10位で、レースでの記録は2分3秒13となっています。

2024年7月のU20世界ランキング(女子)

が、その後の『2024年度第1回長距離強化記録会』で1分59秒93という日本記録をマークしています。
このタイムをランキングに反映させられるなら、世界ランク4位ということになります。
久保選手もメダル獲得の期待がかかりますね!

久保選手は高2で日本選手権を勝ったものすごい選手ですし、伸び盛りどころか、これからの選手なのにもう日本チャンピオン、さらにレコードホルダーです。
やってくれると期待しましょう!

しかし、ライバルは強敵です。
女子U20世界ランク1位はフィービー・ギル選手 (17歳)。
彼女もまた2024年のUK選手権を優勝したUKチャンピオンです。

え?
UKチャンピオン?
世界最強のキーリー・ホジキンソン選手や、パリオリンピックでもメダルを狙える実力者ジェマ・リーキー選手のいるUKで?
ホジキンソン選手はさすがに出ていませんでしたが、東京オリンピック4位、世界陸上ファイナリスト常連のジェマ・リーキー選手はちゃんと出場していました。

あのリーキー選手を2馬身離す1分58秒66でのフィニッシュ。
ベストは1分57秒86。
こりゃ強いわ… フィービー・ギル選手…

世界ランク2位はオーストラリアのクラウディア・ホリングスワース選手 (18歳)。
彼女もオーストラリアチャンピオンです。
オーストラリアと言えばパリオリンピックにも出場するあのカトリオナ・ビセット選手が有名ですが、ちゃんとビセット選手を破っての優勝でした。

8番の金髪の選手がホリングスワース選手です。
最終コーナー4番手から直線でぶち抜くのはすんごい末脚ですね!

そして世界ランク3位のサラ・モラ選手 (18歳) は、あの世界チャンピオンメアリー・モラ選手の従妹だそうです。
それはもう血統的にも強そうですよね…

ちなみに、フィービー・ギル選手、クラウディア・ホリングスワース選手、共にパリオリンピックに出場します。
どこまで躍進するか、オリンピックで見ておきたいですね!

まとめ

久保選手、落合選手、国内での位置づけと、世界ランキングでの位置づけはほぼ同じ、と言ってよい立場だと思いますが、ライバル関係を見ると女子の方が上は突き抜けた選手がいるような印象を受けます。

レースは水物ですし、日々成長のU20選手たちですから、日本人選手も、それ以外の選手も、誰もがみんなの予想をはるかに上回る好走を見せる可能性があるでしょう。
吉澤選手にもメダルを期待しています。
オリンピックが終わった後、刺激を受けた若い選手の走りが、今から楽しみですね。

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