不確実性をシュミレーションで0に近づける『アルキメデス経営の法則』#42
『時間最短化、成果最大化の法則』 45の思考のインストールの行動実験中! day42
お客様からM&Aの相談(買い案件)があり、何度か対応しておりましたが、本日連絡があり、
今回は見送る結論に至ったとのことでした。
相談があった当初は、お客様としては
「なかなか美味しい案件」という認識でしたが、
シュミレーションを重ねていく中で、得られるリターンに対してリスクが大きいという判断に至りました。
金融機関は、買取資金に関しては、積極的に融資をするという姿勢だったので、成長意欲が旺盛な経営者にとっては、規模も拡大できるチャンスなので、楽観バイアスが働いてしまいかねない状況ではありました。
ただ、今回のお客様は、攻める時は攻めますが、一方で、非常に堅実な面も備えておられて、
冷静に数字で考えてたり、不確実性を洗い出すことで、リスクが大きいという結論に至りました。
今回のケースでは、
・そもそも投資金額が大きい(総資産に対して〇〇%)
・買収後の退職リスクがあり、退職してしまうと採用が極めて困難
・設備が老朽化しており、修繕リスクが大きい
・経営者退任後の取引先への影響
などといったリスクあり。
『時間最短化、成果最大化の法則』の中で、
『不確実なものを見通せるようにする』のが経営者の仕事であり、プロの仕事と書かれています。
社員を露頭に迷わせてはならないとありますが、今回の経営者の方が一番気にされていたのは、
M&Aによって、本業で働いてくれている社員に、不安や心配をもたらしてしまったり、賞与などへ影響が出てしまうことは絶対に避けたいということ。社員さんのことを一番に考えられており、本当に素晴らしい方です。
フル活用したわけではないですが、エクセルで
・何パターンかの収支予測
・買取資金を返済するためのシュミレーション
・買取ることでのBSへの影響
などを計算して、お渡しできたので、意志決定の一助にはなったのではないかと思います。
こういったシュミレーションは個人の資産形成においても、いくつかのパターンで「フロー」と「ストック」を計算していくことで、不確実性をどのくらい許容できるのかということも見えてくるので、一度、作った30年間のシュミレーションを再考してみようと思いました。
話は戻して、
M&Aは社内に専門家がいるので、私自身はそこまで関わっていませんでしたが、面白い世界ですし、明らかにニーズは増えているので、これからどっぷりと勉強して、自分の専門領域を広げて、より多くの中小企業経営者にとってのプロフェッショナルを目指し続けていきたいと思います!
【今日の習慣】
不確実性をシュミレーションして意思決定の一助となる