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結局最後に決めるのは自分自身だ

昨日は、鳥取のある高校で、キャリアトークイベントという企画をさせて頂いた。高校を卒業すると、大学進学や就職の関係で県外に出てしまう若者が多いというのは、どこの地方でも見られる現象だと思う。鳥取県でも長年この傾向が続いており、若年層の人口減少に歯止めがかかっていない。

自分の見識や能力を高め、広げていくために、一度は外の世界を見た方がいいと私自身思う。そして必ずしも東京へ行くことがゴールでもなく、今やいきなり海外へ飛び出ていく、という選択肢もあり得る。

ただ、青春時代に、「あ~やっぱ自分の住んでる所つまんねぇ。外に出よ」という記憶しか残らないのか、「へぇ~自分の住んでる所にもこんな素敵な大人がいるんだぁ」ということが記憶に残るのかによって、高校生達のその先の未来はちょっと変わってくるんじゃないのか。

そんな思いで企画したのが今回のキャリアトークイベント。

企画の実現には、この高校の校長先生はじめ、担当教員の先生方のご努力によるところが大きかった。普通じゃやれない企画だと思うので、本当に感謝しています。

今回は、拙著「ゆたかさのしてん」で取材した鳥取で活躍される社会人8人の内、4人にご協力頂いてのトークセッションとなり、高校生に向けて熱いメッセージを頂いた。

鳥取県八頭町の廃校舎をリノベーションして、ビジネスインキュベーションや地域交流を促進する拠点「隼Lab」代表の古田琢也さんからは、「日本には約2万種を超える仕事があると言われている。今日ある仕事も明日にはなくなるかもしれない。”好き”なことを仕事にすることは大変かもしれないけれど、やろうと思えばできる時代。ゲームが大好きでデバッカーという仕事についているような奴もいる。仕事になる、ならないは置いておいて、まずは自分の”好き”を大事にして、とことんそれを追求していった方がいい。」といったメッセージを頂いた。

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鳥取県米子市で、子供達の居場所づくりや、アート文化系のWEBメディアを展開されている水田美世さんからは、「東京だと、大きな仕組みの中の一つになってしまうけれど、鳥取では人と人の関係性が見える中で繋がっていて、いろいろなことが始めやすい。」といったお話を頂いた。

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東京からIターンで鳥取県大山町に移住して、ケーブルテレビ会社を運営されている貝本正紀さんからは、「自分の中では、どこで仕事をして暮らしていくのか、ということはまだ決めきっていない。最終的に自分のやりたいことを実現するのに、一番良い場所を選んでいけばいいのだと思う。鳥取県はある意味で時代の最先端を走っている地域かもしれず、今はここで仕事をするのがとても楽しい。」というメッセージを頂いた。

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鳥取県鳥取市で「ハーモニーカレッジ」という馬の学校を運営されている大堀貴士さんからは、「今の皆さんはまだ何者でもないかもしれない。でも何者にでもなることができる。これまでこの学校で不登校の子供達も預かってきた経験から、どんな子にも無限の可能性があるということを目の当たりにしてきた。その気になりさえすれば今からでも努力次第で色々なことにチャレンジすることができる。皆さんにも是非その可能性を拡げていってもらいたい。」といった熱いエールを送って頂いた。

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「働くって何なのか」、「自分の”好き”を仕事にすることってできるのか」、「地方で働くことは不利ではないのか」、「自分のやりたいことがあった時に、反対する人がいたらどう折り合いをつけていけばいいのか。」などなど、高校生からも本質的で鋭い質問がたくさん寄せられた。

スピーカーの方からは「誰に何と言われようと、結局最後に決めるのは自分しかない。”自由”を勝ち取るためには戦っていくことも必要。」といった話や、「説得する」というよりも「応援してもらう」といったスタンスで仲間を増やしていった方がよい、といった話などを頂いた。

やはり共通していたのは

「自分なりの軸や価値観をしっかりと持つ」ということ

これが明確であれば、どんな仕事をどこでしていようと、ブレることはないのだろう。

高校生向けのトークセッションではあったのだけれど、企画した自分自身が気づかされることの多い時間だった。

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