加算して生きる
たとえば。
テストで60点をとってきた子どもに、
「60点!すごいじゃない!
どんな問題が出来たの?」
と聞く親はほとんどいない。それよりも
「あと40点、なんでできなかったの?」
失敗に目をつけ、人間の価値を下げていく。そういった減点法を植え付けていくのが日本の教育だと思う。それで子供はどう育っていくかというと、
「自分のできなかったところだけを見つめて、責める」ようになるのだろうと。
それから、小さな失敗でいつまでもクヨクヨしてしまったり、自信を失い失敗を怖がって動けなくなったり、なにより完璧に出来ない自分にうんざりしたり、日々心の疲れやすい大人になる。
もちろん努力したり、反省したり、改善点を見つけることはとても大切だけど。頑張ったところを認めてからでも遅くないだろう。
ちなみに私の母親は私に向かって「勉強しなさい」と言ったことがなかった。記憶の中でいつもあっけらかんとしていた。それが良いことだったのか悪いことだったのか、今の私は少し分かる気がする。
みんな本当は生きてるだけで100点なんだから。勉強ができるとか、運動ができるとか、才能があるとか人気があるなんてことはちょっとした加算なわけで。失敗した時に自分の価値をマイナスにしないでいい。また頑張ればいいじゃん。何度も頑張ってみればいいじゃん。
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