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着ぐるみで私の推しキャラを再現してみた

紺野瀬織と申します。着ぐるみでのコスプレが趣味で、いまは主に、私の推しキャラである『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の朝香果林を再現しています。


私の推しキャラ——朝香果林

朝香果林はラブライブ!シリーズのゲームとテレビアニメの登場人物で、東京・お台場にある架空の高校「虹ヶ咲学園」の3年生、モデルでありスクールアイドル。高校生離れしたセクシーな肢体の持ち主で、美メロなEDMをパワフルな歌声と魔性のダンスで歌いあげます。

そんな朝香果林の、私の推しポイント。

向上心の塊

いつも全力で、負けず嫌い。同好会から1人だけがステージに立てるフェスの出場を陰の努力と実力で勝ち取ります。

強気なのに気配り上手

自信ありげに自分を魅せてくるところが印象的。そして、意見もはっきり言うタイプ。しかし、自分を出すべきでないと判断すると躊躇なくサポートに回ったり、相談事に的確な答えを返したり、場合によっては突き放しつつも暖かく仲間を見守ったり、陰では非常に優しさにあふれているのです。

セクシーお姉さんなのに純情で照れ屋

大人クールなセクシーお姉さんのイメージとは裏腹に、感動するとすぐ涙をこぼすほど純情で、メンバーに所作を観察されると赤面するようなかわいらしさもあります。

頭脳派なのに勉強嫌い

冷静沈着で、謎の生徒の正体を暴くべく、策を打つほどの頭脳派かと思いきや……「勉強しないで頭が良くなりたいわね!」と言い出すほど勉強が嫌い。ポンコツとよく言われますが、やりたくないことはとことんやりたくないタイプなのでしょう。

……「自分か?」と思うほどの親近感に、私は「朝香果林になりたい」と思いました。誰かになりたい、という気持ちを、生まれて初めて持ったのです。

着ぐるみで朝香果林を再現する

コスプレの手段のひとつに、キャラクターの絵に似せて作られた面——「着ぐるみ」があります。いったいどんな感じなのか、着ぐるみの朝香果林を、写真で見てみます。

写真=Wakka Works・場所=東京都内の教室風スタジオ

いかがでしょうか。写っているのは私なのですが、私を示すものは何もありません。自身の顔はもちろん、素肌も肌色のタイツによってくるまれて、隠されます。
私が着ぐるみを着るいちばん大きい理由はここにあります。私を消して、推しキャラを、キャラだけを、表現することができるのが着ぐるみなのです。

着ぐるみ朝香果林で体験した出会い

朝香果林との出会い

写真=こはく・場所=大阪逸の彩ホテル(貸切日に撮影)

第一の出会いは朝香果林、本人です。
出会ったのは2019年秋ごろですが、それ以前から着ぐるみは持っていて、主に、着ぐるみ製作業者が用意した着ぐるみ面(汎用面)に、キャラを自分で考えていく、という遊び方をしていました。
着ぐるみという決して安くないもので、既存のキャラを再現しても、そのキャラに飽きてしまうのではないかと恐れていました。しかし、キャラを考えることは、非常に頭と時間とを使いますから、自分でキャラを作り上げる限界もありました。
そんなタイミングで知ったのが朝香果林でした。顔やスタイルも好みでしたが、何よりキャラ造形の奥行きに衝撃を受け、心を奪われました。
それから2年。2021年12月に家に届いた朝香果林を目の前にして「再現する私も全力で取り組まないと」と直感し、約半年後、朝香果林の誕生日である6月29日にSNSでお披露目と決めたうえで、試行錯誤をはじめました。

この半年は予想以上に大変でした。しかし、この半年では、朝香果林との出会いにつづく、いくつかの出会いがありました。

お店との出会い

まず直面したのは既製品の服が合わないという事実でした。汎用面の場合は合う服を選べばよいのですが、キャラを再現する場合は既製品を着こなすことも必要です。
虹ヶ咲学園の制服を何度か着て、直しが必要だと判断、検索したところ、東京・池袋の「仮装堂」というお店に出会いました。
どちらかというと着ぐるみではないコスプレ中心のお店ですが、着ぐるみも暖かく受け入れていただき、単に直すだけでなく、衣装を着用するうえでのアドバイスもいただきました。
そして、お店の方から伝わる(コスプレを楽しんでほしい)という思いが、着ぐるみで朝香果林を再現することへのモチベーションになりました。

撮影との出会い

最初は、自分と同じように着ぐるみを着る知り合いに依頼して写真を撮っていたのですが、そこに限界を感じたところに、着ぐるみ撮影についてnoteで技法を書いていらっしゃるWakka Worksさんにお願いする機会があり、誕生日に公開するお披露目用写真を撮っていただきました。

虹ヶ咲学園の冬服を着て、右手にカバンを持っている朝香果林の着ぐるみ。右方向に向かって歩いているが、顔を正面に向けている。
写真=Wakka Works・場所=東京都内のレンタルスペース

光の当たり方を制御し、構図やレンズの特性などを計算しながら撮った写真を改めて見ると、なんとなくスマートフォンやコンパクトデジタルカメラで撮った写真とは、ずいぶん違います。

コスプレイベントとの出会い

朝香果林を迎えてからは、コスプレイベントに積極的に参加するようになりました。イベントでコスプレイヤーを撮影する趣味をお持ちの方の場合はキャラを知っている方も多く、そこからコミュニケーションが広がりやすい、というのも発見でした。

着ぐるみ朝香果林とのこれから

おかげさまで着ぐるみ朝香果林は多くの方から「きれい」「かわいい」と言っていただいています。素直に、うれしく思っています。

さて、朝香果林にとても親近感を持っている私ですが、似ていないところもあります。たとえば身体の柔軟性。私は身体が非常に硬く、ピラティスのレッスン中も毎回、そのことを痛感するのですが、そんな私が柔軟な彼女らしいポーズがどこまでできているか、と思うと、正直なところ悔しさも募ります。
そして、朝香果林お披露目までの半年でもうひとつ感じたのは、着ぐるみについては、伝わっていないことがあまりにも多いという事実です。着ぐるみでコスプレをする文化はけっこう長いことあるのですが、具体的なことは隠れていることが多く、着ぐるみの構造などを見せると「そこ、そうなってるんだ?」と驚かれることもよくあります。

着ぐるみ朝香果林で挑戦できることはまたまだたくさんあります。飽きる心配は当分なさそうです。
そして、いつになるかは分かりませんが、私のnoteではこの先、2つのことを書き続けていこうと考えています。

  1. 朝香果林を再現するための、私なりの努力とやり方の記録——生活の中での運動やボディメイク、着ぐるみの体型補正など

  2. 深入りする気はないけどちょっと興味はある、という私の周辺の人たちに向けて、着ぐるみそのものの紹介——着ぐるみの仕組み、着ぐるみに接する人に知ってほしいこと、意外なことなど

以上、推しキャラを持つと、思わぬ形で出会いがあり世界が広がり目標ができる、というのが今回のお話でした。
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。

写真=アクアット・場所=東京タワー(コスプレイベント中に撮影)

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