意味のある時間じゃなくていいから。
意味のある時間じゃなくていいから、心地の良い時間をなるべく多く過ごしたいと思った。
鬱から回復して以降、精神状態もだいぶ良くなり、元気に過ごせる時間が増えた。すると、自由に扱える時間も増えてきたので、「何か意味あることをしたほうがいいのでは」「せっかく時間がある今だからこそ出来ることを」と考えるようになっていた。
これらの考えの裏にあるのは時間に対する「もったいない」という意識だ。
いつからかわからないけれど、僕は自分にとって何か為になるようなことを多くしなければと思うようになっていた。昔はダラダラとゲームをやり続けたりしていたはずなのに、今ではゲームをやったりしても、なんだか無駄に時間を過ごしてしまったような気がして、変な罪悪感に蝕まれる。
気付けばぼーっと過ごす時間も減り、なるべく何もしていない時間が生まれないようにしていた。
それで本当に自分の心が満たされるのであれば、問題は無いのだけれど、考えの根底にあるのが「何かしていないともったいない」という焦りのようなものだから、常に焦燥感に襲われている。
しかし、コロナの影響で、自宅待機になり、ジタバタしてもどうしようも無い時があるということを、ある意味で客観視することが出来た。
僕は鬱の影響で多くの時間が生まれたけれど、きっと今、家の中でどのように過ごしたらいいんだろうと、時間を持て余している人も多いのだろう。けれど、今は出来ることも限られているのだから、変に「今こそ出来ることを」と必死になって考えるよりも、とにかく自分が心地が良いと思える時間を過ごしてみたらいいんだなと、そんなふうに思った。
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