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幸せになれなかったRBライプツィヒとの復縁 ヴェルナーは"アンジェ・ボール"で復活なるか


復縁をして幸せは戻るのか

恋愛において、別れた恋人が復縁できる可能性は20〜30%と言われている。復縁自体は4人に1人くらいの確率で叶う。しかし、復縁した後に長期的な幸せを受けられるカップルは、その内の10%にも満たないのだという(諸説あり)。

もしかしたら、サッカー界でも同じくらいの割合で当てはまるかもしれない。

クリスティアーノ・ロナウドは、自身が世界的なクラックに変貌を遂げる場となったマンチェスター・ユナイテッドと復縁したが、最終的にはクラブや監督など多方面に怒りをぶちまけて別れた。

ドルトムントはヌリ・シャヒン、香川真司、マリオ・ゲッツェ、マッツ・フンメルスを呼び戻したが、双方にとって最も幸せだった時期が再び訪れることはなかった(フンメルスにはまだチャンスはあるが)。それにも関わらず、今冬にはシャヒンとスヴェン・ベンダーをアシスタントコーチとして迎え入れ、さらにはマンチェスターで荒れ狂っている元パートナーにもドアを開けている。

そして、RBライプツィヒが復縁したのはティモ・ヴェルナーだった。

最初の出会いは2016年。クラブが1部に初昇格したシーズンである。シュツットガルトで燻っていた彼を獲得すると、ストライカーとしての才能が開花。159試合で95ゴールを挙げ、多額の移籍金を残してロンドンへと旅立った。チェルシーではCL優勝の成功を収めた一方で、個人としては期待された数字を残せず。そんな中で昨季、彼はRBライプツィヒに復帰する道を選んだ。

「尖った」ヴェルナーの立ち位置

だが復帰後、両者にとって幸福な時間を共有することはわずかだった。

これはヴェルナーという選手の特性にも大きく関わる。彼はアタッカーとして魅力的な能力を持ち合わせているが、同時にかなり「尖った」選手でもある。スピードはあるものの、サイドでのアイソレーションから優位性を確立できるタイプではないし、ライン間で違いを生み出すスキルを持つわけでもないし、限られたチャンスを活かす9番的なストライカーでもない。

それは特に、ユリアン・ナーゲルスマンが指揮していた時代のチームで顕著にあらわれていた。当時、若き指揮官はヴェルナーを軸にチームを構成。彼にフリーマンのタスクを与え、CFやサイドアタッカーだけでなく、時にはトップ下で起用することもあった。ヴェルナーはこれに応え、ブンデスリーガでロベルト・レヴァンドフスキに次ぐ28得点を挙げたが、彼を中心に据えたことで戦術的に制限がかかり、グループとしては削ぎ落とされた部分があったのもまた明らかだった。

チェルシーから復帰した時には、チームの中心は彼よりも幅の広いアタッカーであるクリストファー・エンクンクに移っていた。その結果、ヴェルナーの特異なスタイルはより表面化し、起用法が定まりづらくなった。昨季は直前の負傷によりカタールW杯を逃した不運も重なって、重要度は低下していった。

RBライプツィヒもヴェルナーと別れてから、新たな恋人を何年も探し求めていた。しかし、アーリン・ハーランドの獲得競争に敗れ、パトリック・シックの買い取りには失敗。アレクサンダー・セルロートとアンドレ・シウバは期待外れに終わった。そういった経緯もあって、ヴェルナーとよりを戻した。

ただ、今季はRCランスから獲得したルイス・オペンダがフィットして、ようやく問題が解決されつつある。そしてそれは、ヴェルナーの状況がさらに厳しいものになることを意味した。

今季のヴェルナーは、試合に出場しても心ここにあらずな印象を受けることが多く(得点を獲った時でさえも)、練習中も浮かない表情をしていると報じられたこともあった。監督であるマルコ・ローゼからは奮起を促されていたが、心身ともになかなか上向かず。ユスフ・ポウルセンが負傷に悩まされていたここ数年から一変、持ち前のハードワークで出場機会を取り戻すシーズンにしているのとは対照的だった。

また、今季は彼のボールロストやパスミスがそのまま失点にまで繋がったケースが何度かあった。DAZNの『内田篤人のFOOTBALL TIME』に今野泰幸が出演した際、「運が良い人ってロストが失点に繋がらないんですよね」というコメントをしていたことを思い出す。半ばオカルトめいてはいるが、今のヴェルナーは全てが悪い方向に行ってしまっていた。

"アンジェ・ボール"で復活を

そのため、ローン移籍はお互いにとって良い解決策と言えるだろう。ローン先が当初報じられていたユナイテッドではなくトッテナムになったのも、彼の選手としてのキャラクターを考えるとポジティブに思える。アンジェ・ポステコグルーの下で、横浜F・マリノスやセルティックで活躍した前田大然のように、チームに組み込まれることを期待している。

RBライプツィヒとヴェルナーの復縁も、例に洩れず長期的な幸せには繋がらなかったが、彼がクラブの歴史上最も優れたアタッカーの1人であることに変わりはない。

今年の夏には、母国ドイツでEURO2024が開催される。恩師ナーゲルスマンからの招集を受けるため、そしてトップレベルでのキャリアを維持するため、ヴェルナーにとっての勝負の半年を応援したい。

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