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ホエールウォッチング🐋に行くの巻 第四話

ロサンゼルスからニューポートビーチに1泊2日でホエールウォッチングに行った旅の記録です。前回までは、行き方・乗り方・グレーホエールを見た感想を3話で綴っています。良かったらコチラからどうぞ。


さて、信じられないくらい大きなグレーホエールをみて大満足の私達一行は、次はイルカのファミリーに胸を躍らせて心地良い海風を受けながら、しばらくまた南下して行きました。

すると、「7 O'clock!!」

とキャプテンがアナウンスしました。

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と同時に何十匹のイルカがボートの左側に現れて優雅に泳いで来たのです!ジャンプする子も居れば、潜水したり、挨拶に来ているかの様に泳いでくれたのです。これまた不意だった私は、大感激!

そこからボートは、少しずつゆっくり旋回しながらイルカの群れと共に少しずつ動いていきました。ボートの上だけど、一緒に泳いでいるような感覚!!そしてイルカファミリーを見送ると、次は少し陸の方に少しボートは北上しているようでした。

「2 O'clock!」

もう慣れたものです。アッチかな?っと思ったら今度は、イルカの群れがボートに向かってきたのです!!!感激!!1番近い子は、手を出したら届きそうでした。しばらく一緒にボートの横をみんなで泳いで、ファミリーは、また大海原に溶けて行きました。

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あまりの近さと大海原とイルカのファミリーの雄大さに気がついたら私は何故か涙を流していました。ボートの上では、子供達が目をキラキラさせてイルカを追っているのと、起きている全ての事に感動してしまって、気がついたら私の涙腺はますます崩壊してしまっていました。

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なんてイルカって可愛いんだ!

今日まで私が出会ってきたイルカと言えば、水族館にいるイルカでしかなくて、海の上から自然な状態のイルカを間近で見たのは今回が初めてでした。大海原でイルカたちは、自由に、そしてなんとも優雅に泳いでいて、如何に私が今まで見てきた状況はイルカにとっては決して良い環境じゃないんだという事を目の当たりにした経験でもありました。

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昔、サンディエゴのシーワールドにシャチを観に行った事があったんだけれど、シャチなんかの大きな体の生き物にとっては大きな水槽は余計にストレスフルな環境なんだろうなと感じました。北はアラスカから南下してメキシコまでを優雅に泳いで越冬したり子を生んで繁殖したり、北半球のほぼすべての緯度を遠泳している事を知ると、水族館のプールは、刑務所や精神病棟と変わらないですよね。フリー・ウィリーっていう映画を思い出してしまいました。

それくらい自然の状態で見たイルカのファミリーには、生命力が宿っていたのです。

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イルカのファミリーを何度も見ている間、キッズが涙をこぼしている私をじっと見ていたのはきっと不思議だったからでしょうね。あのアジアのオバサンなんで泣いてるんだろう?ってきっと思ったと思います。それでも、涙は止まることなく静かに私の頬を流れていました。最近本当に涙もろくなってしまっています。どうしたものでしょうか?

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そして私達と一緒にハイパーに泳ぎまくってくれた元気なイルカは、パシフィック・ホワイトサイディッド・ドルフィン(Pacific white-sided Dolphin)という太平洋に生息するサイドに白いストライプが入ったとてもアクティブなイルカでした。

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Picture Credit Wikipedia: Pacific white-sided dolphin 

動画を載せたいんだけれど、残念。

日本名称は、カマイルカというみたいです。以下Wikiより抜粋

生息数と分布
カマイルカの生息域は太平洋北半の寒帯から温帯にかけての弧状の海域である。生息域の南限は、西側は南シナ海、東側はバハ・カリフォルニア半島である。日本海やオホーツク海、ベーリング海で見られることもある。日本近海では陸奥湾に餌となるイワシなどを追って回遊してくるカマイルカを観光に活用する取り組みが進んでいる[1]。回遊する群もいるらしく、冬はカリフォルニア州沖にいるが、夏になるともっと北のオレゴン州やワシントン州沖に移動する。1年を通して、海岸から離れた深い海域を好む。

上の分布海域にも書いてあるように、カマイルカは、やっぱり深い海域を好むとあって、なぜボートはグングン南下したかが分かる気がしました。本当にあの海の色は深く蒼く、そして海温もきっと低いだろうという事は、海の上からも風の冷たさと飛沫で感じることも出来たので、めちゃくちゃ遠い沖まで出ていたんだと思います。本当に素晴らしい体験でした。

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それからキャプテンは、「そろそろ戻る時間だから、また着席して下さい」とアナウンスをしました。

また、Woo hooタイム(第三話参照)です。

それから、ゆっくり旋回して、今度は太陽を背にしてボートは一気に北上し始めました。

私は、ああ、終わってしまうんだ。と、潮風を受けながらあっという間だった今回の体験をしみじみ味わっていました。動画や写真を見返したいけれど、バッテリーもやばいし、何より船酔いしそうだし、ただただ遠くをみて過ごしていました。

すると、キャプテンは、

「11 O'clock!」

と言った後、ゆっくりスピードを落としました。

すると、今度は少し大きなサイズの違うイルカ達がゆっくり優雅に泳いできたのです!!(調べたらBottlenose Dolphin=ハンドウイルカでした)

「あああああ!」

思いもよらないサプライズに私は声を上げていました。今回のイルカは、全身が灰色で少し大きくて、さっき見たファミリーとは全く違う印象でした。とてもメローでジャンプしたりせず、一定方向に向かって揃って泳いでいました。私達と同じで、どこかにむかっていたのでしょうか?

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西日が照らす大海原とイルカの幻想は、ラッセンが好き〜!で有名なラッセンの絵を彷彿させました。時々夕日になりつつある太陽が眩しくって、オレンジにも見えりしたんです。そりゃ、また目頭が熱くなるわけですよね。

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涙なのか、潮水なのかわかりませんが、頬を伝って行くのを感じていました。

何頭今日はイルカを見たんでしょう?結局100頭は、見た気がします。本当に本当に素晴らしい経験でした。自然の生き物であるから、出会えないことは覚悟していました。だって、数年前にサンタバーバラに行ってドルフィンウォッチングした時は全く出会えなかったからです。だから、今回は、ホエールとドルフィンに両方出会えたことが奇跡に思えたんです。天候や、波の状態、そして彼らの行動範囲など、すべてのことが上手くシンクロ出来て今回のような素晴らしい体験が初めて可能になるわけです。ああ、神様、感謝してます!本当に素晴らしい経験をさせてくれて、そして、最高のキャプテンの航路決定にも、感謝!一緒に乗ってくれたファミリーの持つ運にも、船に乗り遅れなかった私も、本当この日の運は最高最強でした。

「さぁ、ポートに戻るから、しっかりシートに捕まってね!」

とキャプテンがアナウンスすると同時に、ボートは港に一気に加速していきました。

携帯の充電は18%になっています。これから、Airbnbのお家まで検索していかなきゃいけないのに!やばい!ってことで、早速電源を切ってカバンにしまい込みました。一眼レフは、充電池を予備2つも持っているのに。まったく支離滅裂です。笑

ようやく、ニューポートに戻る少し手前の湾に入るところで、ボートはまた減速しました。すると、湾に入るゲートの印のところにアザラシちゃんたちが日向ぼっこをしていて、キャプテンは、ゆっくりそのポールの周りを一周してくれました。みんな乗り出して最後のシャッターチャンスを楽しみました。

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アザラシってやっぱりかわいいね。

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それから、ゆっくり湾に入港して、私の初ホエールウォッチングの体験は終わりました。

冗談抜きに、ロサンゼルスに春〜夏に来る機会があれば、是非オススメしたいと思います。詳細は、第5話にまとめますね。

つづく。




最後まで一読ありがとうございました。