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題:蜜蜂と遠雷 作:恩田陸

この本も2017年に帰国した際に出逢った本だ。直木賞を受賞している事も大きかったが、本の分厚さに圧倒されて手に取った本だ。

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アメリカに戻ってからは、すっかり仕事に追われてしまい、机に置いたままになってしまっているこの本をいつも横目に気にしながら過ごしていた。でもチャンスはやっぱり訪れてある休日の掃除の後、コーヒーを淹れた後に手に取ることが出来た。

さぁ、読書開始!先ずこの本はなかなか分厚い。その上、ページを開くと文章が二段になっているというサプライズからはじまる。

私は、わずかながらだが、音楽に携わっている身分なので、本を読み進める事に一気に親近感が湧いてきて、ページをどんどんめくっていった。特に登場人物それぞれのキャラクターの個性が光る。私も道半ばで諦めようと何度も挫折した派なので、胸を何度も締め付けられたのを覚えている。そしてこの本で体験したことは、音を文字で表現するという本当に難解な作業を読者は作者に見事に誘導されてながら進んで行けるという新感覚だ。なんだろう?オーケストラがページの隅々から聞こえてくる感じ(?)なのだ。


どれくらいの時間が経ったのだろう?淹れたコーヒーが既に冷めていた。そして私は二日で本を読み終えてしまった。


その後、親友にこれめっちゃ面白い!と言って2017年に貸したのだが、昨日ステイホームでようやく読めました!とラインが入って思い出したのがこの本だ。私の手元にまた無事戻ってきたら、また読みなおしたい‼ 数年前の体験を思い起こしながら書いたので、パンチには欠けるかもしれないけれど、すっかり忘れていた私の大好きな本だから、この機に皆さん是非読んでみて下さい。


ここからは、アマゾンからの投稿になります。_____________

「俺はまだ、神に愛されているだろうか?」

ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。

著者渾身、文句なしの最高傑作!

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?


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