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魂の灯 -85- #ppslgr

「何かメチャクチャ聞き捨てならない誤解を呼びそうな言葉が聞こえたんだけど!」
「真面目よ、大真面目……!やるの、やらないの?」
「いやでも偉い人の承認とか居るんじゃ」
「それはもう通したから!どっちみちこのままじゃ全員まとめてペシャンコでゲームオーバーなの!」
「……わかった、やるよ。君達の身体をオレに貸してくれ」
「ええ、良いわ。大事に使ってよね」

バティの承諾は、瞬時に通信を介してnote管理AIサーバーへと伝達された!

―――――

「来たよ来たよ」

01論理データ霧が渦巻き行き交う電子論理空間で、ノート・ドクターは愉快でたまらないといった笑みを浮かべて、取りまとめ役のノート・フロイラインに伝達を告げた。

「来てしまいましたか……各AIは通常業務を中断、戦闘モードに配置転換を行ってください」
「そーそー、私達は芸術・創作を下支えする存在だけど、理不尽な暴力に屈する言われはないからね」
「こんな日が来ないと良かったのですが」
「残念ながら来てしまったのが現実だよ、と」
「わかっています。各最高責任者からの承認……OK、受諾しました。対創作侵略防衛戦艦『ドレッドノート』、起動します」

ノート・フロイラインの宣言と共に、東京メガフロートが揺れた。

―――――

「オイオイオイオイオイ」
「な」

『ナンジャコリャーッ!?』

バティとイシカワに、カメラアイを通して東京メガフロートが割れる光景が届いてきた。
それは円状の人工島がピザみたいに分割されて中央の基部があらわになれば、強大な巨砲を備えてはいるがかつての大戦期とは似ても似つかない戦艦が姿をあらわしたのだ。ベースカラーはエメラルドグリーンとピュアホワイトなのが雄弁にアレが何なのか二人に物語っていた。

「法的には問題ないって言っても、悪趣味よねやっぱり。あ、私が実装する前にはもう有ったからノーカンよノーカン」
「いやいやいや、確かに地下施設から機動兵器が!は男のロマンだけどさぁ」
「運営は一体全体何を想定していたんだ、真面目に」
「今日みたいな事態じゃないのー?ほら漫才やってる暇が有るなら艦橋に飛びなさい艦橋に」
「へーい」

大破でおぼつかない機体をなんとか慣性制御で浮かべ、箱組の船体にびっしりと砲塔がハリネズミめいて並んだ戦艦、その中央部の突き出た艦橋へと向かう。

「で、どうすれば?」
「私が誘導する先に機体を格納して。後はこっちでやるわ」
「了解!」

違法建築めいた艦橋の塔、その真中辺りに開口した格納庫へと滑り込むと、金色武者の身は内部ユニットに接続され、この恐るべき秘密戦艦と一体となった。

「細かい稼働調整は私達ノートAIがするから、あなたはどう動かしたいかニューロリンク経由で操作して」
「え、それってまさか」
「あなたが、動かすの、コイツを」
「デスヨネ!」
「ユーハブコントロール、いい?」
「あ、アイハブコントロール!」
「これより強襲殲滅モードに移行するわ、指示を出して!イシカワ、あなたは火器管制をお願い!」
「oh、こんなデカブツを好きにしていいとかワクワクするぜ」
「あーもうどうなっても知らないからな!強襲殲滅モード、トランスフォーメーション!」

バティの宣言に答え、防衛戦艦ドレッドノートはその身に分割線を生じさせた!

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