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逆噴射小説大賞2019-第3週

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逆噴射小説大賞2019-第3週に投稿された作品をまとめています。
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#ファンタジー

一つ目巨人の眠る地で

「準備はいいか?」 「ああいいよ」 遠くから馬蹄の音が聴こえる中、 俺の問いかけにグレイの…

しぼり
4年前
5

根源のヴィリャヴァーン

 わたしたちは誰もがヴィリャヴァーンの輝きから生じ、その根源の炎を胸に抱きながらこのエ・…

35

『牧竜』

 湾曲した杖を突きつけ羊たちの鼻先から進行方向へ差し向ける。先頭のリーダーを誘導すれば羊…

61

人よ、竜の手を引いて

 澄んだ水面を思わせる青い瞳。  その奥に湛える深く透き通った静謐な気配を、今でも夢に見…

『英雄は帰らじ』

 その日が私の初陣だった。地平線まで続く揃いのブルー・コート。戦友たちの顔は功勲への期待…

KOPE
4年前
24

偶像剣聖殺人事件―都市警吏ヨルカンの憂鬱―

 《剣聖》アルビム氏が秋季15日目、衛星都市「イズキリー」の宿泊先で殺害された。享年64。 …

棺桶六
4年前
16

リョコウバト殺すべし

 渡り鳥の群れが連れてきたものは、糞の山と疫病と、二十日経っても明けない夜だった。何万何億羽分の鳴き声と羽ばたきに、この島に暮らす人間の耳はあっという間に馬鹿になり、皆、怒鳴り声を上げて喋るようになった。奴らの羽根に陽光を遮られ、あらゆる農作物がやせ細った。死骸と糞のスープになった海には腐った魚があばたのように浮かんだ。しかし飢えることはなかった。空は肉で埋まっている。  最初に死んだのはミヨ婆さんだった。屋根の上に降り積もった糞で家が潰れ、窒息したのだ。二番目は川で水を飲